
70台のスコアを出すための練習方法!「超短く握るグリップ」で一気に上手くなる
「チョークダウン」 とは「グリップを短く握る」 ことですが、これを ”超” がつくチョークダウンで練習すれば、スイングや球筋が飛躍的に向上します。
とくにインパクトの質が上がったという東城湧大コーチが「スコア90前後を行ったり来たりの中級者が、コンスタントに70台が出せるようになるドリルです!」 と自信をもってオススメする練習法を紹介します!
【関連記事】人気女子プロの“バッグの中”は何が入ってる?ラウンド中の女子プロに突撃!
超チョークダウンで練習するときは「短く持つ・シャフトを握る・深い前傾」がポイント

「 グリップ」がうまく握れる、「手打ち」「カット軌道」が直る、「ダウンブロー」で打てる、「ミート」の感覚がつかめるなど、クラブ1本だけで”スイング”も”インパクト”も”球筋”もよくなります!
スライサーにはとくに効果大!
この練習法は、僕がJGRAの資格テストに合格するために取り入れたものです。ドラコン競技には出ていたので飛距離には自信がありましたが、打球が曲がるミスに悩んでいました。そこではじめたのが”超チョークダウン”での練習。方向性を安定させる効果は抜群で、無事に合格できました。
曲がらなくなった要因は多々あり、まずグリップは両手ともシャフトを握るので、余計な力が入らずリラックスしたフィンガーグリップで握れる。スイング軌道も変わりました。調子が悪くなるとカット軌道になるクセがありましたが、超チョークダウンは体とクラブの距離が近いので、インサイドからクラブを下ろす感覚が身につきます。
そして、もっとも有効だったのは伸び上がりのクセが直ること。超チョークダウンは腰を落として打つので前傾角をキープしてフォロー、フィニッシュを作る感覚が習得できます。
とくにスライスに悩んでいるアマチュアは、これらの悪癖を解消するだけでナイスショットの確率が大幅に上がります。クラブは8番アイアンからはじめてください。

①ワイドスタンスで肩を回す
スタンスの幅は肩幅よりも広め。ワイドスタンスから肩を回してテークバックする。
②マン振りではなく7割スイング
振り幅はマン振りではなくて7割スイングでOK。トップの高さは右耳の横を目安にする。
③インパクトゾーンで手元は低く
アドレス時の手元はヒザの高さになるので、インパクトゾーンでも手元を低く動かす。
④8番アイアンで50%の飛距離が出ればOK
打ち出しが低くなりヘッドスピードも落ちるので、8番アイアンで50%の飛距離が打てればOK。
超チョークダウンは腰を落とした”低重心”で構える

シャフトを握るとハンドダウンで腰を落としたアドレスになるため、重心を下げて構える。
悪癖解消1「フィンガーグリップで握るから力が抜ける」

細いシャフト部分を握ることによって、両手ともフィンガーグリップに。余計な力を抜いて握る感覚がつかめる。
悪癖解消2「クラブと体の距離が近いので絶対にカット軌道にならない」

クラブが体から離れないのでアウトサイド・イン軌道のクセが強い人でも、インサイドからクラブが下りてくる。
悪癖解消3「体が伸び上がらずにダウンブローで打ち込める」

腰を落とした姿勢で打つことによって、フォローでも上半身が伸び上がらずにダウンブローの軌道になる。
長いから難しいFWで打つのも◎

8番アイアンでコツがつかめてきたら、次は5番ウッドでも試してください。5番ウッドでも両手でシャフトを握ってワイドスタンスに構える。そして7割スイングで打つのは同じです。
アマチュアの多くは、フェアウェイウッドが苦手。その理由はクラブの長さです。クラブが長くなるほどミート率が悪くなり、手打ちになる傾向が高くなります。しかし、超チョークダウンではクラブの長さが消えるので、5番ウッドでフェースの芯に当てる感覚がわかります。
また、短く握ることによって手打ちにならず、体の回転で打てる。ボールを飛ばそうとすると、体の回転スピードを上げる練習にもなるので、飛距離アップの効果もあります。5番ウッドでもフルスイング時の50%くらいの飛距離が出ればOKです。
インパクトからフォローはグリップエンドをおヘソに向けたまま

手打ちを解消するには、インパクトからフォローまでグリップエンドがおヘソを向き続けるように体を回す。短く握って余ったグリップの向きを強く意識しよう!
フェアウェイウッドの苦手意識も解消できる!

