
「シャローイング」ってどんな動きなの?習得する方法を解説
多くの海外コーチのメソッドを現地で直接指導を受けてきた吉田洋一郎がその概要をアマチュアにもわかりやすく解説。連載の第60回目は、いま流行りの「シャローイング」という動きを世に広めたアンドリュー・ライスを紹介する。
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インサイドから下ろしやすくなり球がつかまる動き

アンドリュー・ライスは、近年レッスン界で流行している「シャローイング」という動きにいち早くフォーカスし、世に知らしめた人として有名です。
シャローイングとは、切り返し時にクラブを寝かせるように沈み込ませる動作を指し、リッキー・ファウラーやセルヒオ・ガルシアらが特徴的です。
ダウンスイングをインサイドから下ろしやすくする効果があることに加え、トップまでに右腕の外旋も起こる。すると、次の動作であるダウンスイングでの内旋を促すため、球のつかまりがよくなり、スライス矯正や飛距離を伸ばすことができます。
ただクラブを寝かせるのではなく、手元と一緒に真下に下げるように動かすのがポイント。左手を引きつけながら右手を体から遠ざけるような独特のハンドワークで、クラブをフラットな位置に収めます。
メソッドの肝1:切り返しで手元を真下に下ろしてインサイドに入れる

トップから切り返す際に、手元を真下へ動かすことでダウンスイングの軌道がフラットになる。これによってクラブをインサイドから下ろしやすくなり、球のつかまりがよくなる。
メソッドの肝2:左手は「引っぱる」右手は後方に「押す」

シャローイングの際は、上体をトップの位置に置いたまま、左手を下方向に引っぱるように動かす。それと同時に右手は体から遠ざけるように、飛球線の反対方向に押すのがポイント。



メソッドの肝3:右腕を内旋させながら自然に回転して振り抜く

インパクト後は、体の回転と連動して自然なローテーションで振り抜く。トップまでに右腕を外旋させておくことで、ダウンスイング以降の右腕の内旋をスムーズに行うことができ、球がつかまる。
メソッドを習得Step1:サイドスローで右手のリリースのイメージを養う

シャローイングはこの動き(中央写真)右腕を内旋させつつリリース(右写真)
ダウンスイングのリリースの感覚を身につけるには、右手のサイドスローがよい。横から投げるために右腕全体を下げる動きがシャローイングと同じ動作になり、そこから自然なリリースが起こるのを体感しよう。
メソッドを習得Step2:切り返しの動きを予行演習してから振る

シャローイングの動作の練習には、切り返しの手元の動きを確認してから振り切る素振りが効果的だ。切り返しの動きを2、3度繰り返してから、フォローへと向かおう。
シャローイングの切り返し動作を2、3回、往復させてからフィニッシュまで振り抜く
メソッドを習得Step3:「合掌素振り」で前腕の回旋をチェック

両手のひらを合わせた「合掌素振り」で、シャローイング時の腕の向きをチェック。トップで左手甲が上を向いた腕の向きを変えずに、そのまま手元を沈めるように切り返していく。

いかがでしたか? シャローイングを沢山練習しましょう。

解説・レッスン=吉田洋一郎
●よしだ・ひろいちろう/1978年生まれ、北海道出身。スイング研究に強い情熱を燃やし、海外で直接有名コーチのメソッドを学び知識を広げる。日本ゴルフスイング研究所主宰。

「シャローイング」を発信した巨匠アンドリュー・ライス
アメリカ・ジョージア州を拠点に活動するコーチ。米ゴルフダイジェストのトップ50コーチの常連で、新理論をいち早く世に広める発信者として知られる。

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構成=鈴木康介
写真=中野義昌
協力=取手桜が丘ゴルフクラブ(アコーディア・ゴルフ)
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