アイアンの方向性が良くなる4つのテク!プロ4人が徹底解説!

アイアンショットはグリーンなど狙ったエリアに正確に打ちたいですよね。しかし、さまざまなシチュエーションやライがあって一筋縄ではいかないこともあります。

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アイアンの方向性上げるテクニック

そこで、ツアープロ4人に状況に合わせて使う“実戦テク”を教えてもらいました。さまざまなシチュエーションに対応できるよう練習してみましょう。

まずは、塩見好輝プロのレッスンです。

1.ボールの少し先を意識すればインパクトゾーンが長くなる

1個先の仮想ボールを打つイメージでインパクト!

プロのアイアンショットはターフが取れますが、これは、あらゆるライに対応しやすいダウンブローで打った結果で、意識してターフを取っているわけではありません。そのダウンブローも意図的にヘッドを鋭角に入れようとはしていません。

僕の場合、ボールの少し先、具体的にいうと「ボール1個ぶん先の仮想ボールを打つ」というイメージをもっています。そうすると、ヘッドの入射角がきつくなりすぎない。インパクトゾーンも長くなるため、薄く長いターフが取れるようになります。

今のアイアンは昔よりも重心が低くなっているので、あまり鋭角に打ち込まなくてもボールが高く上がってくれます。ゆるやかなダウンブローでボールをとらえることを基本に、グリーンを狙ってください。

今どきアイアンはゆるやかダウンブロー

スイング軌道の最下点がボールの少し先になるので、ボールをクリーンにとらえやすく、ターフが自然に取れる。

塩見好輝
●しおみ・こうき/1990年生まれ、大阪府出身。172㎝、65㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て12年プロ転向。14年シーズンに初シードを獲得。今季は下部ツアーを主戦場とし、レギュラーツアーのシード復活を狙う。国際スポーツ振興協会所属。

次に、大岩龍一プロのレッスンです。

2.中途半端な距離は「スタンス幅を通常よりやや狭く」

スタンス幅で体の可動域を調節する。
通常時より、両足を均等に2、3センチずつ内側に入れると、そのぶん体の可動域が小さくなり、飛距離が落ちる。
トップが自然に小さくなるためいつものリズムと感覚で 距離感を調節できる。

コース上でピンまでの距離とフルスイングの距離がピッタリ合うことは少なく、大半は中途半端な距離が残りますよね。このときに大きめの番手でピンを狙うには、振り幅を小さくする、短く握る、軽く打つといった方法がありますが、僕は「スタンス幅を通常よりやや狭く」します。

両足を均等に2、3センチずつ内側に入れると、体の可動域が制限され、とくにバックスイングでクラブを上げにくくなる。意識しなくてもトップが小さくなるぶん、飛距離が落ちるわけです。これが一番簡単。フルスイングの感覚に近いので、ゆるまずにしっかりインパクトできますよ。

コンパクトなトップが大岩流

もともとコンパクトなトップが特徴だが、距離を合わせるときはさらにコンパクトにする。軸をブラさないことが基本。

大岩龍一
●おおいわ・りゅういち/1997年生まれ、千葉県出身。182㎝、92㎏。18年にプロ転向。21年に7度のベスト10入りを記録し、賞金ランキング23位で初のシード権を獲得した。同年のトータルドライビング部門は4位に入るなど、飛んで曲がらないショットが魅力。フリー。

次に、植竹勇太プロのレッスンです。

3.棒立ち気味にスッと立つとスピンが増えずに低い球になる

クラブが垂直に立つくらいのコンパクトなフィニッシュが理想

ライン出しでピンを狙うには「低い球」が絶対条件。それにはまず6対4くらいの左足体重にして、ややハンドファーストに構えます。そして棒立ち気味にスッと立つのがコツ。こうするとクラブの入射角がゆるやかになり、余計なスピンを抑えることができます。

球を低く抑えようとして、上から打ち込んだり、手首を返したりするのはNG。スピンが増えて吹き上がる、ショットがバラつくといったミスが出るので注意しよう

最大のポイントはインパクト以降、フェースを返さずに低く長く出すこと。右手首の角度をキープしながら体の回転でボールをとらえ、フィニッシュをコンパクトにするとうまく打てます。このテクニックはアゲンストや打ち下ろしにも役立つのでオススメです!

右手首の角度をフォローまでキープ

バックスイングでできた右手首の角度をフォローまでキープし、フェースが返らないように振る。右手首と右手のひらで球筋を扱う感覚が大事。

植竹勇太
●うえたけ・ゆうた/1995年生まれ、北海道出身。163㎝、63kg。17年にプロ転向。21年に2位2回などの好成績をあげて初のシード入り。正確無比なショットが武器で、フェアウェイキープ率はつねに上位。セガサミーホールディングス所属。

最後に、伊藤有志プロのレッスンです。

4.高く上げようとするから難しい!弾道は「低い球」でOK

フォローも出球も「低い」でOK!

左足下がりの傾斜は、構えたときにクラブのロフトが立つので、ボールが上がりにくくなります。これを無理に上げようとすると、大ダフリが出やすいので注意してください。

左足荷重に合わせて体全体を左に傾け、斜面と平行に構える

左足下がりからうまく打つポイントは、アドレスは低いほうの左足に体重を多く乗せて、肩のラインを斜面と平行にセットします。スタンス向きはオープン。フェースは軽く開く。スイングは左足荷重のままで斜面にそって振るので、フォローを低く出していきます。

すると、ボールは低く出ますが、それでOK。高い位置から低い位置へとクラブを動かすと、スイング軌道は自然とアウトサイド・インのカット軌道になる。これも左足下がりからボールをうまくとらえるコツになります。

左足体重のままスイング

体重移動は必要なし。左足を軸に振れば、クラブを左足下がりの斜面と平行に振れる

ボールを高く上げようとすると、体の左サイドが伸びてしまう。ヘッドが早く落ちるため大ダフリとなる

伊藤有志
●いとう・ゆうし/1994年生まれ、三重県出身。167cm、65kg。東北福祉大ゴルフ部を経て、17年にプロ転向。今季はAbemaTVツアーだけでなく、レギュラーツアーにも出場。ショットの安定性に定評のあるプレーヤー。アイシグリーンシステム所属。

いかがでしたか? この記事を参考に、アイアンテクを磨いていきましょう。

構成=小山俊正、三代崇
写真=相田克己

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