渋野日向子が愛用する注目のシャフト!人気コーチがコースで試打解説
クラブを加速させるコックを使うのが苦手なゴルファーは多いが、シャフトのしなりを使えば飛距離アップできる
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レベルが上がったツアー。プロが求めてきたのが“落下角”!
今野 三好くんと共演できる日がくるなんて、感無量だわ。
三好 僕もです! 学生時代の今野さんのスイング指導のおかげで、トラヴィルの開発時は自分でも試打をして性能を確かめることができました!
今野 アイアン巧者の三好くんが開発に大きく携わったシャフトということで、すごく注目していましたが、期待以上の出来。「ツアーから生まれたアイアンシャフト」というキャッチフレーズですが、幅広いレベルやタイプのゴルファーに合うシャフトですよね。
三好 そのとおりですが、ツアーから生まれたのは真実です。近ごろの男女ツアーの予選カットや優勝のスコアを見ると、数年前からだいぶレベルが上がっています。プロたちは何かしらでライバルに差をつけなくてはいけない。それはスイングだけでなく、シャフト性能でもです。
今野 そのひとつがランディングアングル「落下角」なのね。
三好 はい。アイアンショットの弾道がよりグリーンの上から狙えるので、長めのアイアンや硬いグリーンでも球を止めることができます。
今野 落下角を大きくするカラクリは?
三好 インパクト時のロフトが表示・設計どおりになるようにしています。ロフトが立ちすぎたり、しなり戻りによって寝すぎることもない。
今野 とはいえ、ガチガチに硬くはない。色は精悍なイメージのマットブラックだけど、ヘッドは意図どおりに素直に動いてくれる。ということは、先端剛性が高い?
三好 さすが師匠! トラヴィルは中元調子ですが「金属、カーボン、ゴム」の3種類の素材が使われていて、カーボンは積層構造に秘密があり、手元に向かってゆるやかにしなる。一部だけがしなると、入射角やタテ距離にバラつきが出やすくなってしまいますからね。
今野 金属とゴムの役割は?
三好 金属はスチールシャフトと同様のクラブバランスを出します。ゴムは弊社のフルショットをするシャフトでは初搭載ですが、振動吸収によっての打感のよさと、しなり戻りを抑えて意図しない動きを防ぐ効果があります。
今野 振り心地や打感など、フィーリング面でもスチールに劣らないか、それ以上のよさがある理由はそこにあるのか。
とくに40歳すぎたらトラヴィル!
三好 今野さんが打ってみての正直な感想はどうですか?
今野 渋野日向子プロや古江彩佳プロなど多くの女子プロだけでなく、飛ばし屋の男子プロまで使っているというのに納得ですね。飛び姿は放物線よりも台形っぽいイメージで、落下角がたしかに大きくなって、止められるという武器を手にした感じ。85、95の軽量タイプはカーボンならではの恩恵がありつつ、さらに「40歳すぎたらトラヴィル!」と声を大にしていってもいいかも。
三好 その理由は?
今野 僕も40代になったけど、体はまだまだ動ける一方、パワーダウンは否めない。そんななかスコアを向上させるのは技術で、多くのゴルファーは40代になると円熟味を増してくる。スチールシャフトは比較的ハイスピンボールになるが、トラヴィルはロースピンとハイスピンの両方が打てて、ヘッドスピードも上がりやすい。40歳をすぎると将来的にカーボンのメリットを活かしたい日は必ずくるので、それに慣れていくのにもトラヴィルは最高のシャフトだと思います。
三好 なるほど。もちろん、スペック次第では若いゴルファーにも合います。
今野 プロだから、まだ若いから「スチール」は時代錯誤。打てば納得のナイスな球が飛び出すことは間違いありません!
テスター=今野一哉
●こんの・かずや/1982年生まれ、千葉県出身。プレーヤーとしてもコーチとしてもゴルフの造詣の深さは業界トップクラス。小誌でもその知識を広める連載を掲載中。キッズゴルフクラブ代表。
藤倉コンポジット技術開発部
三好啓介
写真=高橋淳司
協力=日神グループ 平川CC
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