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「アマチュアにオススメは…」アプローチに最適なのはパター?ウエッジ?
アプローチの練習は「練習場のマットの上から」よりも「芝の上から」がオススメ。そのうってつけの場が“ショートコース”だ!
そもそもアマチュアはアプローチの練習が不十分。ショートコースで集中して腕を磨いてもらいたいものだが、本企画ではさらに!「パターでのアプローチ」のレッスンを実践してみた。
距離はどのくらいまで?このライや状況でも使える?などを実験・検証!過去に小誌レッスン企画に出演したショートゲームの知識が豊富な林亜莉奈選手にアドバイスももらいながら行なった。
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そうだ!ショートコースに行こう!
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編集部員M&Iが実験・検証
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2024年1月号で「パターアプローチが寄る!」との生見和己コーチの教えを愚直に実行している編集I。それに対して「アプローチはやっぱりウエッジだろ!」といってきかない編集M。この2人は腕前も”どっこい”なので、編集Iはパター 、編集Mはウエッジメインでどちらが寄せやすいか検証した。
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ウエッジで寄せたほうがカッコいいでしょ(編集M/写真右)
【Short Course オススメ練習法】同じライから反復練習!
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同じ場所から何回も打つことで、状況・ライごとの打ち方や距離感を体に染みこませることができる。芝の抵抗などもしっかりチェック。ただし、同じ場所に居続けて、後続のお客さんの迷惑にならないよう注意。
【Short Course オススメ練習法】寄せやすい番手探し!
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今回の企画のように、いろんな番手でいろんな打ち方を試そう。自分の得意な番手・寄せやすい番手を見つけ出せれば、ラウンド本番でも自信をもって打てるので、結果的にミスが減る。
パターvsウエッジ「どっちが寄るか」徹底検証
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【Scene1】ピン手前グリーンまでの距離が長い花道
ウエッジでTry
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100点もあれば30点以下もあるのがウエッジでのアプローチ。1回ダフりが出てしまうと、怖くなって次はトップ!なんてことは「アマチュアあるある」だ。
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パターでTry
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1球目は手前エッジでボールが止まってしまったが、2球目ではきっちり寄せられた。「前号で生見コーチも『距離感をつかむには少し経験が必要』といっていましたが、まさにそのとおりでした。でも、2回目ですぐに寄せられるようになるならパターのほうが断然いいかも!」(編集I)
アリナの処方箋
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パターアプローチの距離感をつかむには「ピンを見たまま打つ」練習がオススメです。距離・ライに対して、芝の抵抗や転がっていくボールのスピードをイメージしたまま打つと、次第に距離感が身についてきますよ。
【Scene2】グリーン奥 エッジから下り
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ウエッジでTry
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パターでTry
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アリナの処方箋
ウエッジで打った編集Mのボールは予期せぬ強スピンが入り、ピンの手前で止まってしまった。一方で編集Iのパターで打ったアプローチはピンをオーバーしたが、上りのパットを残した。「Iさんのほうが次のパットが簡単ですね」とアリナ。下りのパットを回避し、ファーストパットも沈めた(編集Mは2パット)編集Iに軍配が上がった。
アプローチは満点でなく「高・平均点」を目指す
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このふたつのシチュエーションでは、どちらもパターでのアプローチが正解。正解というのは「平均点が高い」ということで、致命的なミスを避けつつ「パーチャンスを残す」アプローチを指します。Mさんのウエッジアプローチはプロのようにビタッとピンを刺すこともありましたが、大ダフりで数ヤードしか前に進まないということも。スピンコントロールにも少し苦労していましたね。
パターアプローチのIさんは、いわゆる“オッケー”に寄せられる回数は少なくても、確実にピンまわりにボールを運ぶことができていました。いろんなところから打っているうちに、距離感もみるみるよくなった!経験値がすぐに溜まって実戦に活かしやすいのもパターアプローチのメリットです。
ラフではロフト大が味方になる
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ボールの飛球線方向に障害物がなければ、パターでのアプローチはつねに有効です。いわゆる「打ち上げ」のシチュエーションにあたる砲台グリーンでも、パターでのアプローチのほうが「高・平均点」がとりやすいでしょう。
しかし、深いラフにボールが埋まっている状況では、ウエッジのほうが脱出しやすく距離も合わせやすい。パターが前方向にボールを飛ばすのに対し、ウエッジは上方向へ飛ばす要素ももっているため、ラフの抵抗を避けられます。
【Scene3】砲台グリーン
→ウエッジだとピンから「遠ざかる」ミスも出る
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ウエッジでTry
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ボールを高く上げることを意識したのか、手前からダフり気味にコンタクト。勢いのないボールは砲台のスロープを転がり落ちてしまった。
冬場になり芝が枯れはじめると、転がり落ちる勢いはさらに増すばかり。最悪は打った場所まで戻ってきてしまうかも!
