
地クラブメーカーの最新ギアが大集合!鹿又芳典主催の大試打会!
このコーナーのメインを務める鹿又芳典主催の「ゴルフショップマジック大試打会」が、24年も11月に開催され、多くの来場者が詰めかけた。
この試打会ならではの魅力は、地クラブメーカーの最新モデルが打てること。大胆な発想や設計で作られ、所有欲をも満たす「個性的だけどきっと強い武器になる!」お宝的な最新ギアを取材してきた!
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大手メーカーに負けず劣らず高性能の個性派ぞろい!

会場時間前には50人を超える長蛇の列ができ、熱心なゴルファーが遠方からも来場。なかにはキャディバッグごと持参で、自分の今のクラブと打ち比べる試打の達人もいた。


試打会当日にお披露目
EPONからちょうど真ん中のアイアンがデビュー

加藤:発売は25年の春予定です。
鹿又:この新作は……
加藤:本日の試打会から情報解禁になりました。
鹿又:EPONファン待望の「AF- 307」ですね。
加藤:発売は来春予定です。
鹿又:EPONのアイアンだと、もっともハードなカテゴリーから順番に「ツアーMB」「ツアーCB」があって、次に「AF-3」「AF-5」「AF-7」の3シリーズ。そして、寛容性重視のコンセプトモデルの「EFシリーズ」がある。だから「AF-3シリーズ」は、EPONでは真ん中のカテゴリーですよね。
加藤:操作性がありながらも、寛容性を高めているアイアンです。
鹿又:前作の「AF-306」からもっとも変わったところは?
加藤:今回は重心距離を短く保ち、慣性モーメントをより高めるためにトゥ側とネック側に軟鉄よりも重いタングステン素材を入れています。
鹿又:今まで、そういうアイアンありました?
加藤:ネックに入れたのはEPONで初の試みです。
鹿又:すごく振りやすいし、やさしい。打感のよさはさすがです。今までよりターゲットゴルファーの幅が広がった印象がします。
加藤:今日の試打会でも「ミスヒットに強い」と声をいただいています。
※メーカー担当者、敬称略・以下同
EPON AF-307 アイアン

SPEC
●ロフト角(#7)/32度
●ライ角(#7)/62度
●ほか、12月上旬現在、未発表。2025年春発売予定
あのスカイブルーヘッドが進化
“最高到達”の自信作「A+」同社初の中空アイアンも

原田:設計の自由度が大幅に上がりました。
鹿又:中空アイアンを発売するとは意外でした。
原田:メタルファクトリー初の挑戦でしたが、設計の自由度が上がるので飛距離性能と操作性を最高レベルに高めることができました。
鹿又:ドライバーも完成度が高いですね。
原田:今回のA+シリーズはAPEX(最高到達点)がテーマです。ヘッド両サイドのカーボンプレート、後方ウエイトの効果により、深重心でありながら不要なヘッド挙動を抑え、最適な打ち出し角でパフォーマンスを発揮するヘッドになりました。
鹿又:なるほど。コースで打ったら、すごいキャリーが出ました。
朝日ゴルフ メタルファクトリーA+ ドライバー

SPEC
●ロフト角/9.5、10.5度
●体積/460cc
●ヘッド重量/196g
●オープン価格(編集部調べ:11万円)
朝日ゴルフ メタルファクトリーT3 アイアン

SPEC
●ロフト角(#7)/29度
●ライ角(#7)/62.5度
●ヘッド重量(#7)/266g
●オープン価格(編集部調べ:純正シャフト装着モデル、1本・3万3000円)
あの人気モデルの開発者が作った新シャフト

山口:来年から本格展開する「ARETERA」は米国で圧倒的人気モデルを開発したデザイナーが作った新ブランドです。挙動の少ない安定感がありながら、しなり感があって誰でも気持ちよく振れるんですよ。
朝日ゴルフ ARETERA シャフト

SPEC
●12月上旬現在、未発表。2025年春発売予定
ジェイソン・デイとのコラボモデル

原田:このシューズはペインターとジェイソン・デイのコラボモデル第1弾。ゴルフシューズの伝統的なシェイプでありながら、アウトソールやインナーには最先端の素材や設計を取り入れています。
朝日ゴルフ ペインター ゴルフ EIGHTY SEVEN SC

SPEC
●素材/合成皮革(アッパー)、EVA+TPU(ソール)
●サイズ/25〜29cm
●価格/3万8500円
Masdaから新しい名器の予感
45インチでも初速が上がる!フルチタンのピュアな打感

