「寄せワンの取り方」プロが教える“2つの基本テク”【人気記事トップ3】
今回は、「ワッグルONLINE」で2月下旬に公開した記事の中で、アクセス数が多い人気のレッスン記事TOP3を紹介していきます。
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まず紹介するのは、第3位の記事です。
第3位:「飛距離320ヤード超!?」プロゴルファーのスイングって?
「300ヤードも飛ばす男子プロのスイングなんてマネできない!」と思っている人たちへ。プロが飛ぶのには理由があり、それをマネれば今より飛ばすのも不可能ではありません!
ドライビングディスタンス300ヤード以上の3人の選手のスイングを、吉田栄太コーチに解説してもらったので、そこから飛距離アップのポイントを学びましょう。
まずは、清水大成選手のスイング解説です。
股関節に体重を乗せる
まずは、飛ばし屋の共通点を解説します。それは切り返し以降の強烈な捻転差。そして、インパクトでクラブと頭が引っ張り合うビハインド・ザ・ボールで打っていることです。この2つのポイントは飛距離アップに即つながりますが、アスリートならではのフィジカルの強さもあるのでアマチュアがマネるには難しい部分もあります。
しかし、簡単にマネできる部分もあります。清水選手のスイングを例にあげると、アークの大きさです。バックスイングでは、始動から腕が地面と平行になったときにクラブが遠くにあります(❷❸)。大きなスイングアークは体の負担も少なく、アマチュアも簡単にマネられます。また、バックスイングの早い段階で右の股関節に体重を乗せているのも飛ばしのポイント。
❸の右股関節を見ると、ズボンに深くシワが入っています。このシワができる体重移動は、切り返し以降に左へ、体を回す、クラブを振るのがスムーズになる。ヘッドスピードを上げられるので、飛距離アップにつながります。
清水大成
●しみず・たいせい/1999年生まれ、福岡県出身。175cm、74kg。今季はゴルフパートナーPRO-AMトーナメント8位タイ、ミズノオープン6位タイ、Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント3位の成績を残している。ドライビングディスタンスは4位で304.02ヤード。ロピア所属。
次に、岩﨑亜久竜選手のスイングを解説。
ボールに伝えるパワーが増加
岩﨑選手は手首のコックを使って飛距離を伸ばすタイプです。③のバックスイングを見ると腕とクラブでL字ができていますが、このL字をずっとキープしていて、ハーフウェイダウンで手元がとても低いところにあります(⑤)。このように動かすとインパクトゾーンが長くなる。点ではなくゾーンでボールをとらえられるため、飛距離だけでなく方向性もよくなります。
このスイングテクニックは、飛ばしの秘けつとして今、最注目されています。タメを作ろうとして、最後まで手首を解かずにガンバっても手元が高くなってしまうと、逆に手元が解けやすくなってしまう。手元を低く下げたほうがタメを作り続けられて、クラブを引っ張れる。それをインパクトで解放することでボールへ伝えるパワーが増加するのです。
タメを作るためには、ダウンスイングで右腕とフェースの向きをチェックしてみてください。右ヒジを伸ばしながらクラブが地面と平行に戻ってきたとき、フェースが閉じ気味になっていればOKです。
岩﨑亜久竜
●いわさき・あぐり/1997年生まれ、静岡県出身。181cm、86kg。今季は開幕戦で5位に入ると、BMW日本ゴルフツアー選手権3位、パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ2位と初優勝まであと一歩。ドライビングディスタンスは10位で300.63ヤード。フリー。
最後に、河本力プロのスイングを解説していただきました。
ヒザ、腰、肩のラインをそろえて構える