パターでTry
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「エッジを超えるまでの距離感のみを意識することで、頭の中をシンプルにして打つことができました」と編集I。グリーン面に乗せることだけを考えれば、精神的なプレッシャーも少なく、難易度も低いということだ。
アリナの処方箋
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砲台グリーンに向かってパターアプローチをする場合は、いつもよりボール位置を少し左側にセットしましょう。アッパー気味にコンタクトできるので地面に打ち込むことなく、ボールにいい転がりを与えることができます。
【Scene4】ヘビーラフ
→パターではボールがほとんど転がらない
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ウエッジでTry
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パターでTry
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打ち出す先(飛球線方向)、フェースとのコンタクトエリア、両方ともラフでおおわれているため、パターで打つと大きな抵抗がかかってしまう。かなり強振してもラフから脱出するのが精いっぱいだった。
アリナの処方箋
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「ロフトが多いウエッジは、シャベルのようにラフからボールを掻き出してくれます。バンカーショットのようにボールの手前から“バサッ”とヘッドを入れる(「ウエッジでTry」画像)のがポイントです」(林)
パターでのティーショットも結構、飛ぶ!
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約80ヤードと短い距離でも、パターでのティーショットははじめてのIさん。飛距離は60ヤードとグリーンには届きませんでしたが、方向性は抜群によく「曲がりにくい」ということもわかりました。グリーンが小さいせい?もあって、ワンオンできなかったMさんと、アプローチ勝負というおもしろい展開になりました。
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ウエッジでのティーショット(編集M/写真右)。若干”右ペラ”でグリーン手前にボールが着弾
「パターvsウエッジ」の今までの検証から考えると、パターが有利なのでしょうか?最後まで目が離せません!(林)
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ここまでの検証結果(練習?)の成果!パターアプローチがピンそば1.5メートルに
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若干の砲台グリーンを駆け上がった編集Iの打ったボールは、抜群の距離感でピンそばに寄った
「距離感はすぐにイメージできました!ここまでの検証(練習)でこれだけ距離感が出せるようになるのかと自分でもビックリ。これは続けていく価値アリですね」(編集I )
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編集Mのウエッジアプローチは、スピンが入りすぎてショート。2.5メートルが入らず計4打。編集Iは1.5メートルに寄せたボールを1パットで沈めて計3打。パター1本の編集Iの勝利となった。
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検証結果発表!「パターアプローチは超有効」である!
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まさかのIさんの勝利に私も驚いています(笑)。しかし、これでパターはアプローチで有効に使えるクラブだということが証明されましたね。ミスが少なく、ミスしてもその幅が狭いうえに、距離感を習得するまでの時間が短いということは、ラウンド回数が少ないアマチュアにはこれ以上ない武器となります。
「カッコ悪い」なんて思わずに、ぜひMさんもみなさんもパターアプローチを積極的にトライしてください!
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「そんなにいいなら俺にも試させろ!」と、ウエッジとパターを入れ替えてのリベンジマッチを挑んできた編集M。結果はパターのMが計3打 、ウエッジのIが計4打とまたもやパターの勝利!
パターでのアプローチ、通称「パタローチ」。2025年に流行るかも!
いかがでしたか。アプローチが苦手な方はぜひ「パタローチ」を試してみてくださいね!
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解説・レッスン=
林亜莉奈
●はやし・ありな/2002年生まれ、長野県出身。ジュニア時代から頭角をあらわし、2017年にはJLPGAツアー「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でベストアマを獲得。現在はプロテスト合格に向け、さらに腕を磨く日々を送る。名前の由来は栄養ドリンクの「アリナミン」。
構成=石川大祐
写真=田中宏幸
協力=ジャパンゴルフスクール
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