アマチュアはスイングよりも〝頭と気持ち〞のレッスンが先!

〝なっち先生”こと大谷奈千代が、コーチに転身して気づいた「プロとアマチュアの考え方の違い」は、スイングの改造や強化以上にスコアアップの効果がある。そこで「頭と心の中を変えるレッスン」を毎月掲載!

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たった1メートルのパットの考え方と重要性

長い距離よりも短い距離のほうが、精度を上げるのは簡単!「 ラウンドを振り返ると1メートル以内のパットを外してもったいない1 打を増やしている人が多いです。これを確実に決めるのがスコアアップの近道。フェースを真っすぐ目標に向けることに集中しましょう!」(大谷)

パットの世界は不思議なもので、理論派の人もいれば感覚派の人もいたり、昔から「パターに形無し」といわれているようにグリップの握り方にも正解はありません。

プロのグリップを見ても、タイガー・ウッズや開幕戦でパットを入れまくって優勝した松山英樹プロように、ショットと似たような流れでストロークできる逆オーバーラッピングで握る人もいれば、JLPGA平均パット1位の青木瀬玲奈プロのように逆手で握るクロスハンドの選手もいます。

クロスハンドは肩のラインが平行になるので、真っすぐストロークしやすいのが利点。特殊な握り方といえばトミー・フリートウッドのクローグリップ。そのメリットは手首が使いにくくなることで、方向性と距離感が安定しやすくなります。

このように握り方にはっきり個性があってもOKなのがパットで「自分が振りやすい、入ってくれる握り方をすればよい」のですが、それではコーチとしてはアドバイスに欠けますよね。そこで私はパット上達には何が大事かを考えました。距離感、方向性など大事なことは多々ありますが、スコアアップのためでしたら、まずは1メートル以内のパットを確実にカップインさせることがもっとも大事で簡単だという結論に達しました。

その1メートルにフォーカスしてみると、アマチュアとプロには大きな違いがあることに気づきました。1メートルが入らないアマチュアほど打ち方のせいにしていますが、パットの名手はターゲット、目標方向に真っすぐ構えることに集中しています。とくに集中すべきはフェースの向き! 

1メートルであればどんな握り方をしていても、フェースがカップに向いていれば入る確率がグッとアップします。一生懸命打ち方を考えても1メートルが入らない人は、真っすぐ構えることに集中してみてください。たった1メートルですがパット数が減るだけでなく、気づけばスコアも縮んでいる、そんな効果が得られるはずですよ!

いかがでしたか? ぜひ、グリップの握り方を意識してみてください!

大谷奈千代
●おおたに・なちよ/1984年生まれ、兵庫県出身。05年のプロテストに合格。ステップアップツアー2勝、11年には賞金シードを獲得。現在はレッスンにやりがいを感じ、コーチに転身。アマチュアやプロの卵を精力的に指導している。

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