“ハーフ37”を出したゴルファーのスイング改造法!「鏡を見ながら…」がオススメ

やるからには、成功させたいスイング改造! 成功の秘訣を、星野豪史コーチに教えていただきました。

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ゴルフ熱が高いとスイングを改造したくなる!

ゴルフ上達は計画性が大事で、スイング改造に成功した生徒は短期目標の立て方が上手でした。たとえば、生徒Aさんは、僕のスクールに入会したときは100を切れていなかったので、100切りを目標に設定。それを数カ月で達成すると、ラウンドの頻度が上がったので会員権を購入したいと相談されました。メンバーコースで順調にベストスコアを更新していくと、次はせっかくメンバーになったので研修会や月例競技に出たい、その次は月例競技で優勝したい、と思うようになり、スイング改造をして目標達成のために必要なスキルを日々身につけていきました。

一方で、入会して数カ月で退会した生徒さんもいましたが「90台のスコアを70台にしたい」と、最初から高い目標を設定。しかし、数カ月ではさすがに80を切ることができず、練習にきても「これでは70台は出ない」が口癖で、練習にも身が入っていませんでしたね。

Aさんがスイング改造に成功したのは、実現できそうな低い目標を短期目標として設定し、どんどんクリアしていったから。みなさんも経験があると思いますが、なんでもできるようになると楽しくなりますよね。すると、練習に行きたい、ラウンドしたい、道具を買い替えたいなど「ゴルフ熱」が上がりますが、「スイング改造をしたい」という意欲もそのひとつで、ゴルフ熱が高い人ほど成功するものなのです。

インドアがオススメ! 軌道を見ずに“鏡”を見る

スイング改造は体の動きや形に集中したいので、鏡に映った姿を見ながらのチェックがオススメ(〇)。球筋は二の次で、ミスヒットしてもどんな球筋が出ても気にしてはいけない。気にすると改造したいスイングとは別の動きをしてしまう(×)

スイング改造に成功した具体例を紹介します。改造に取り組むときは、球筋を確認できないインドア(室内)練習場がベスト。スイング改造は、体の動きに集中して行なうことが大切。ミスヒットは大いにして球が上がりませんが、いい球を打つことまで気にすると、球を高く上げる要素を入れたくなる。すると、意図した改造とは違ったスイングをしてしまいます。

球筋を採点基準にせず、体のチェックポイントにフォーカスしてほしいのですが、それには「鏡を見ながら」がオススメです。僕の生徒さんにダンスの先生がいますが、鏡を見ながらオーバースイングを直し、当初は120ぐらい打っていましたが、今のハーフベストは37です。その人が「ダンスやバレエはレッスン中も練習中も鏡を見て、ひたすらフォームを確認、改造しますからね」という言葉には納得でした。

インドアで練習できる環境がない人もいるでしょうが、とにかく球筋は気にしない。屋外なら、窓ガラスに映る姿を見ながら動作や形の習得に集中すると成功しますよ。

次は、素振りでのスイング改造方法をレッスン!

素振りだけで目標達成! ボールを打たないほうがいい! 

ボールに当てようとする気持ちが、振りたいスイングの邪魔になることがある(×)。「ボールを気にしない素振りだと、きれいに振れることを実感しているゴルファーも多いはず」と星野

素振りだけでスイング改造に成功した人もいます。素振りのメリットは、前出の「球筋を気にしない」にも関連しますが、ボールにフォーカスしないことです。ボールに当てにいく、ボールの抵抗があると、意図した動きができなくなりがちですが、素振りだときれいに振れる人はたくさんいます。動作を学習することが先決ですから、まずは素振りで覚えるというのも成功の秘けつです。

素振りは、ヘッドスピードを上げるのにも有効です。これも成功例のひとつですが、僕は息子にも素振りを頻繁にやらせます。長男は18歳でドライバーのヘッドスピード53m/秒、次男は16歳で49m/秒ぐらいですが、ふたりとも筋肉は人並みかそれ以下です。

おすすめ素振り:逆さ(軽い物)素振り

クラブのネック側を握っての逆さ素振り。「番手は1番軽いドライバーがいいですね。総重量は変わりませんが、逆さに持って振ると軽く感じれます」(星野)。速いクラブスピードの体感が可能で、脳に速く振る、振れることを覚えさせるとヘッドスピードが上がる

おすすめ素振り:バット(重い物)素振り

速く振れないので動作を丁寧に確認できる。スイングに必要な筋力もアップ。バット素振りのあとにクラブを振ると、軽く感じられるのでヘッドスピードも上がる。「グリップの太さは実際のクラブに近いほうがいいので、ゴルフ用素振りバットが好ましいです」(星野)

最後に、SWでスイング改造を成功させる秘けつを教えてくれました。

飛ばすもキレイも正しいスイングはづくりはSWから!

正しいスイング軌道やヘッドの位置、ハンドファーストやスクエアなフェース向きは、SWだと簡単に学べる。ロフトが寝ているので、球を高く上げようとする動きをしなくなるのもメリット

スイング改造は「飛距離を伸ばしたい!」という動機で取り組む人も多いです。これはジュニアの子たちを例に成功パターンをお話しましょう。2〜50ヤードを打ち分け、点数がつくテストがあるのですが、その練習を行なったたくさんのジュニアが全国大会のキップを手にしました。もちろん飛距離も伸びました。

飛距離アップというとドライバーでしょうが、スイングづくりはSWから。50ヤード以内を正確に打てなければ、250や300ヤードは夢のまた夢。また、ドライバーを飛ばしたいならSWのフルショットも改造前より飛ぶようになるのが自然です。SWはロフトやライアングルからスライスしにくいクラブである点もよく、ボールを無理につかまえにいく動きをしなくていいので、正しいオンプレーンやフェース向きを学ぶのにも最適です。

ドライバーはインサイド・アッパーで打てば飛ぶが、それは特殊な打ち方。正しくキレイなスイング改造には適さない

いかがでしたか? スイング改造を成功させるために、今回のレッスンを参考にしてみてくださいね。

レッスン=星野豪史
●ほしの・ごうし/1972年生まれ、東京都出身。94年に渡米し、ゴルフ理論を学ぶ。海外ツアーや外国人選手のスイングに精通していて、最新の理論を研究し、プロや一般アマチュア、ジュニアを指導。東京都・虎ノ門の54GOLF CLINIC代表。

写真=中野義昌
協力=54GOLF CLINIC

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