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自らの意思で競争の世界へ入ったボルゲ!今後の目標とは?
ニュースだけじゃ伝わらない米女子ツアー選手たちの魅力を毎月、現地からレポートします!
自らの意思で競争の世界へ
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Norway●1998年生まれ、ノルウェー出身。24年は「Danaオープン」7位、「FM選手権」6位。パリ五輪にはノルウェー代表として出場した。
ノルウェーという国には「子どもたちにスポーツを楽しんでほしい」という基本理念がある。12歳まではタイムやスコアの記録を残したり、順位をつけないという規定があるという。米ツアー2年目で同国出身のセリーヌ・ボルゲは「昔のことだから、記憶があやふやかも」と前置きをしつつ、ノルウェー方式のジュニア時代のことを振り返ってくれた。
ボルゲは10歳でゴルフをはじめた。当時、通っていたゴルフ場のジュニア会員費は無料。コーチはボランティアの大人だった。
「私はサッカーもしていました。サッカーも友だちの親がボランティアで指導してくれた」。初期費用が安ければスポーツをはじめやすい。そんな楽しい運動から競技スポーツへ、状況を変えたのは14歳のとき。
「本気でゴルフに取り組みたいと思って、サッカーを辞めました」。ボルゲは、自らの意思で競争の世界へ。着実に段階を踏み、欧州女子ツアーや米女子下部ツアーで結果を出したことで米ツアーの出場権をつかみとった。
ノルウェー代表として出場したパリ五輪では41位タイに。順風満帆にキャリアを築いているように思えるが、ボルゲは現状にまったく満足していない。
「まだ米ツアーで未勝利ですし、24年シーズンは結果が伴っていない。メジャーで勝つことが目標。世界中から集まったトップゴルファーのなかで、1位になるのは本当にすごいことだと思うので」。そのために、技術面のレベルアップを課題にあげた。とくに「私の長所はパット」と公言するように、ボルゲの今季の1ラウンド平均パット数は29・23/13位(11月9日現在)。
今以上にパッティングでスコアを作っていくことに取り組んでいる。
ノルウェーは、平昌、北京と2大会連続で冬季オリンピック国別メダル獲得数1位。幼いころから競わなくても強くなっている。そんなノルウェー方式で育ったボルゲもメジャー制覇できるだろうか。
25年シーズンは準シードから再スタートを切る。
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いかがでしたか? ぜひ今後のボルゲ選手の活躍に注目してください。
写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。 2009 年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「Sports Illustrated」などスポーツ誌に写真を提供。