
引退を発表した米女子プロが対戦相手にエールを送る!女子プロ相手とは!?
ニュースだけじゃ伝わらない米女子ツアー選手たちの魅力を毎月、現地からレポートします!
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いつだって別れを告げるのは難しい

昨年11月の「TOTOジャパンクラシック」最終日、15アンダーで首位に並んだ竹田麗央とマリナ・アレックスはプレーオフに突入。日没間際の6ホール目(18番・パー5)で竹田がウイニングパットを沈め、決着をつけた。後日、敗れたアレックスに当時の心境を振り返ってもらった。
「楽しかったですよ。プレーオフって、目の前の相手とのガチンコ勝負じゃないですか。自分と違う組の選手のスコアを気にする必要がないので、自分のベストを尽くすことだけに集中していました。たくさんの日本の観客が勝敗の行方を見守ってくれていたのもうれしかったです」。
飛距離の出る竹田に対し、アレックスは持ち味の正確なショット(24年度のフェアウェイキープ率84・48%/2位)で攻め続けた。正確なショットを繰り出せる秘けつは「試合のプレッシャーがかかるなかで、自分を信じ、気持ちよくスイングできること」だという。同大会で結果を出したこともあり、CMEグローブポイントランキングは38位。
25年度のシード権を獲得したが、今季の最終戦で引退を発表した。「いつだって別れを告げるのは難しいこと。ですが、引退は今の自分が望んでいることだし、正しい決断です」。そうはいっても、まだ現役で活躍できる実力がある。それでも引退の決断は揺らがない。じつは密かな願望があった。「たとえば、優勝して引退するみたいな去り方がカッコいいなと。

日本では優勝に相当近づきましたが、願望叶わず。それでも、引退間際の最後の1カ月間は、すごくいいプレーができたので満足しています」と、最終戦後に清々しい表情を見せた。
そして、プレーオフを制し、来季の米ツアーの出場権を手中に収めた竹田にエールを送った。「(竹田)リオは間違いなく米ツアーで活躍できると思います。パワーがあるし、ショットの技術力も高いので」。勝手な願望だが、せっかく竹田が米ツアーに参戦するので、私は2人の再戦をもう1度、見てみたかった。
いかがでしたか? 海外選手の活躍にも、目が離せませんね!

Marina Alex マリナ・アレックス
●1990年生まれ、アメリカ出身。18年「キャンビア ポートランドクラシック」、22年「パロスバーデス選手権」で優勝。24年最終戦で、引退を発表した。
写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「Sports Illustrated」などスポーツ誌に写真を提供。