• HOME
  • ブログ
  • ギア
  • 7UTは7番アイアンより“約10ヤード”飛ぶ!ショートUTのメリットとは?

7UTは7番アイアンより“約10ヤード”飛ぶ!ショートUTのメリットとは?

「飛距離はクラブ、スコアはセッティング」を持論とする鹿又が、スコアメイクを楽にするクラブと推奨するのがショートユーティリティ。その利点や長所を徹底解説!

【関連記事】7番ウッドを選ぶ時の「4つのポイント」!最新15モデルを試打解説

非力で飛ばない人だけが使う番手じゃない!
ドライバー40m/秒前後なら6UTはマストクラブ

鹿又がショートユーティリティとして定義するロフトは27度以上。番手として6番以上になるが、どんなゴルファーにオススメなのか?

女子プロでも6UTを使用!

「打ち出し直後からボールが上がる安心感がある!」
アイアンはきちんとスピンが入らないと打球がグングン上がらないが、UTは重心が深いので打ち出しから打球が高く上がってくれる。

昔はロフト27度以上のショートユーティリティといえば、シニアや女性ゴルファーが使うクラブでしたが、最近のショートUTはドライバーのヘッドスピード40m/秒前後で平均スコア95~100くらいの一般的なアマチュアゴルファーにとって絶対に必要なクラブになったと思います。その理由は大きくわけて2つ。

昔のショートUTは、打球は高く上がるけど飛ばないモデルが多かったのですが、最近のモデルはスピン性能が抑えられたことで強い弾道で前に飛びます。おう1つは、アイアンがストロングロフト化されたこともあって、ドライバーのヘッドスピード40m/秒前後だと5I、6Iでグリーンに「届く打球」は打てても「止まる打球」は打ちにくくなった。

だから、その距離をカバーするUTが必要になってきたのです。すでに、女子ツアーでも6UTを使う選手が増えはじめています。このトレンドはアマチュアも参考にするべきですね。

同じロフトのアイアンと比較すると……弾道に高さが出るから170ヤードでも止まる!

アイアンと比べてショートUTは、ミスヒットしたときのタテ距離のズレが少ない。これもスコアメイクに大事なこと。

ショートUTはミスヒットしてもタテ距離がズレない。

スピン量ではなく落下角度が武器になる

6UT(ロフト27度)の弾道データ,5I(ロフト27度)の弾道データ。

「UTはスピンが少ないから、グリーンに止まらないじゃないの?」という人がいますが、飛距離が170ヤードくらいになると、グリーンに止まる・止まらないの基準はスピン量ではなくて落下角度になります。

この落下角度を、ロフト27度のショートUT(6UT)とアイアン(5I)で比較すると、ショートUTは安定して落下角度は42度以上あれば一般営業のコースのグリーンなら十分、45度以上ならツアー仕様のグリーンでも止まります。女子プロが6UTを使うのも、この落下角度によるメリットが大きいのです。

また、打ち比べて感じたのは、チョーとUTは楽に振っても飛距離を出せる。フェースの反応性能も高く、アイアンよりクラブが長いのでヘッドスピードが上がる。ドライバーのヘッドスピード40m/秒前後のゴルファーには、最高の武器になります。

ドライバーのHS30m/秒台は、ロフト30度台を使おう! 7Iと7UTの「共存セット」もアリ!

8UT_ロフト34度前後,7UT_ロフト31度前後,6UT_ロフト27度前後

ピンやテーラーメイドなどは23年モデルで、これまでよりもロフトが大きいUTをラインナップしてきた。

7UTは7Iより約10ヤード飛ぶ

8UTになるとウエッジなみに打球が上がる。

ロフト27度前後の6UTだけでなく、最近はさらにロフトが大きい30度前後の7UT、ロフト34度前後の8UTまでラインナップされるようになりました。23年モデルでいえば「ステルス2」はロフト31度、「G430 HL」はロフト34度まであります。

「ドライバーのヘッドスピード40m/秒前後ならロフト27度前後はマストクラブ」という話をしましたが、30m/秒台の遅めの人にはロフト30度以上もアリです。ロフト30度以上のUTを入れるときに提案したいのが、アイアンと共存させるセッティングです。

UTの場合は3、4UTを入れたら、3、4Iを抜くというのが一般的でしたが、ロフト30度以上になると同じロフト30度以上になると同じロフト帯のUTとアイアンがあってもOK。たとえば7UTと7Iがあっても、7UTのほうが10ヤードくらいは飛ぶので飛距離の打ち分けができます。

また7UTは高弾道でキャリーを出せるのに対して、7Iはライン出しをしたり、球筋を打ち分けたいときに使えるので、どちらの番手も活用できると思います。

進化したのは性能だけじゃない! 昔のショートUTよりも「顔」が格段によくなった

「キャロウェイも前作まではアイアン系でしたが『パラダイム』からウッド系の顔になりました」(鹿又)。

ネックからフェースのつながりに個性が出る

ヒッカケのミスが出にくいモデルが増えました!昔はフックフェースでつかまりすぎるUTもあったが、今はスクエア顔でストレート弾道が打ちやすいモデルが増えた。

ベテランゴルファーがショートUTを使わない理由は「構えにくさ」だと思います。たしかに5年前くらいのショートUTは、構えにくいモデルもありました。それはロフトが寝ていることでトップラインとリーディングエッジの向きがそろって言えなかったからです。

だから、アドレスしたときに、「フェースがどこを向いているかわからない」という感覚があったと思います。しかし、最近のショートUTは顔が格段によくなっていて、ロフト30度以上でもリーディングエッジとトップラインの向きがそろっている。ターゲットに向けて違和感なくセットできます。

その顔にも個性はあってウッド系とアイアン系の顔があります。これらはとくに、ネックからフェースにかけてのつながりに個性がでるので、ショートUTを選ぶときはネックまわりをよく見て、違和感なく構えられる自分に合ったモデルを選んでください。

いかがでしたか? ぜひ、鹿又さんの解説を参考にしてみてください!

試打・解説=鹿又芳典

●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。

構成=の中真一
写真=相田克己
協力=ジャパンゴルフスクール

【あわせて読みたい】

最新アイアンシャフトの“失敗しない”選び方!クラブの専門家が伝授

「7番アイアンで200ヤードも飛ぶ」ってマジ!?“飛距離”に特化したアイアン4選

「天使か」西村優菜、“かわいすぎる”ウェア姿を披露!ファンから称賛の声集まる

関連記事一覧