ティショット、どこで構えるのが正解?ミスを事前に防ぐプロテク!

エリアによっては、難関に感じる場所は必ずあります。事前のエリアチェックとテクニックで超えられるでしょう。今回は、ティーイングエリアを上手に使いこなすプロテクをレッスン!

【関連記事】菅沼菜々、初の写真集発売!詳細は公式LINEにて告知

見えている障害物の半分は無関係

これらのチェックを習慣化しましょう!
構える前にレーザーで見ているチェックポイントはこんなにある!

ティーショットのミスは、打つ前のティーイングエリアでの準備不足が原因であるケースがとても多いんです。アドレスすると、バンカーや池、OB、木や斜面などいろんな「イヤなもの」が目に飛び込んできます。それに何の対策もしないままスイングしたら、体はスムーズに動きませんし、狙いもあいまいになり、ミスするのも当然です。

まずは視界に入るいろんなものまでの距離を、実際に測って確認しましょう。すると、意外に遠かったり近かったりして、じつはショットに直接影響しないものも多い。それがわかればプレッシャーは半減しますし、ミスの確率はグンと下がります。

「イヤだな」と感じるエリアも〝測って関係なければ〞消せる!

届かない・確実に越えるものでも、構えて目に入るとプレッシャーになるが、実際に測って影響がないことがわかれば、意識から消すことができる

フェアウェイだけを見るのは準備不足!「池でもOK」と思えれば最悪のOBは激減する

「最高ばかりを望むと難しくなる」

距離的に影響のある場所にあるハザードや障害物も、必ずしも全部が「NGゾーン」とはかぎりません。林のように見えても、木の密度がまばらなら脱出には困らないし、ノリ面は意外にボールが落ちてくるセーフゾーン。また、遠くの池は万が一入っても横にドロップして3打目でグリーンが狙えるので、OBはもちろん、アゴの高いバンカーや密度の濃い林よりマシなこともあります。

そういった冷静な判断をベースに狙いどころを考えると、一見狭く見えるホールも、許容範囲が一気に広がるもの。狭い=難しいホールなら、パーの前提を捨ててボギーを許容すれば、さらに選択肢は増える。その結果、プレッシャーが減ってスイングがスムーズになり、ミスの確率も減らせるのです。

ティーショットが池でも3オンできる可能性は高い

池(写真の右サイド)にはもちろん入れたくないが、ドロップする位置によっては3打目でグリーンが狙えて、打ち直しになるOBや脱出困難な林よりマシな場合もある

許容範囲を広げて狙いを広く設定しよう

何があってもOBだけは避けましょう!

池や林を無条件に避けようとすると、狙える範囲は狭く、プレッシャーも大きい。絶対NGのゾーンは避けつつ「許せる」範囲を広げて狙おう

林の「密度チェック」も必須

木が生えているゾーンでも、木の密度が低ければ打ち込んでも致命的なミスにはならない場合もある

冬のノリ面はフェアウェイ同然

ノリ面の強い傾斜は、曲がった場合の「保険」になり得る。冬なら下まで転がり落ちてくることも多い

注意!打ち上げ・打ち下ろしは構えが崩れやすい!

目標との高低差があり、つい目線が上がったり下がったりしてしまう打ち上げ・打ち下ろしは、構えが崩れやすい。スイングに悪影響が出るので要注意

上げ

目線が上がって、あおり打ちになりやすく、プッシュしたり下っ面に当たるミスが出やすい

下げ

目線が下がって、打ち込んだり上体が左に突っ込みやすく、引っかけやテンプラが出やすい

Point! 腰を落として立って「十字」を意識する

腰を少し落とし、垂直の軸と肩のラインでできる「十字」を意識して構えると構えの歪みを防げる

NGサイドが広く使えるので安心

フェアウェイを広く使えるので安心して振れます!
右のNGゾーンから遠い左サイドに立つことで、ミスした場合の保険になる。最悪、左へのミスは許容する覚悟をもとう

片側にOBや池があるなど、視覚的にプレッシャーのかかるティーショットは、基本的にはティーイングエリアの危険ゾーンから遠いサイドに立って、フェアウェイの端を「平行」に真っすぐ狙うのがオススメです。こう立つことで、NGサイドでも広く見えて視覚的な安心感を得やすく、ミスした場合のマージンも大きくとれます。

