絶景ホールは敵?味方?景色によってショットは変わる!
景観のいいゴルフ場でのプレーは気持ちいい。しかし、絶景ホールはいいことばかりではない、とマスター今野。景色がいいことの、いったい何が問題なの?
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池やバンカー。見た目が派手なほうを嫌がってOB!
トモ 昨日のラウンドは霧が出ちゃってさ。5メートル先も見えなかった。景色のいいゴルフ場だったのに残念だよ。
今野(マスター)私も先日そうでした。はじめてのゴルフ場でセルフプレーだと、どこに打ってどこに飛んだか、ほぼ勘ですよね。
トモ そうなんだけど、スコアは霧が晴れてからのほうが悪かった。霧のなかのほうがよかったのよ(笑)
今野 それは「景色にやられた」ってやつですね。
トモ あーそれって、うまい人がよくいうけど、どういうことなの?
今野 スイングや球筋、方向が、ホールの見え方に影響されて変わってしまったことですね。霧の日のラウンドのトモさんも、霧が晴れてからは景色にやられたのです。
トモ 俺も?
今野 はい。景色のいいゴルフ場だったということは、変化にとんだ地形で、池やバンカーも多かったでしょう。
トモ そのとおり。だからハザードをよく見て、避けるマネジメントでフェアウェイやグリーンに打とうとするんだけど、池やバンカーとは逆サイドのOBに飛んでしまったりで崩れた。
今野 それがまさに「景色にやられる」です。たとえば、右がOBで左が池だとすると、絶対に打ってはいけないのはどちらになります?
トモ どっちも嫌だけど、一番はOBでしょ。
今野 そうです。なのにトモさんがOB方向に打ってしまったのは、池やバンカーのほうが見た目にインパクトがあるからで、これが「景色にやられる」のひとつのパターンです。
トモ それは思い当たる節があるなぁ。体が勝手に反応して、狙いとは反対方向や逆球を打ってしまう。
今野 霧のなかでのスコアがよかったのは、先が見えなかったからです。いわゆるインドア練習場で打っている状態で、景色による情報はいっさいなし。するとクラブや体の動きにフォーカスできるのでショットがよくなります。
トモ 先なんて見ない、見えないほうがいいってことか!
今野 でも、ゴルフはターゲットスポーツですから、目標やその周辺の認識は大事です。
トモ そうだよねぇ。池やバンカーはきちんと確認しないといけないし、それがプレッシャーに感じるなら「ないものと思え」なんていう人もいるけど、もう見えちゃっているし(笑)。なんかいい方法ないの?
今野 敵の正体を徹底的に把握する、ですね。そのハザードの幅や何ヤードで入るか、何ヤードで越えるか、回りのライや傾斜はどうなっているか。細かく分析すればするほど「あそこは大丈夫そう」とセーフティーゾーンが広がる。すると、プレッシャーが減って、安心感を得ることができます。
トモ 見ないよりも、よく見るか。もしくは、まったく見ない、確認しない、はどう?
今野 それは無鉄砲です!といいたいところですが、何も考えずに打つことが、いいときも
あるのがゴルフです。
トモ 考えなくていいほうが俺に合っているかも!
今野 でも、それがどんなときなのかをきちんと考えてから実行する必要がありますよね。
トモ 結局、考えなくちゃいけないのかい!
いかがでしたか? 景色に惑わされずに日ごろのスイングをできるように心がけることも大切です。
マスター今野一哉
●こんの・かずや/1982年生まれ。本企画「スナックこんちゃん」のマスター兼ゴルフのプロコーチ。RainbowFM(88.5MHz)の「サタマニ♪」(第2土曜 15:00-16:00オンエア)で、ラジオパーソナリティも務める。キッズゴルフクラブ代表。
写真=鹿野貴司
イラスト=野村タケオ
協力=LaFace
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