中島啓太、「9番アイアン」で寄せる…!? 簡単で確実に寄せる方法をレッスン
アベレージゴルファーのパーオン率は50%以下。となると、スコアメイクのカギは「グリーンを外したあと」になる。
ピンにきっちり寄せてパーを獲る確実性の高い簡単テクから一撃必殺の高等テクまでアプローチ上達のヒントをツアープロが伝授!
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使用クラブは9番アイアン ボールの近くに立ってパターみたいに打つ!
グリーン周りの芝が薄いライは、ヘッドがちょっとでも手前から入るとダフってザックリします。それを防ぐにはクラブを吊って構えてパターのように打つのがいちばん安全です。
このとき、SWを使うとバンスがジャマになりますし、ロフトが多いぶん大きく振らなければいけないのでミスのリスクが上がる。9番アイアンくらいのロフトが立ったアイアンのほうがいいでしょう。思い切ってグリップもパターの握りにすると、よりダフリにくくなりますよ。
ロフトの立ったクラブが安全
ロフトが立っていれば振り幅を抑えられ、ダフリ気味でもボールが前に飛ぶので安全
フェース下めの真ん中でヒット
クラブを吊ってヒールを浮かせるが、トゥ側ではなく、フェース下めの真ん中でボールを横からとらえよう
ボールの近くに立ってクラブを吊って持つ
ボールの近くに立ち、クラブを吊って持つことでヒールを浮かせ、ソールの接地面積を減らす
パターの握り方で打てばさらにダフリにくい
グリップをパターのように握る。手首の余計な動きを抑えられるので、ダフリのリスクを減らせる
中島啓太
●なかじま・けいた/2000年生まれ、埼玉県出身。177㎝、75kg。2021年には日本人最年少記録の20歳5カ月1日でアマチュア世界ランキング1位、「パナソニックオープン」で男子ツアー史上5人目のアマチュア優勝を成し遂げた。今季は幾度も優勝争いを演じて2勝をあげ、賞金ランキングのトップを走る。フリー。
振るスペースを作ればクラブの抜けがよくなる
グリーンまわりのアプローチはスタンスをオープンにするのがセオリーですが、私の場合、右足より左足をよりオープンにして構えます。
左足を後方(背中側)に引いてツマ先を大きく開くことで、体の左サイドに手を振るスペースができる。するとクラブの抜けがよくなり、ダフりにくくなるんです。スタンスだけでなく肩のラインもしっかり開けば、視界が広くなるぶん、距離感を合わせやすくなりますよ。
体を左に回しやすくなることも利点。
体の回転と手の振りをそろえてクラブを左に振り抜こう
篠原まりあ
●しのはら・まりあ/1996年生まれ、大分県出身。162㎝。15年にプロテスト合格、同年の新人戦に優勝。1 9 年に初のシード入り。今季はステップアップツアー10試合に出場し、フェアウェイキープ率1(85.7143%)を記録。シード返り咲きを目指す。フリー。
飛ばない状態を作って勇気をもって「くぐらせる」
僕は球を上げるアプローチはあまり得意ではないので、それを克服すべく「ミニロブ」を練習しています。フェースを少し開き、ヘッドがボールの下をくぐるように振り抜くことで、大きく振っても飛ばない状況を作る。そして、ロブショットの天敵である「ゆるみ」が出ないように、勇気をもって振ります。
スイング軌道は、手元はイン・トゥ・イン、ヘッドは「真っすぐ」振り抜くイメージをもつのがポイントです。
右足を少し引いてフェースは目標を向ける
フェースは目標を向け、スタンスはオープンに。さらに右足を少し引いてインからとらえやすくする
ヘッドがボールの下をくぐるように打つ
フェースを開いてボールの下をくぐらせるように打つ。大きく振っても飛ばない安心感が得られるのでゆるみにくくなる
カットになりすぎないように大きく真っすぐ振る
カットに振るのは、スライス回転が強くなりすぎるのと、方向や打点が安定しないのでNG。手元は体の回転と同調させてスタンスなりのイン・トゥ・インに動かすが、ヘッドは「真っすぐ」振っていく感覚
ややヒールめでとらえるイメージ
カット軌道はフェースのトゥに当たりやすくなるため距離感が合いにくい。ややヒール寄りでボールをとらえるイメージをもとう
いかがでしたか? アプローチが苦手な方は桂川プロのようにミニロブの練習もしてみましょう。
桂川有人
●かつらがわ・ゆうと/1998年生まれ、愛知県出身。167㎝、70㎏。中学卒業後フィリピンにゴルフ留学し、帰国後は日大ゴルフ部で活躍。2020年にプロ宣言し、22年はレギュラーツアーで初勝利。賞金ランキング5位に入る活躍を見せた。国際スポーツ振興協会所属。
構成=鈴木康介、小山俊正
写真=相田克己、田中宏幸
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