
寒い時季〝厚着しすぎ〟はミスの元! だけど……「着ぶくれ」しても「いい球」を打つ方法、教えます!
今年の冬も寒い! それでも朝早くからプレーしなくてはいけないゴルフは、寒さ対策として重ね着をする。しかし、厚着をするとミスショットが増える。「冬の時季のスタートから数ホールなんてナイスショットを打ったことがない」なんて人もいますよね。
だったら「薄着でプレーしましょう!」なんていいません。“着ぶくれ”してもいい球を打つ方法があるのかを大マジメに検証・取材してきました!
【関連記事】原英莉花のフォローのフェースに注目!どこを向いているかで球筋を操作できる
〝着ぶくれ〟はミスが出るその原因は「動きにくい!」だが……

厚着、重ね着するとミスショットが出やすくなる原因は単純に、体が動きにくくなることだが、「とくに腕や肩、背中など上半身が思うように動かないことがミスの元凶ですね」と森山。そこで、まずは厚着をするとどんな違和感と弾道が出るのかを弾道計測器を使って検証してみる。
リアルさを追求し早朝6時から取材スタート!

なぜ曲がる? 飛距離が落ちる? 重ね着「度合い別」データ検証!
厚着で体が動かしにくい状態でのスイングは、「その性質を調べれば、解決策も早く、具体的に見つかります!」と森山。
重ね着する枚数やウエアの種類を変えて打ち、弾道計測器のデータからミスショットの原因となっていることを探り出す!
着れば着るほどカット軌道に!
[ 重ね着度・弱 ]

あったかインナー
長袖ポロシャツ
検証のその1[重ね着度・弱]ですが、着ぶくれするほどではないので、普段どおりの軽いドローが打てました。ただ、朝が早すぎてまだ体が起きていないせいで飛距離はいつもより15ヤードくらいダウン。でも、朝イチはこのくらいでいいでしょう。

ヘッドスピード(m/秒):46.9
バックスピン量(rpm):2800
フェース角(度・オープン):0.2
飛距離(ヤード):282.5
球筋はいつもどおりですね
[ 重ね着度・中 ]

あったかインナー
長袖ポロシャツ
セーター
薄手ブルゾン
[重ね着度・中]は、アドレスの時点で動きにくさを感じ、球筋は僕の持ち球とは逆のスライスに。[重ね着度・強]はさらに大きなスライスになって、飛距離は[重ね着度・弱]よりも約50ヤードも落ちてしまいました。

ヘッドスピード(m/秒):45.8
バックスピン量(rpm):3330
フェース角(度・オープン):1.5
飛距離(ヤード):265.5
これ以上、回らない……
[ 重ね着度・強 ]

あったかインナー
長袖ポロシャツ
セーター
厚手ダウンジャケット
通常ドローがスライスになってしまった原因を計測データから探ると、スピン量が増えてフェースも開いています。計測値をもっと詳しく見ると、クラブの軌道はアウトサイド・インで入射角も鋭角に。この傾向は着込めば着込むほど強くなり、体、とくに上半身が動かしづらくなると、クラブは外から入る度合いが高まります。

ヘッドスピード(m/秒):42.4
バックスピン量(rpm):3684
フェース角(度・オープン):2.8
飛距離(ヤード):234.1
そのため飛ばないスライスになるのですが、逆球も出ます。じつは、きゅう屈さを感じた[重ね着度・中]の計測データは泣きの2球目で、1球目はあまりにもひどすぎるどチーピンを数年ぶりに打ってしまいました(笑)。それもデータを見るとクラブが外から入りつつ、インパクトで急激にフェースを閉じてしまったため。つまり、着ぶくれスイングは「カット軌道に注意!」なのですが、寒いと脱ぎたくないですよね。そこで次から「着ぶくれしたままでもカット軌道を緩和させて、ナイスショットを打つ」レッスンを紹介します。


いかがでしたか? 着ぶくれでスイングするときにはカット軌道になりやすいことを意識しましょう!

レッスン=森山 錬
●もりやま・れん/1996年生まれ。レッスンは3カ月先まで埋まっている大人気プロ。平均飛距離300ヤード以上のドライバーショットを放つ。Instagram(@rengolf_54)で配信中の動画も大きな話題を呼んでいる。著書に「ゴルフは右手の使い方だけ覚えれば上手くなる(日本文芸社)」。Futako Golf Club主宰。
写真=田中宏幸
協力=Futako Golf Club
【あわせて読みたい】
人気女子プロの“バッグの中”は何が入ってる?ラウンド中の勝みなみに突撃!
「7番アイアンで200ヤードも飛ぶ」ってマジ!?“飛距離”に特化したアイアン4選
7番ウッドを選ぶ時の「4つのポイント」!最新15モデルを試打解説