デシャンボーが学んだ飛距離アップ理論!ダイナミックな足使いで飛ばす

多くの海外コーチのメソッドを現地で直接指導を受けてきた吉田洋一郎がその概要をアマチュアにもわかりやすく解説。

連載の第63回目は、タイガー・ウッズの復活を支え、現在はブライソン・デシャンボーを指導するクリス・コモを紹介する。

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バイオメカニクスに基づく理論でデシャンボーが覚醒!

ダイナミックに脚を使いましょう!

体に負担が小さく効率のいいメソッド

「一度寝かせたシャフトを立てながら加速」

クリス・コモはケガに苦しんでいたタイガー・ウッズの復活を支えたコーチとして一躍有名になりましたが、現在はブライソン・デシャンボーやジェイソン・デイなどを指導しています。

コモの指導はバイオメカニクスに基づくもので、テキサス女子大のクウォン教授などとも協力し、科学的な視点でアドバイスをするのが特徴です。

デシャンボーに対しては、極端な1プレーンだったスイングにパッシブトルクを使った動きを指導したり、ヒールアップして積極的に地面反力を使う動きを取り入れるなどのアドバイスを行いました。

デシャンボーは、コモの指導と筋力アップで劇的に飛距離を伸ばし、現在ではドライビングディスタンス1位になるほどの飛距離を得ました。コモのメソッドはアマチュアにも有効ですので、ぜひ参考にしてください。

メソッドの肝1 パッシブトルクを使って積極的にフェースローテーション

極端な1プレーンスイングだったデシャンボーに、切り返し後にシャフトを一度寝かせ、それを立てながらボールをとらえる「パッシブトルク」の動きを指導。デシャンボー自身、左前腕の回旋によるフェースローテーションの意識を強めているという。

切り返し直後にシャフトを寝かせ、そこから再びシャフトを立てながら振ることでヘッドを走らせる

メソッドの肝2 ヒールアップから踏み込んで左足がめくれる

バックスイングでヒールアップし、そこから左足を踏み込んでダウンスイングを開始。フォローでは左足ツマ先が浮くように足の裏がめくれてもOK。足裏を前後に使って回転しよう。

メソッドの肝3 ねじらずに股関節を使って体をターンさせる

以前のデシャンボーは下半身を止めて体をねじるように使っていたが、股関節を使って下半身を積極的に動かし、ねじるよりも回転する動きを重視して体をターンさせるスピードをアップさせた。

ブライソン・デシャンボーを育てた巨匠クリス・コモ

ブライソン・デシャンボー
「科学者」の異名で知られる超理論派プロで独特のスイングで有名。クリス・コモに師事して飛距離を伸ばし、現在では世界屈指の飛ばし屋。

クリス・コモ
バイオメカニクスに詳しく、科学的見地に立った指導が特徴。不振に陥っていたタイガー・ウッズを復活させたコーチとして注目を浴びる。

解説・レッスン=吉田洋一郎
●よしだ・ひろいちろう/1978年生まれ、北海道出身。スイング研究に強い情熱を燃やし、海外で直接有名コーチのメソッドを学び知識を広げる。日本ゴルフスイング研究所主宰。

世界標準の合理的で新しい飛距離アップ術「ドライバーの飛ばし方がわかる本」好評発売中

本連載企画の解説者・吉田洋一郎コーチの新書「ドライバーの飛ばし方がわかる本」(小社刊・定価1078円)が発売中。今話題の「地面反力」の第一人者である吉田が、飛距離アップの秘訣を解説・レッスン。海外最新情報も盛り沢山の1冊だ。

構成=鈴木康介 写真=中野義昌、ゲーリー小林 
協力=取手桜が丘ゴルフクラブ(アコーディア・ゴルフ)

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