子どもにクラブを選ぶなら必見!「長い・重いは体の負担が…」有名コーチが解説

ジュニアゴルファーをもつ親御さんから「最初からフルセットそろえたほうがいい?」「伸びる身長に合わせて長いクラブを使ったほうがいい?」など”クラブの選び方”について相談されることがよくあります。

ジュニアもクラブ選びは大事で、子どものときにどんなクラブを使って練習するかで、その子のスイングの「基礎」は大きく変わってしまう。子どものときに覚えてしまった”クセ”を直すのは大人になってからではなかなか難しい。

そんな失敗をしないため、どんなクラブを選んであげたらいいのか、ふたりの小学生ゴルファーに協力してもらいながら、ポイントをお教えします!

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ジュニアクラブ選びのNGパターン:長い・重いはダメ!

クラブを長く使う大きなスイングをしてほしい(○)が、
クラブが長すぎ、重すぎると軽く使おうとしてコックを大きく使ってしまう(×)

ジュニアのうちはヘッドスピードが遅いぶん、曲がり幅も少ない。そのため、曲がりに対するエラーに気づきにくいという落とし穴があります。「試打をしたらこれがよく飛んだ」という理由で選んだ、”長すぎ、重すぎ”のクラブは、うまく打てたときは同世代の子より飛距離を伸ばせるかもしれません。

しかし、それはパワーがない「今だけ」飛ばせるスイング。パワーがついていくにつれ、そのスイングでついたクセが飛ばない、曲がる原因に変化してしまいます。また、「長い・重い」は体への負担も大きいので、ケガのリスクが高くなるのも懸念点です。

コックの使いすぎはクラブが上から入ってしまう(左写真)。
重すぎるクラブは、クラブが垂れて過度なインサイド・アウト軌道になってしまう(右写真)。
どちらもヘッドスピードが遅いうちは大きく曲がらないが、成長してパワーがついてくるとスライスやフックの原因になってしまう

ジュニアクラブの過去と今:体にやさしくスイングまでよくなる!

大人用のクラブを短く切って使っていた(上写真)、
ジュニア用の適正な重さ・バランスの設計(下写真)

昔はジュニア用に設計されたクラブは少なく、多くのジュニアが大人用のクラブを短く切って使っていました。それでは重量的には重すぎますし、ヘッドバランスも適正ではない。シャフトは短く切ると硬くなるのでしなりません。

最近のジュニア用に設計されたクラブは、重量のバランスが最適化されていて「敷くて適度にしなる」専用シャフトも装着されています。体への負担も少なく、「いいスイング」を作りやすい設計になっています。

軽くてしっかり振り切りやすい!

いかがでしたか? お子様向けに、短くて軽いクラブを選びましょう。

解説=樋村隆二
●ひむら・りゅうじ/1976年生まれ、千葉県出身。石井忍が主宰する「エースゴルフクラブ」千葉校のチーフインストラクター。アマチュアの感覚に入り込んだレッスンに定評があり、全国大会出場レベルのジュニアも多数指導する。

構成=石川大祐
写真=相田克己
協力=エースゴルフクラブ千葉

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