世界ランク10位・28歳の米女子プロに突撃取材!彼女に足りないものとは?
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悔し涙を”強さ”に変え悲願の勝利を目指す
リン・シュはここ2年間で45試合に出場し、通算10回もトップ5入りしている。世界中から集まった最強のプロゴルファーたちに引けをとらないどころか、かなりの頻度で優勝争いを繰り広げているということだ。ショットもパットも精度が高く、ゴルフの実力は申し分ないのだが、リンには足りないものがある。
2014年に米ツアーに参戦して以来、まだ未勝利。首位で最終日をスタートしても、ほかの選手に逆転され、試合後に18番グリーンの隅で肩を震わせて悔し涙を流した、というのも1度や2度ではない。そこで、悲願の勝利をつかむために、オフシーズンにコーチと話し合い、今年のゴールを「ポジティブにガンバること」に設定した。
1月25日から28日に開催されLPGAドライブオン選手権(ブラデントンCC/フロリダ州)の中継局の現地レポーターは「メンタルが強くなったなという印象を受けました」とコメントし、その努力を垣間見たという。
大会3日目は古江彩佳と同組だったこともあり、レポーターはじっくりとリンのプレーを見る機会があったそうだが「1番ホールでボギーを叩くと、その後もパットが寄らず入らずでした。しかし、イライラすることなく、キャディさんと穏やかに言葉を交わすなど、終始落ち着いてプレーしているように見受けられました」。
なかなか流れが作れないなか、ついに12番、14番ホールでバーディ奪取。ガマンの展開でもスコアを伸ばす強さを見せつけた。ずっとロープの外から試合の様子を見守っていたリンの婚約者は、「そもそもリンは、普段からガマン強い性格だから」という。
最終成績は通算6アンダー6位タイ。シーズン初戦、上々のスタートをきった。2月26日時点で、リンのロレックス女子世界ランキングは10位。同ランキング10位以内で優勝したことがないのは、リンともうひとりだけ。
これまでに悔し涙は出しきったはずだ。今年こそは、歓喜涙を流したい。
いかがでしたか? 今年のリン・シュの活躍、楽しみですね!
写真=南しずか
PHOTO&TEXTShizukaMINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。2009年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「SportsIllustrate」などスポーツ誌に写真を提供。
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