武井壮、蛭田みな美とラウンド!“10ヤード”飛距離が伸びた理由とは?
百獣の王こと武井壮が、プロゴルファーを目指していろいろな経験を積むのがこの企画。今月は、23年シーズンに初優勝をあげた蛭田みな美がゲスト。パットが苦手だったというが、キャリアハイの成績をあげた要因はショットだったという。
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ブレイクの要因は「ショット・イズ・マネー」!?
昨年は1日約500球トータル15万発打ちました――武井
武井 昨シーズンは、初優勝おめでとうございます。
蛭田 ありがとうございます!
武井 すごい試合でしたね。最後が衝撃的でギャラリーから悲鳴があがっていた(笑)。最終日の最終ホール、2メートルから3パット。50センチのウイニングパットを外して、西郷真央プロとのプレーにもつれるも、1ホール目でバーディを奪って優勝。
蛭田 自作自演っていわれています(笑)
武井 ウイニングパットになるはずの2パット目は、難しいラインでした?
蛭田 そうでもなくて、上りのスライスラインでしたが引っかけてしまいました。プレーオフのバーディパットは同じラインからで、距離は1メートルくらいでしたがちゃんと打ててよかったです(笑)
武井 今日一緒にプレーしてみて、ショットが本当に素晴らしい。とても初優勝まで8年もかかったなんて思えませんでしたね。初優勝まではどんな時間を過ごしましたか?
蛭田 長かった、というのはありますね。ジュニア時代のほうがうまかった、と思います。プロに入るまでは順調でしたが、その後がうまくいかなくて。
武井 うまくいかなかった原因と、うまくいくようになった要因はなんですか?
蛭田 ジュニアのころはショットが曲がらなかったのに、プロ入りしてからチーピンが出るようになって。ショットがおかしくなったら、パットもおかしくなったという……
武井 チーピンが出るようになった原因は?
蛭田 なんですかね? うまくいってたときの練習法を試しても、戻らなかったのでどういう練習をしたらいいのか悩みました。ほかにもいろいろ試したんですけど、全然ダメでした。
武井 技術やその他の複合的な理由ですかね?
蛭田 コースセッティングの違い、というのはあったかもしれません。ジュニアのころは試合でもコースセッティングがそれほど難しくなかったけど、プロの試合はフェアウェイが狭くて、狭いと縮こまってしまったりしてスイングがどんどん悪くなってしまった、という感じなのかなぁ。
武井 僕もアメリカゴルフ留学から帰ってきて、日本のコースをプレーしたときに同じことを感じた。自分の技術を超えたものと向きあって悩みました。
蛭田 武井さんはどうやって克服したんですか?
武井 まだ克服できていないけど(笑)。ミスするのは当たり前。練習場でビシビシ当たるスイングを体に覚え込ませて、多少コースで嫌な感じが出ても、練習のときの感覚で嫌な感じを埋めてしまう。それで昨年は、15万球打ちました。
蛭田 えー! 15万球って1日何球くらいですか?
武井 5 0 0 球くらいを約300日。それを達成したら、まだまだ下手なんですけど短いクラブからだんだんいいショットが打てるようになってきた。
蛭田 それ大事ですよね。短いクラブでちゃんとピンにつけられたら楽。それにしても、そんなに球を打ったというのがすごい!
武井 ゴルフが苦手で向いていない。でも、僕は「練習量でいくタイプ」だと自分にいい聞かせています。家でも冷蔵庫に何か取りにいくときは、必ず10回素振りをしてからじゃないと扉を開けてはいけない、とか。
蛭田 ストイック! そんな人、プロでもいないですよ(笑)
武井 プロよりやらなくちゃ、プロには追いつけませんからね。それでも毎日プレーしているプロのほうが球を打ってるから差は縮まらない。話しは戻って、今はチーピンの心配はないようですね。
蛭田 はい。球筋をドローからフェードに変えたのもよかったのかもしれません。あとは、トレーナーさんを変えて、体の使い方を変えたらチーピンも出なくなったし、飛距離も伸びるようになりました。
武井 体の使い方も変えたんですね。
10ヤード伸びた飛距離を今年はもう10ヤード伸ばしたいです!――蛭田
蛭田 シンプルに打てるようになりたい、ムダのないスイングをしたい、と思うようになってからよくなって、バーディチャンスも増えるようになりました。
武井 ショットがよくないとチャンスにつける機会が減っちゃって、パットも「入れなきゃ」という気持ちが強くなってしまう。バーディパットも強く打ってしまったりしません?