ティーアップする前に、ティーイングエリアの右と左に立って、視界のチェックを行なう習慣をつけましょう。NGサイドを避けるように対角線に立つと、狙うラインが斜めになって、その延長線が林や別のNGゾーンになりやすい。反射的にそこを避けて、球が曲がったり逆球が出やすくなってしまいます。

〝斜め〞に構えると反応で思わぬミスが出る

コースを対角線に使って「斜め」に構えると、ターゲットに真っすぐ構えるのが難しくなる。スイングにも、ミスを誘発する悪い反応が出やすくなってしまう

イヤなゾーンの反対側のフェアウェイと平行に立つ

基本はNGゾーンの反対側に立ってフェアウェイを広く使うことで、ミスしてもNGゾーンに届かない状況を作る。あまりにも違和感が強い場合はあきらめて、思い切って番手を下げる選択を

Point! 左右両方から見てみて安心なほうに立つ

構える前にティーイングエリアの左右両方から景色を見て、安心感のあるほうに構える習慣をつけよう

振りすぎを防ぐためのコンパクトな素振り

肩から肩の振り幅で3割減!(写真左)
小さくシャープに振り切る!(写真右)

打つ前のプレッシャーを減らす工夫をしても、イヤなホールでは、いざ構えてスイングするとなるといつものように振れないもの。そんなときはある程度、飛距離の欲を捨ててスイングを抑えることも大事です。構える前にフルショットの7割の振り幅で素振りをしてから打つ。ポイントは、力感は抜かずに振り幅だけを抑えてシャープに振ること。

「力を抜こう」とすると、ゆるんでより大きなミスになります。7割で素振りをしても、本番のスイグでは10割になってしまいがちですが、120%の振りすぎは防げます。アドレスする前に「やること」を決めて、構えたらスイングに集中しましょう!

この感覚で本番では勝手に〝フル〞になる

事前に7割素振りをしても、実際にボールを目の前にするとフルスイングになりがちだが、振りすぎは防げるのでOK

「リラックス」しようとするとゆるんで大きなミスに

緊張を嫌がってリラックスしよう、力を抜こうとすると、必要な部分の力も抜けてゆるみ、大きなミスになりやすい

Point! ちょっと内股イメージでヒザを動かさずに振る

下半身の動きすぎを防ぐために、ヒザの上下動を抑えてスイングしたい。少し内股にするようにテンションをかけるのがポイントだ

両ヒザを内側に絞る!

スライサーは要注意!
右がイヤだと肩が開きやすい

スライサーはとくに、右にNGゾーンがあるホールでは肩が開いた構えになりやすいので注意。意識的に右肩を引いて構えるようにしよう

いかがでしたか? ぜひ、レッスンを参考にして、練習してみてください!

レッスン=福住尚将
●ふくずみ・なおゆき/1978年生まれ、東京都出身。174㎝、80㎏。大学卒業後、ツアープロへの道を進み、現在は会社経営とアマチュアレッスンの両方を務めるビジネスマンプロゴルファーとして活動。

構成=鈴木康介
写真=中野義昌
協力=南茂原カントリークラブ

【あわせて読みたい】

人気女子プロの“バッグの中”は何が入ってる?ラウンド中の勝みなみに突撃!

「7番アイアンで200ヤードも飛ぶ」ってマジ!?“飛距離”に特化したアイアン4選

7番ウッドを選ぶ時の「4つのポイント」!最新15モデルを試打解説

関連記事一覧