なぜ“スライス”が出るのか?原因を最新弾道測定器で徹底解明してみた
最近はアマチュアでも練習場やゴルフショップで弾道データを計測できるようになりました。しかし、そのデータを活用できなければ意味はありません。そこで、アマチュア3人の弾道データを元に、適正なアイアン弾道を習得するポイントを教えてもらいました。今回は、弾道測定器を使った”アイアン弾道レベルアップ”レッスンです。
アマチュアBさんのデータをもとに、スイングのポイントを解説します。
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ゴルフゾンが開発した「WAVE」で計測!
計測で使用したのは、ゴルフゾンがはじめて開発した弾道測定器「GOLFZONWAVE」。
ロングショットからパッティングまでの弾道データを計測できる
ケース2:アマチュアBさん
アマチュアBさんのデータ(7Ⅰ・ロフト34度)
- ヘッドスピード:34.8m/秒
- ボールスピード:45.9m/秒
- 打ち出し角:21.2度
- バックスピン:4912rpm
- サイドスピン:891rpm(左回転)←この数値を理想値に修正!
- ダイナミックロフト:24.6度
- 落下角度:43.6度
- フェーストゥパス:3.6度(アウトサイド・イン)←この数値を理想値に修正!
- フェースアングル:4.3度(右向き)←この数値を理想値に修正!
- ショットタイプ:スライス
- キャリー飛距離:141ヤード
- トータ飛距離:149ヤード
Q.フェースアングルがオープンになる原因は?
「カット軌道はフェースが開きやすい」
スライス回転が多くて右に飛んでしまうタイプは、フェースローテーションができていません。アイアンはヘッドの重心位置や重さによって、何もしなくても自然とフェースが開くクラブです。カット軌道で振ると、その開く動きが強まるので注意が必要です。
×グリッププレッシャーが強い人は要注意!
インパクトゾーンでヘッドを真っすぐ動かそうとするのもフェースが開く原因になってしまう
A.手首をロックしているからフェースが開く
握り方を変えるのはNG
スライスが出るからといってフックグリップにするのはNG。握り方の変更はスイングを崩す原因になる
フェースを被せていつもどおりに握るのもアリ
フェースを被せてからいつもどおり握るのはOK。ラウンド中の応急処置として有効
Q.スクエアヒットするためには?
A.スイング中にシャフトを回転させる
「シャフトが回転すればフェースターンできる」
急激にフェースターンさせるとヒッカケてしまうリスクがあるが、シャフトを回転させるイメージで振ると、フェースをゆるやかにターンさせられる。
ハーフウェイダウンでフェースの向きを手元で感じる
フェースがどこを向いているかを手の感覚で認識することが上達の秘けつ。そのためには極端なオープン、クローズも素振りで体感しておこう
フェースを返そうと思ってもうまくできない人は、シャフトを回転させる意識がオススメ。ハーフウェイダウンからフォローにかけて、シャフトを左に回すイメージで打つとフェースがきちんと返ります。
「グリップを強く握らないこと」と「スイング中にシャフトを回転させること」を意識すれば、軌道やフェースの返りをスムーズにできます。
アイアンでスライスに悩む人は、ぜひ練習してみてください。
レッスン=森山 練
●もりやま・れん/1996年生まれ、東京都出身。ジュニア時代から選手として活躍。2019年から指導者の道を進み、現在は学芸大ゴルフスタジオなどでレッスンを行なう理論派の若手コーチ。
構成=野中真一
写真=田中宏幸
協力=GOLFZON Japan
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