河本選手は柔軟性が高く、腰の回転も速い。捻転差も大きいのでアマチュアはマネしづらいスイングですが、①のアドレスで両ツマ先を開いたアドレスは、誰でもマネできるポイント。体が固い人でも腰の回転力を上げられます。
両ツマ先を開くと真っすぐ構えにくい。インパクトにかけて左サイドの壁が作れない、という理由で閉じる人もいますが、飛距離アップで優先すべきは、左サイドの壁よりも左への踏み込みと体の回転です。ツマ先を開くとインパクトからフォローで左足はめくれやすくなりますが、これも気にしなくて大丈夫です(⑥)。
目標に対してスクエアなアドレスは、両ツマ先を結んだラインはあまり気にしなくてOKです。プロでもスタンスラインは右に向けたクローズ気味にする選手もいます。肝心なのはヒザと腰と肩のラインです。この3つのラインを目標に向ければ、アドレスのズレによるスイングのエラーは出ません。どうしても足のラインを目標方向に合わせたい人は、両カカトを結んだラインを目標に合わせてスクエアな構えを作ってください。
河本力
●かわもと・りき/2000年生まれ、愛媛県出身。183cm、86kg。今季はSansan KBCオーガスタゴルフトーナメントとバンテリン東海クラシックで優勝。賞金ランキング6位と絶好調。ドライビングディスタンスも2位以下に圧倒的な差をつけ、326.41ヤードで堂々の1位。フリー。
写真=ゲーリー小林
アクセス数第2位の記事はこちら。
第2位:転がすときのグリップはどっち?球筋を打ち分けるコツは“右手”にある!
ボールを低く転がす、あるいは高く上げて寄せたいときは、「右手のグリップがポイントです」と教えてくれたのは横山清人。
右手の握り方によってクラブの入射角が変わり、出球の高さを操作できるそうだ!
転がすときのグリップ
転がしたいときは右手を少しかぶせたウィークグリップ
ランニングアプローチやピッチ&ランでピンに寄せたいときは、右手をややウィークグリップで握る
高く上げるときのグリップ
上げたいときは右手を浅く握るストロンググリップ
ピッチショットやロブショットなど球を高く上げたいときは、右手をややストロンググリップで握る
レッスン=横山清人
●よこやま・きよと/1980年生まれ、熊本県出身。03年プロ転向後、陳清波に師事。現在は東京ゴルフスタジオ、フォーシーズンゴルフガーデンなどで多くのアマチュアをレッスン。
構成=三代 崇
写真=中野義昌
協力=新武蔵丘ゴルフコース
アクセス数第1位の記事はこちら。
第1位:「寄せワンの取り方」プロが教える球を操るための“2つの基本テク”
狙ったところに打つコツ、気になりませんか?
今回、球筋が自由自在になるコツを小泉正樹さんに教えてもらいました!
寄せワンをとるには?
アプローチはシチュエーションによって、最適な打ち方をする必要があります。そのため、球を自由自在に操ることが必要不可欠だといえます。
小泉プロは、「フックやスライスといった球筋の打ち分けは、長い距離を打つショットの場合にだけ関係してくると考えている人が多いと思いますが、じつはアプローチの場面でも非常に有効なテクニックになります。フックやスライスといった弾道は、アプローチでは球が曲がることよりも球の高さやスピンのかかり方に影響を及ぼします」といいます。
その弾道の打ち分けをマスターするポイントはどんなことなのでしょうか?
球を操るコツはたった2つだけ
具体的には、フックはランニングアプローチやピッチ&ランなど低めに出てランが出やすく、スライスはピッチショットやロブショットなど高く打ち出してスピンも多めに入ります。
実際にはフックとスライスを主に球の高さの打ち分けとして活用するのですが、弾道から先にイメージを作ることで「球を上げるにはボール位置はここで、スイング軌道はこう」というように、打ち方をマニュアル的に考えるのではなく、「ちょっと上げたいから少しスライスのイメージで打とう」といった、構えやクラブの振り方、弾道などをセットでイメージできるようになるのでとてもシンプル!