増田:マスダゴルフ初の弾道調整機能つきです。
鹿又:今回の「シリーズ8」は初速が出ますね。
増田:45インチなので、ミート率がすごく上がると思います。
鹿又:それと、やっぱり打感がいい!
増田:素材はフルチタンにこだわっています。形状もディープすぎず、シャローすぎないバランスのよさを重視しました。
鹿又:驚いたのは、カチャカチャがついたこと。
増田:マスダゴルフ初の弾道調整機能です。8種類のポジションでロフト角、ライ角を調整できます。
マスダゴルフ FBLシリーズ8 ドライバー

SPEC
●ロフト角/9.5、10.5度
●体積/460cc
●ヘッド重量/204g
●シャフト/MAGMAX EZ-12など
●価格/12万3200円
アスリートゴルファーから大人気
好評につきUTも複合素材!100本限定の削り出しパターも

舟橋:先端だけ軽い素材を使っています
舟橋:ドライバー、FWに続いて「ブラックエクスパイヤーシリーズ」のUTを発売します。
鹿又:セミディープフェースで構えやすいですね。
舟橋:重心もある程度の高さがあるので操作性がいい。そのうえでモンスター級の飛距離を追求しました。
鹿又:このパターもすごくカッコいいですね。
舟橋:究極のパターを追求するために、インゴットから5時間以上かけた削り出し。100本限定での発売です。
muziik ブラックエクスパイヤー UT

SPEC
●ロフト角/20(#3)、23度(#4)
●ヘッド重量(#3)/240g
●価格(ヘッド単体)/7万1500円
muziik JUGEMパター

SPEC
●素材/JSS(日本製SUS303)
●ロフト角/4度
●ヘッド重量/355g
●価格/16万5000円
反発性能はルールギリギリ!
いつものロマロの顔じゃない!?

福場:ドライバーレベルの初速を追求しました。
鹿又:あれ!? いつものロマロの顔じゃない!
福場:今回は飛距離性能に特化したヘッドデザインになります。

鹿又:反発性能がすごく高いヘッドですね。
福場:高反発ドライバーと同等の薄いフェースで、1度ルール外まで反発性能を高めてから限界領域まで戻すファイアロック製法を採用しています。フェースの成型後に高火熱処理を加えてフェースを硬化させました。
鹿又:FWもUTもドライバーに近いスピード感でした。
ロマロ
Ray タイプRプラス FW(左)、Ray タイプRプラス UT(右)

ロマロ Ray タイプRプラス FW (左)
SPEC
●ロフト角/15(#3)、18(#5)、21度(#7)
●シャフト/RJ-TH FW
●クラブ総重量(#3)/318g
●価格/8万4000円
ロマロ Ray タイプRプラス UT(右)
SPEC
●ロフト角/18(#2)、21(#3)、24(#4)、27(#5)、30度(#6)
●シャフト/RJ-TH UT
●クラブ総重量(#3)/346g
●価格/7万3000円
3年ぶりの新モデル
極上の抜け感!3タイプのソールを選べる

阿部:FPを少し抑えています。
阿部:3年ぶりの新モデルです。
鹿又:前作の「05W」は大好評でしたね。
阿部:ありがとうございます。ウエッジはすごく評価してもらっています。
鹿又:1番変わったところは?
阿部:ソールが3タイプになったことです。
鹿又:浅重心の「S」、ワイドソールの「W」、V字型の「V」ですね。
阿部:はい。それぞれリーディングエッジが前に出すぎない工夫もしています。
鹿又:ラズルダズルのウエッジは、打感と抜け感が抜群ですよね。
ラズルダズル CS-07W ウエッジ

SPEC
●ロフト角/46、48、50、52、54度
●ヘッド重量/300g
●価格(ヘッド単体)/3万3000円
森田理香子も使用!
SNSで話題の理にかなったホッケーグリップ

杉崎:プロゴルファーからの問い合わせも増えました
鹿又:いろんなところで「ARゴルフ」の話を聞くようになりました。
杉崎:ありがとうございます。おかげさまで少しずつ認知度が上がり、問い合わせも増えています。
鹿又:森田理香子プロも使っていますからね。
杉崎:その影響は大きかったですね。彼女が使っている「ペンドラゴンシリーズ」は人気がありますし、「ペンドラゴン ミニ」も好評です。
鹿又:マレット型のヘッドでも打感がいいので、プロの評価が高いと思います。
杉崎:「ARゴルフ」はフランスのメーカーで、フランスで航空産業の技術を応用しながら、削り出しパターを生産しています。
鹿又:もうひとつ、新商品でおもしろいと思ったのが「ホッケーグリップ」。ユニークな形状に見えますが、すごく理にかなっています。
杉崎:今年のPGAショーで見つけて、すぐに導入しました。
鹿又:パターでボールを転がすには、野球のバントみたいな姿勢が効率的。ゴルフでもジュニアの子にパターを持たせると、自然とスプリットハンドで右手はヘッドの近くを持ちます。
杉崎:それができるのが「ホッケーグリップ」で、ARゴルフのパターナレッジ(知識)にピッタリでした。
ARゴルフ ペンドラゴン ミニ パター

