1番飛んだのはどれ…!?アイアン7モデルを一気試打!
ツアープロが愛用するモデルから飛距離性能が話題の飛び系まで、アイアン25本を厳選して試打!鹿又には全モデルの特徴を分析してもらい、4人のアマチュアには相性のよいモデルを選んでもらった。
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アスリート好みの顔、打感、操作性の三拍子がそろっている
ダンロップ スリクソン ZX7 MkⅡ
ツアープロの使用率が高いのも納得できる完成度の高いアイアン。顔、打感のよさ、操作性という三拍子がそろっています。とくに打感はやわらかいフィーリングでありながら芯を感じるので、従来のツアーモデルより飛距離性能が高い。それもプロに人気の理由でしょう(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)食いつく感じの打感がいいですね。距離感もイメージどおりで、打球が強いので風の影響を受けにくい。しっかり振っても左に行かない安心感がありました。前作の「ZX7」に比べるとワンランク寛容性が上がった印象です。
(中級者代表・生方さん)軟鉄鍛造ヘッドなので打感がやわらかいですが、肉厚になっている芯の部分はフェースに吸いつくような超ソフトな感触。男子プロの使用モデルでも極端に難しくないので、フィーリングのよさにこだわる中級者以上にオススメです。
幅広い層のゴルファーが使える“セミオートマ系”
ダンロップ スリクソン ZX5 MkⅡ
「ZX7」より打球が上がりやすくてミスヒットにも強い。それでもフェースコントロールできる操作性のよさを残しているセミオートマチック系ですね。やさしさ重視のアスリートモデルなので、中級者から競技ゴルファーまで、使用者のターゲット層が広いアイアンです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)競技ゴルファーが打つと飛距離が出て、やさしく感じると思います。飛距離は「ZX7」より5ヤードくらい飛んでいて、打ち出し角も高かった。ただし、ドライバーのヘッドスピードが45m/秒を超える人だと少し吹け上がるかも!?
(若者代表・山本さん)上級者モデルのようなシャープで構えやすい顔なのに、ミスヒットに強く飛距離も伸びる。フェースがたわんでから球を強く弾くので、いつもより0.5番手くらい飛んでいました。キャビティ効果によるやさしさもしっかりあります。
他のZXシリーズとは一線を画す中空の飛び系
ダンロップ スリクソン ZX4 MkⅡ
ほかの「ZXシリーズ」とは少しカテゴリーが違うアイアンで、打球が上がりやすくて飛距離性能が高い。飛距離的には飛び系です。打感も中空構造になっているので食いつき系ではなくて弾き系。シャープな顔というよりは、フェースの横幅があって安心感のある形状です(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)シュッとした顔で構えやすいのですが、70歳を超えた私にはちょっとシャフトが重かった。でも、適度に球がつかまってくれますし、打感もすごくいいので40から60代のベテランゴルファーにマッチすると思います。
(若者代表・山本さん)スリムになったユーティリティといった印象です。フェース長が長めで球を包み込んで打てるイメージがあるし、打球はボール初速が上がって飛びます。弾道も高く、理想的な飛び姿で楽にグリーンに運べるアイアン。気に入りました!
ここ数年のマッスルバックでNo.1の名器!
ダンロップ スリクソン Z-フォージドⅡ
最近のマッスルバックではNo.1だと思います。マッスルバックとしては少しヘッドサイズが大きめになっているので、構えたときの安心感があり、ある程度ミスヒットにも強い。それでいてスピンが効くし、ドロー、フェードも打ち分けられる。何より打感が最高です!(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)今日打ったなかで、一番ほしくなったのがコレです。すごくカッコいい雰囲気のマッスルバックなのに打つと思ったほど難しくなくて、打球をコントロールしやすい。ちょっと大きめのサイズ感が安心感を与えてくれるのがいいですね。
(中級者代表・生方さん)一番驚いたのはコレ! マッスルバックで完全に上級者やハードヒッター向けかと思いきや、僕でも高い球で正確に的をとらえられる。打点がズレても大きく曲がらないし、飛距離ロスも少ない。いい意味で見た目どおりではないアイアンです!
超軽量の飛び系アイアンはHS35m/秒向き
ダンロップ ゼクシオ プライム
7番アイアンの重さが340g台とかなり軽めなので、ドライバーのヘッドスピードが35m/秒前後の人にマッチする飛び系です。ロフト以上の高さが出てくれるので、打球が上がらない心配はありません。「ゼクシオ プライム」のドライバーとの組み合わせで使ってほしいですね(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)軽くて振りやすいので私にはピッタリです。このカーボンシャフトは1球目からタイミングが合ってくれてナイスショットが打てました。少し振り遅れたときでも打球が真っすぐ飛んでくれて、右プッシュのミスを防いでくれます。
(中級者代表・生方さん)ゼクシオシリーズのなかでも軽量で熟年層向けなのでしょうが、芯の広さや球の上がりやすさはダントツでした。力のない人、ヘッドスピードが遅めの人、女性でもメンズモデルを使いたい人などが、労せず高い球で飛ばせるアイアンですね。
顔も◎スピンも◎ ピンはアイアンでも高慣性モーメント系
ピン G430
個人的には、飛び系アイアンのなかでもっともバランスがいいのは「G430」だと思います。飛距離性能が高いだけではなくて、顔もよくて、適度にスピンも効く。それとピンはドライバーもアイアンも慣性モーメントが高いので、上下左右のミスヒットに強いのも長所です(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)見た目は中・上級者向けかと思いましたが、打つとすごくやさしい! フェースの下側に当たったときでも一定の高さを出せるので、大きなミスになりません。ミスヒットしても打感が悪くならないのもいいですね。
(若者代表・山本さん)とにかくミスヒットに強い! トゥ寄り、ヒール寄り、下めヒットでも打球が大きく曲がったり低くならない。ロフト29度(#7)とそこまで立っていないのによく飛ぶし、打感や打音に違和感もなく、やさしい高性能アイアンの代表格ですね。
名器「i 210」を継承しつつ、振りやすさが向上
ピン i230
前作「i210」から4年振りのリニューアルですが、名器といわれた「i210」のよさを残しつつ、抜け感がよくなって振りやすくなっています。形状も前作より少しシャープになりました。構えたときにイメージどおりの弾道で飛ぶので、グリーンを狙いやすいアイアンです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)「i210」を使っていたプロがすぐにスイッチした理由がわかりますね。スッキリした顔で、打感もよく、操作性も高いので、アスリートゴルファーにとっては最高のアイアン。8割くらいに抑えたショットも距離感が合わせやすいです。
(中級者代表・生方さん)いぶし銀のアイアンですね。見た目や打球に派手さはありませんが、打ちたいと思った球筋が打てるし、出したくないミスは防いでくれる。打球をコントロールしつつ、ピンなど狙ったターゲットをとらえてくれる性能をもっています。
いかがでしたか? それぞれの試打感想を参考に、自分に合うアイアンを見つけてください。
鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一、編集部
写真=田中宏幸
協力=ジャパンゴルフスクール
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