賞金ランク1位・男子プロが囲み取材で涙!一体なぜ……?

2025年のPGAツアーと、その下部ツアーであるコーンフェリーツアーの出場優先順位を争う最終予選会、いわゆる“Qスクール”が開催され、金谷拓実が見事に来季のPGAツアーのシード権を獲得した。

最終予選会には160名以上が出場し、フルシードを得るのは上位5位タイまでという狭き門を、単独3位という成績で突破した。

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金谷拓実、涙のシード権獲得

金谷は、シード獲得圏内の3位という位置から最終日を迎えたが、最後の2ホールは見ていても緊張感が伝わってくる展開だった。

17番ホール(パー4)では第2打をグリーン右に外し、第3打はピンを約3m オーバーしたが、なんとかその返しをねじ込んでパーセーブ。最終ホールも同じく第2打をグリーン右のラフに外した。寄せた第3打もピンを2mほどオーバーしたが、ここでもパーパットを決めた。

最後のパットを入れた際には、普段は感情を表に出さない金谷が、思わず右手に拳を握ってガッツポーズ。ついにシードを獲得した瞬間の表情は、やり切った満足感、というよりも、極度の緊張感から解放された安堵感から、完全に力が抜け切った表情を見せて拍手に応えた。

カートに乗り、スコアを提出して出てきた金谷を囲んだ記者の質問に、金谷は答え始めたのだが、「本当に、苦しかったので…」と一言を絞り出すと、その直後からボロボロと涙を流し始めた、言葉を詰まらせた。

「嬉しいだけです…いま喋れない」ここまでの言葉を絞り出して、一旦表彰式に向かった。

女子ツアーの最終予選会では、馬場咲希が最終パットを決めてシード獲得を決めると、すぐに涙を流し始めた。そして、今回の男子ツアー最終予選会でも金谷が涙。2試合連続で見た涙が、どちらも嬉涙ではあったが、翌年1年間のシードをかけた予選会の緊張感というものがいかに強烈なものなのかを実感する場となった。この緊張感があるからこそ、見ている観客もプロの凄さに圧倒されるし、見たいと思えるものとなるのだろう。

予選会は、「あくまでも通過点」とは、今年最終予選会に出場し、二人揃ってシードを獲得した岩井姉妹の父・雄士氏の言葉。通過点ではあっても、トップツアーのスタートラインに立ったプロたちには、惜しみない拍手を送りたい。2025年も米ツアーは楽しみだ。

いかがでしたか? これからも金谷プロの活躍に期待が高まります。

フォトグラファー 田辺安啓 (通称JJ)
●たなべ・やすひろ/1972年生まれ、福井県出身。ニューヨーク在住。ウェストバージニア大学卒業後、ゴルフコース、テレビ局勤務を経験し、ゴルフを専門とするフォトグラファーに転身。ツアーのみならず、コースやゴルフ業界全般に関わる取材も行なっている。

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