蛭田 そうなんです! そういうことなんですよ! グリーンに乗っても遠いと3パットの確率が上がってしまうし、すべてが悪循環。
武井 僕もパットは一昨年くらいまでいっさい悩んだことなかったんですが、スコアを出さなきゃいけない、となったころから悩んで練習するようになった。ショットが荒れる想定で、ロングパットを1メートル以内につける練習と、アプローチを寄せて残った2メートル以内を、ひたすら練習しました。
蛭田 でも、結局ショットなんですよね。「パット・イズ・マネー」っていいますけど、最近は「ショット・イズ・マネー」だと思っています。
武井 パットのスタッツがいい人ってショットが寄っている。ショットがパラパラしている人は、パットが入ってもアンダーのスコアはなかなか出ない。
蛭田 パーオンしないとパーパットばかりで、よくてイーブンのパープレーですよね!
武井 ショットといえば、蛭田プロが時松隆光プロのユーチューブ動画に出演された回を視聴したんですが、ドライバーの飛距離を5ヤード、10ヤード伸ばしたいとおっしゃっていて、それは達成できましたか?
蛭田 はい。体の使い方やトレーニングで、ドライビングディスタンスの平均飛距離が236ヤードから245ヤードまで伸びました。最大で15ヤードくらい飛ぶときもありますけど、まだまだ伸ばしたいですね。飛距離アップは今後も課題にして、ショットに磨きもかけて、なるべく1メートル以内のバーディパットをたくさん打てるようにしたいです。
武井 本当に「ショット・イズ・マネー」なんですね(笑)。蛭田流のゴルフは、ドライバーをドカーンと飛ばして、ショットをビターンとピンに寄せる。
蛭田 理想ですね~。女子ツアーもパワーゴルフになっているので、飛距離アップは無視できないところです。
武井 海外ツアーも視野に入れていますか?
蛭田 まだ日本で1勝しかあげていないので、今年も国内でガンバりたいです。
武井 優勝もしたし、今年はいろいろと違ったシーズンになるんじゃないですか?
蛭田 そうなんですけど、優勝したあともずっとゴルフしているし、またガンバらないといけないし、どの立場になっても一緒ですよね(笑)
武井 2勝目、3勝目も期待してます。
蛭田 そのためには、今年もプラス10ヤードです!
武井 飛距離を無限に伸ばしたいんですね!(笑)
いかがでしたか? 伸び続ける蛭田プロの活躍から目が離せません!期待して応援をしていきましょう。
武井 壮
●たけい・そう/スポーツ、芸能の枠を超えて活躍するマルチタレント。1 月からテレビ東京系列で、新番組「武井壮のゴルフバッグ担いでください」(日曜朝9:30 から)をオンエア中。
●オフィシャルサイト gogotakei.com/
●twitterアカウント @sosotakei
●インスタグラムアカウント sosotakei
蛭田みな美
●ひるた・みなみ/1997年生まれ、福島県出身。164cm。3歳からゴルフをはじめ、14年「日本女子アマ」と15年「日本ジュニア」を制覇。2016年のプロテストに合格。23年にプロ入り8年目で「CATレディス」で初優勝。メルセデスランキング20位、賞金ランキング22位で、初シードも獲得するキャリアハイのシーズンとなった。ユアサ商事所属。
写真=田中宏幸
協力=取手国際ゴルフ倶楽部
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