マスターズ出場・金谷拓実、スイングの秘密とは?「ヘッドスピードを上げるために…」
今年、注目したい男子プロのスイングを紹介していきます。今回は22年「マスターズ」出場権を獲得している金谷拓実プロのドライバーのポイントを、吉田栄太コーチに詳しく解説してもらいます。
飛距離を伸ばす秘訣が満載なので、ぜひチェックしてみてください。
インパクトでの沈み込みがオンプレーンで振る秘けつ
金谷選手はメンタルが強いだけでなく、技術的にもそつがない選手だと思います。今季も複数優勝が期待できる選手のひとりですね。そんな金谷選手のスイングは、トップでヘッドが地面のほうに垂れていますが、これは悪いオーバースイングではありません。クラブの運動量を大きくし、ヘッドスピードを上げる形になっています。
しかし、これはダウンスイングで注意が必要です。大きく振りかぶったトップから切り返すと、カット軌道になりやすい。実際に前出の片岡選手の切り返しと比べると、金谷選手はクラブが右肩あたりを通るように下りてきて、カット軌道になりそうなスイングをしています。
でも、これをダウンスイングの後半でうまく修正。インパクトに向かって体を少し沈み込むようにすると、上体が起き上がってしまうのを防げるので、クラブが遠回りをしない。ヘッドスピードを上げながらオンプレーンでスイングできるため、ボールにしっかりと力を伝えることができます。
うまく沈み込むためには、切り返し以降でお辞儀をするようなイメージが効果的。インパクトで骨盤を下に向けるように動かすといいですよ。
いかがでしたか? 金谷拓実プロのスイングを参考にして、ドライバーのレベルアップに役立てみてください。
スイング=金谷拓実
●かなや・たくみ/1998年生まれ、広島県出身。172cm、75kg。20年10月にプロ宣言し、ダンロップフェニックスでツアー初優勝。21年は東建ホームメイトカップで優勝、太平洋マスターズで2位に入るなどで、20-21年シーズンの賞金ランキング(国内)で1位を獲得した。Yogibo所属。
解説=吉田栄太
●よしだ・えいた/埼玉県出身。03年より堀尾研仁を師事し、ゴルフティーチング理論を学ぶ。12年にJ PGAティーチングプロB級を取得。落ち着いた話し方と丁寧な指導方法に定評があり、東京都・有楽町駅近くの「ビームス&ウインズステーション」でレッスン中。
写真=ゲーリー小林、相田克己