減り続ける試合数、日本ツアーは今後どうなる?プロゴルファーが解説
ハローエブリバディ! 今回は2024年の日本ツアーの試合数について。
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男子は賞金総額が1000万でも試合をするという姿勢が必要である
女子は楽天が撤退するといわれていて、37試合になる見通しだ。男子は「ゴルフパートナー・プロアマ」と「ASO飯塚チャレンジド」の2試合がなくなる。「マイナビABC」もなくなるといわれているが、その試合は朝日放送が主催権をもっており、新スポンサーを探しているので開催されるだろう。そして22年に開催された「バイ・ザ・プレイヤーズ」が戻ってくる予定で、試合数は1試合減の25試合になる予想だ。
男子も女子も試合が減っているが、その意味は大きく違う。女子の試合が減った理由の1つは、試合の放送権と主催権を日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が求めたことによって、それだとおもしろ味がないと、お金を出しているスポンサーが撤退したこと。放送権をめぐっては、2021年にGMOインターネットグループの撤退があった。もし主催権を求めたことで降りていくスポンサーの1つが楽天だとしたら、残りの37の試合のタイトルスポンサーたちも降りる可能性がある。
でもそれでいいのだ。本当にやらなければいけないのは、試合会場も自分たちで1週間借り上げて、入場料収入で選手の賞金及びすべての経費を賄えるようにすることである。それに対してスポンサーが乗っかるという形にしなくてはいけない。女子の2試合が減ったのは、LPGAが世界と同等レベルのプロの競技団体になれるかどうかという試金石になるだろう。
一方、男子は、試合を作るとき、依然として広告代理店、スポンサー、テレビ局任せだ。このままだとこれから先も男子ツアーの低迷は続いていく。仕方ない減り方なのだ。女子の場合、2試合が減っている今の状況は、新しいものを作り出す際の痛みの部分。ここでギブアップするのか、それとも自分たちでプロデュースした試合を1つでも作ることができるかで、女子ツアーの未来は変わっていくと思う。
男子は「バイ・ザ・プレイヤーズ」が戻ってくるが、この試合はセルフプロデュースの試合。これが戻ってくるのは喜ばしいことで、こういう試合を増やしていくことが男子ツアーの未来に影響していく。もう自分たちで作っていくしかないのだ。オープンウィークがたくさんあるのだから、賞金総額が1000万でも試合をするという姿勢を出していかなければいけないと思う。
いかがでしたか? ゴルフ界のツアーの未来を見守りましょう。
タケ小山
●小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ、東京都出身。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)、ラジオ「Green Jacket」(InterFM897)ほか、多数メディアで活躍。
イラスト=北沢夕芸
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