短く持って芯でとらえる反復練習によって、フェアウェイウッドに対する苦手意識をなくす効果もあり!
フェアウェイウッドはヘッドの重心を感じやすい

アイアンよりもヘッドの重心を感じられるので、クラブを上手にコントロールしながら振る練習にもなる
フェースコントロールの再現性が高くなる

フェアウェイウッドではインパクト前後のフェースローテーションが小さくなるほど、ミート率が高くなる
バックスイングで右腕をたたむ感覚を再確認

ハーフウェイバックまでは両腕とも伸ばしたまま
ハーフウェイバックまでは両腕を伸ばしておく。その先は左腕を伸ばしたまま右腕をタテ方向に曲げると右ヒジが真下を向き、腕とクラブが体から外れない理想的なトップができる。
ボールを打たずに素振りだけでもOK
超チョークダウンはボールを打たず、素振りだけでも効果があります。素振りでチェックしてほしいのは、右腕のたたみ方です。ベテランゴルファーでもトップで右ヒジが斜めを向いて、シャフトがクロスする人がいますが、そのクセを解消できます。
クラブを短く持つことによって、バックスイングでは左腕を伸ばしたまま右腕を曲げやすい。右腕が上手にたためるとトップでは右ヒジが真下を向いた姿勢になるので、トップのポジションも安定。トップで右腕が”ハマる感覚”がつかめます。
バックスイングでの体重は右足7:左足3

バックスイングでは右足を踏み込んで右足7:左足3の体重バランスを意識すると、軸がズレることなくトップポジションが安定する。
7割スイングでうまく打てない人は腰の回転だけの5割スイングで振ってみよう!

左足を強く踏むことで腰の左側が回る
ダウンスイングで左足を踏み込むと同時に左股関節を回す。インパクトの瞬間は左足8:右足2の体重配分が理想。
左股関節をうしろに引く
8番アイアンでの超チョークダウンドリルがうまくできない人は、振り幅を7割から5割に落としてください。トップは左腕が地面と平行になるところまで。5割スイングでは腕は使わず、腰の回転だけで打つことを意識しましょう。
バックスイングで腰の右側を回すのはそれほど難しくないのですが、ポイントはインパクトからフォローにかけて。手打ちになっているタイプほど腰の左側が窮屈になりやすいので、ダウンスイングでは下半身リードで左足を踏みながら左股関節をうしろ(お尻側)に引くとスムーズに腰が回ります。
体の幅からクラブを外さない

5割スイングではアドレスからフィニッシュまで、体の幅からクラブが外れないようにする。

スイング軌道はゆるやかなインサイド・イン軌道。急激なフェースローテーションはNGだ。
いかがでしたか? 東城コーチのレッスンをぜひ参考にしてください。

レッスン=東城湧大
●とうじょう・ゆうだい/2002年生まれ、東京都出身。聖学院中・高等学校のゴルフ部で活躍後、最新のゴルフ理論を学び、自身のショットの飛距離や精度の向上に成功。23年にJGRA(全日本ゴルフ練習場連盟)のテストに合格して入会。ドラコン大会出場時には、全日本7位に入賞した実績をもつ。
構成=野中真一、編集部
写真=田中宏幸
協力=取手国際ゴルフ倶楽部
【あわせて読みたい】
約10万円でタイで豪華ゴルフコンペに参加できる!3泊2ラウンドのお得旅
「7番アイアンで200ヤードも飛ぶ」ってマジ!?“飛距離”に特化したアイアン4選
7番ウッドを選ぶ時の「4つのポイント」!最新15モデルを試打解説