プロゴルファーはルールも文化も歴史も学ぶべき!タケ小山が解説

ハローエブリバディ!今月はゴルフのルールについて話していく。

先日、女子プロの試合である選手がカート道の救済のニアレストポイントを決める際、間違った処置をしてしまい、4打罰のペナルティを受けたということがあった。そのニュースに書いてあった読者のコメントを見てみると、「なぜ同伴競技者が教えなかったのか」「かわいそうだ」などの意見があった。

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第123回 ゴルフのルール≫恩恵を受ける競技者が無頓着ではいけない

もともとゴルフはリンクスコースで始まったスポーツで、昔はOBもなかった。「play a ball as it lies」と言って、1打目を打ってからカップの中にボールが入るまで、ノータッチでプレーするというすごくシンプルなルールが基本だった。そこから、OBやアンプレアブルというルールができていったのだ。今回の救済の問題に関してもう一度考えてみると、そもそもカート道やスプリンクラー、排水溝などの人工物はもともとなかったものだ。それがゴルフ場の中にできて、打てない状態が出てきたから、その状況でも打てるようにと救済というルールができた。

今回、4打罰ということばかりに意識がいきがちだが、1番の問題は救済を受けるのは選手だということ。ルールを知っていれば、その恩恵を受けられるのに、なぜルールの勉強をしないのか。競技者という立場で、1打でも少なければ優勝できて、大金を手に入れて、ランキングも上がる。ルールは自分の味方になるのだ。恩恵を受ける選手がルールを熟知していないといけない。今女子ツアーは人気があって、選手を擁護する意見が非常に多いが、そうではない。競技者としてルールを知ることは当たり前なのだ。とくに最近はプロが若年化していき、試合経験を優先させて、ゴルフについて学ぶスピードが追いついてないと思う。

プロゴルファーは、ゴルフのスペシャリストだから、打つことはもちろんだけど、ルールにしても、文化にしても、歴史にしても、学ばないといけないと思う。アマチュアゴルファーもプライベートで楽しくゴルフをするぶんには、どんなルールでも構わないが、知らない人と一緒にプレーしなければいけない状況になったときに一般的なルールはある程度知っていなければいけないと思う。

タケ小山
●小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ、東京都出身。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)、ラジオ「Green Jacket」(InterFM897)ほか、多数メディアで活躍。

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