SPEC
●ロフト角/2度
●ライ角/70度
●ヘッド重量/375g
●価格/8万2500円
ARゴルフ ペンドラゴン ミニ×キャリバーホッケーグリップ

SPEC
●長さ/37、41インチ
●価格(ペンドラゴン ミニ装着モデル)/15万4000円
コスパのいい地クラブ
168グラムの軽量ヘッドでスピードアップ!

田辺:軽量シャフトとの相性もいいです
鹿又:このドライバー、すごく振りやすかったです!
田辺:ヘッド重量に秘密があって168グラムにしています。4年かけて開発した世界最軽量クラスのヘッド。「TT」はロフト8・5度のアスリートスペックです。
鹿又:他メーカーのドライバーは、200グラム前後が標準なのに。
田辺:当社のテストでは、ヘッドスピードが約5m/秒も上がりました。
鹿又:ジオテックはコスパがいい。はじめてパーツブランドを購入する人にオススメです。
ジオテックゴルフ クロト エアリアル168 ブラック TTドライバー

SPEC
●ロフト角/8.5 度
●体積/450cc
●ヘッド重量/168g
●価格(ヘッド単体)/6万500円
女子プロからも大人気
大ヒットしたFWが9年振りにリニューアル

迫:前作を超えるモノがようやく完成しました
鹿又:ついにFWの新モデルが!
迫:初代が2015年発売なので、9年ぶりです。
鹿又:女子プロもたくさん使って大ヒットしました。2代目の変更点は?
迫:初代のよさを残しつつ8カ所、改良を施しました。

ソール形状はN(ニュートラル)、DB(ドローバイアス)、AH(アンチフック)の
3種類をラインナップ
鹿又:どのあたりですか?
迫:一部紹介するとフェースをスクエア、ソールバンスの改良、ボディ剛性アップ、フェース面処理になります。
鹿又:試打した印象は、2代目もやっぱりよかったです。
ロッディオ ロッディオFW

SPEC
●ロフト角/15.5(#3)、17(#4)、18.5(#5)、21度(#7)
●ヘッド重量(15.5度)/212g
●価格(ヘッド単体)/6万8200円
赤い部分に秘密あり!
バックラインを特盛りで強調したMAXが誕生!

高山:限界ギリギリまで攻めました
高山:鹿又さんにぜひ、見てもらいたいグリップがコレです。
鹿又:「ALIGN MAX」!?今までの「ALIGN(アライン)」よりバックライン部分の盛り上がりがすごいですね。
高山:25年発売なので詳しいことはいえませんが、盛り上がりが「MAX」になりました。
鹿又:握ってみると指を引っかけやすいので、グリップは間違いなく安定する。練習用の矯正グリップみたいな感覚でしたが、ルール的に大丈夫!?
高山:もちろんです。競技でもツアーでも使える仕様になっています。

鹿又:米国ツアーでも日本ツアーでも「ALIGN」を使う選手が増えましたから、「ALIGN MAX」もブームになりそう。
高山:24年メジャー2勝のザンダー・シャウフェレも「ALIGN」ユーザーのひとり。「ALIGN MAX」も日本のプロにテストしてもらっていますが反応は上々です。
ゴルフプライド ALIGN MAX グリップ

SPEC
●12月上旬現在、未発表。2025年2月中旬発売予定
腰痛に悩む片山晋呉が絶賛使用中
シニアツアーで計4勝!糸のベルトがゴルフ界も席巻

鹿又:大ヒット商品になりましたね。
中越:野球界でWBCの選手が使ってから、ゴルフ界にも広まりました。
鹿又:私の知り合いでも愛用者が増えています。
中越:片山晋呉プロが使ってくれたり、24年シニアツアーでは着用した選手が4勝をあげました。
鹿又:素材が糸に近いストレッチ素材だから、伸縮性が普通のベルトと格段に違う。
中越:腰痛に悩んでいる人や、ベルトが嫌いな人にオススメです。
鹿又:デザインも色もシンプル。日常生活でも使いやすいですよね。
コアエナジー ベルト

SPEC
●素材/ナイロン76%、ポリウレタン24%
●長さ/120cm
●カラー/ブラック、ネイビー、オフホワイト、ライトグレー
●価格/1万7600円
いかがでしたか? 自分にあったお宝ギアをぜひ見つけてください!

聞き手=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一、編集部
写真=田中宏幸
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