このテクニックはショットのように、実際に球を曲げることではなく、スイングや球筋のイメージを作ることが目的なので、技術的にも難しくありません。
それでいて2つの基本だけでさまざまな状況に対応できるので、ぜひ身につけてほしいテクニックです。
寄せワンが増える2つのコツ
「高い弾道で球が止まるスライス系のアプローチ」は、ロフトが増えて打ち出し角が高くなりスピン量も多くなる。高く上がって止まる球が打てる。
「低く打ち出してランが出やすいフック系のアプローチ」は低く打ち出してランを出しやすいので、ランニングアプローチやピッチ&ランのイメージ。
この二つを使い分けよう。
フック打ちで寄せるアプローチ
ボールを右に置きインサイド・アウトで転がして寄せる
フック打ちで寄せるアプローチは、ボールを右足ツマ先前にセットし、ハンドファーストに構えます。スタンスや体の向きはスクエアでOKですが、ボールを右寄りに置くぶんフェースの向きは少しかぶります。
スイング軌道は若干のインサイド・アウトですが、真っすぐ引いて右方向に振っていくような感覚がちょうどいいでしょう。体は止めずにフットワークを使ってしっかり回転してください。フェースは閉じ気味に使いますが、フェースを「返す」というよりは卓球やテニスなどでドライブ回転をかけるときのようなイメージで、ボールを包み込むようにとらえましょう。
寄せの場面では、まずはこちらがファーストチョイス。パターがダメならフック打ちで寄せられるか考えてみましょう。
フックで寄せるシチュエーション
花道・上り
花道からのアプローチでエッジまで多少距離がある場合などは、パターは使いにくいのでフックで転がして寄せたい。上り傾斜が強い場合などにも有効。
ピンまで距離のある下り
下り傾斜でもボールがエッジから近くピンまでの距離があるような場面では、フック打ちのアプローチでランを使って寄せるほうが確実性は高い。
エッジ近くのパターが使えないライ ボールがエッジから近く、パターを使いたいような場面でも途中の芝の状態が悪いと転がりが計算しにくいので、ウエッジでフックを打って寄せる
スライス打ちで寄せるアプローチ
フェースを開いてロフトが増えれば球が高く上がる
スライス打ちで寄せるアプローチは、フック打ち特有の低い球では寄せられない場合の次善の策。球を上げる必要があるときに使います。こちらは少しオープンスタンスで立ち、フェースを開いて構える。そしてフェースを返さずにスタンスにそって振ることで、軌道は目標に対してはアウトサイド・インになり、開いたフェースのロフトなりに球が上がります。
バックスイングは少し外に上げる感覚があってもいいですが、ダウンスイングをあまりインサイドに振り抜くきつめのカット軌道になると、球がフェースに乗りにくいので、あくまでスタンスなりのスイング軌道がベースになります。より高く球を上げる必要があるときは、フェースとスタンスのオープンを強める。これでさまざまな状況に対応できますよ。
スライスで寄せるシチュエーション
バンカー越え
バンカーを越えてアプローチしなければならないときは、ある程度、球を上げつつしっかりキャリーを出したいのでスライス打ちでの寄せが有効。
奥からの下り
グリーン奥から下り傾斜へのアプローチは、普通に打つと転がりすぎて距離感が合わせにくい。スライスを打ってランを抑えることでピン付近に止めよう。
グリーン奥や左右のラフ
スライス打ちは、フックよりも入射角が鋭角になるのでラフから打つ際にも有効。球を高く上げられれば、ラフからでも転がりすぎずに寄せられる。
ピンが近く下りのライン
ピンが近いうえに下り傾斜へ打つときは、止める球を打たないと寄せられない。スライス打ちで球をフワリと高く上げて寄せるのが得策だ。
レッスン=小泉正樹
●こいずみ・まさき/1995年生まれ、千葉県出身。千葉県ジュニアや千葉県アマのタイトルを獲得し、17年プロ入り。昨年はQTファイナルまで進出。今季はABEMAツアーを主戦場にレギュラーツアーにも出場。フリー。
構成=鈴木康介
写真=田中宏幸
協力=日神グループ 平川CC
いかがでしたか? 他にも魅力的な記事をたくさん公開しているのでぜひご覧ください。
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