つかまえて飛ばす「赤」と、さらに叩いて飛ばせる「黒」
近年、日々進化するヘッドの性能を引き出すべく“シャフト”の重要性が高まっている。シャフトも進化が著しく、今や飛距離や方向性を上げるのに適したモデルを手に入れるのはマスト!
「新しいクラブを買ったけど、イマイチいい結果が出ない」なんて人は、もしかするとシャフトによって生まれ変わるかも!? シャフトのフィッティングを得意とする2人のコーチのインプレッションを参考に、あなたが求める最高のシャフトを見つけ出そう!
FUJIKURA 24 VENTUS RED
フジクラ/24 ベンタス レッド
「安定感」と「走り感」のいいとこ取り
「VENTUS」シリーズならではのボールコンタクトのよさ、スイングへの追従性を保ちつつ、先端側の挙動でボールをしっかりとつかまえながら飛ばしてくれるモデル。ツアーからのフィードバックを反映させた安定感の高さに、フジクラの“得意領域“であるインパクトゾーンでのヘッドの走りを加えた、まさに「いいとこ取り」のシャフトだ。初代から搭載されている「VeloCore テクノロジー」が「VeloCore Plusテクノロジー」に進化。オフセンターヒット時のヘッドのねじれを抑制し「暴れない先中調子」に仕上がっている。
奥嶋’s impression
まず、グリップしたときに「バット径(手元側)が少し太いな」という印象。シャフトの径が太くなればその部分の動きは少なくなるので「手元側の剛性を上げたい」というメーカーの意図を感じました。
振ってみるとやはり手元のしっかり感とやや先端側の挙動がダイレクトに伝わってきます。打ち出し角をしっかり確保してボールをつかまえてくれつつも、ベンタスらしく左に飛ばない安心感があり、飛距離アップの可能性を感じられるシャフトです。
大原:「打ち出し角もしっかりと確保してくれるので、あおり打ちが自然と矯正される。スピン量も適正で“先調子系のデメリット”とされる要素がまったくありませんね」
FUJIKURA 24 VENTUS BLACK
フジクラ/24 ベンタス ブラック
振れば振るほどボール初速に転換される
男子ツアープロの使用者も多かった「初代 VENTUS BLACK」をベースに、先端剛性と手元剛性をさらにアップさせ、ハードヒッターのスイングにしっかりと追従できる仕様に。強く叩きにいってもスピン量が増えず、左のミスも消せるため、振れば振るほど「前に」ボールを飛ばすことができる。
「RED」同様に進化した「VeloCore Plusテクノロジー」を採用。複数の高弾性素材をバイアス層に積層することで、オフセンターヒットへの強さとボール初速の向上を実現している。
大原’s impression
全体的にトルクの締まり感があり、左のミスへの不安をまったく感じさせません。初代の「ベンタス ブラック」よりもさらに叩いていける印象なので、パワー自慢のハードヒッターにはぜひ試してもらいたいです。シャフト自体に「ボールが左へ飛ぶ要素」がほとんどないため、ヘッドは重心角や慣性モーメントの大きいやさしいモデルを選ぶのも選択肢のひとつ。ヘッドでやさしさを担保できるので、さらに思い切り振っていけるクラブが作れそうです!
奥嶋:「初代ベンタス ブラックより“締まった”シャフトになっているため、前モデル使用者はスペックをひとつ落としてみるといいかもしれません」
いかがでしたか? ぜひ、フジクラの24 VENTUS RED/BLACKを手に取ってみてください!
解説・試打=奥嶋誠昭
●おくしま・ともあき/1980年生まれ、神奈川県出身。最先端のスイング・弾道解析器を使い、その研究成果をツアープロやアマチュアにフィードバックするレッスンが好評の人気コーチ。クラブフィッティングにも深い造詣がある。「THE REAL SWING GOLF STUDIO」主宰。
解説・試打=大原健陽
●おおはら・けんよう/1996年生まれ、広島県出身。東北福祉大学ゴルフ部を経て、奥嶋誠昭プロコーチのもとでスイングとギアの知識を深く学ぶ。現在は奥嶋の右腕として「THE REAL SWING GOLF STUDIO」で多くのゴルファーのレッスンやクラブフィッティングを行なっている。
構成=石川大祐
写真=竹田誉之
協力=THE REAL SWING GOLF STUDIO
●商品の問い合わせ/藤倉コンポジット ☎03-5747-9170
www.fujikurashaft.jp