山下美夢有のスイングから学ぶ!ドライバーを真っすぐ打つコツとは…?

ドライバーでスライスやヒッカケなどが出ると、スコアが崩れてしまう。今月はそれらのミスを防ぐコツを“曲げない”女子プロのスイングから学び、アマチュアでも実践できる方向性アップのポイントを伝授する。

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山下美夢有の曲がらない理由|フェースを開かない! 腕もネジれていない!

理想的なスイングプレーン!フォローのヘッドは右

昨シーズンに続き、今シーズンも安定感抜群のドライバーショットでフェアウェイキープ率が高い山下美夢有選手。曲げない秘密はフェースローテーションの少なさにあります。バックスイングではフェースを開かず、ハーフウェイバック(❷)でのフェース向きはシャットになっています。切り返しからダウンスイングに入っても、体の回転だけでフェースをスクエアに戻しているので、フェースを開閉する動きがほとんどありません。

また、スイング中は手首の角度がほとんど変わらず、安定してスクエアヒットできています。もうひとつ、山下選手のスイングで参考にしてほしいのが、ドローヒッターにとっては理想的なスイングプレーンです。トップ(❸)、ハーフウェイダウン(❹)、インパクト(❺)と教科書どおりの角度でシャフト、ヘッドが下りてきているので腕がネジれることがありません。フォローではヘッドをやや右に出すことによって(❻)、安定したドローボールが打てるゆるやかなインサイド・アウト軌道になっています。

山下美夢有
●やました・みゆう/2001年生まれ、大阪府出身。150cm。今シーズンは富士フイルム・スタジオアリス女子オープン、ブリヂストンレディス、リゾートトラストレディス、ニチレイレディスで優勝。フェアウェイキープ率2位。加賀電子所属。
※選手の記録は2023年10月7日現在のもの

曲げないアドレス。山下とは真逆タイプのドローヒッター

まず、アマチュアのみなさんに参考にしてほしいのがグリップです。女子プロのドローヒッターは、グリップをストロングで握る選手が多いのですが、阿部未悠選手は右手も左手もオールスクエア。グリッププレッシャーも強すぎず、弱すぎずと完璧で、スクエアに握ることでヒッカケのミスが出ないようにしています。このグリップだけでなくアドレスの姿勢(❶)も素晴らしく、左手が左股関節の前にあり、ボールも左足カカト線上という、お手本のような構え方。

このアドレスも安定したティーショットにつながっていると思います。スイングは前出の山下選手とは正反対で、上手にフェースローテーションを使ってドローを打つタイプ。ダウンスイング、インパクト、フォローと腕をローテーションさせていますが、それでもヘッドが体の中心から外れていません。とくに、インパクトからフォロー(❻❼)でもヘッドが両腕と体の中心にあるのは、ヒッカケに悩むアマチュアにぜひマネてほしいポイントです。

いかがでしたか? 横山さんの解説と山下選手、阿部選手のスイングを参考にしてみてください。

阿部未悠

●あべ・みゆう/2000年生まれ、北海道出身。155cm。今シーズンは、明治安田生命レディスで10位タイ、富士フイルム・スタジオアリスで2位タイ、サントリーレディスで8位タイの成績を残す。フェアウェイキープ率4位。ミネベアミツミ所属。
※選手の記録は2023年10月7日現在のもの

解説=横山清人
●よこやま・きよと/1980年生まれ、熊本県出身。03年プロ転向後、陳清波に師事。現在は東京都三鷹市の東京ゴルフスタジオ、松屋銀座ゴルフテラス、フォーシーズンズゴルフガーデンなどで多くのアマチュアをレッスンしている。

構成=野中真一
写真=ゲーリー小林
取材トーナメント=ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ

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