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“約260ヤード飛ばす”女子プロ3人のスイングを徹底解説!飛ばしの秘訣はここにあり

今回は飛距離ランク(23年のドライビングディスタンス)トップ3に君臨する女子プロ3選手をピックアップ。男子プロのような体格や筋力がなくても飛ぶのには理由がある!

そのポイントをマネて、飛距離アップに挑戦しよう。

最初は神谷そら選手のスイングです。

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全力ストレッチスイングで最速のヘッドスピードを叩き出す

【Point1】バックスイングでのスイングアークが大きいのは飛ばし屋に多く見られる特徴
【Point2】正面から右肩が見えるほど深い回転、背中の反りもパワーに変換
【Point3】切り返し時の大きなねじれがフォローで解消され、上半身が下半身を追い越している

アドレス〜バックスイング

ドライバーショットとしては珍しく、ボールポジションがほぼスタンスの真ん中です。そのため、肩はあまり傾かず、ほぼ水平になっている。このまま打つと通常はロフトが少なくなって球が低くなってしまいますが、このアドレスに整合性がある理由はトップのポジションにあります。

バックスイングで描くスイングアークが非常に大きいのは、飛ばし屋の共通点です。

トップ

とても深いトップで、オーバースイングと呼ばれる形になっていますが、これが必要な理由としては、アドレス時にボールがスタンスの中央にセットされていることがあげられます。ボールが右足寄りにセットされるほど、バックスイングの距離は短くなってしまうので、トップを深くする必要があるのです。

次に特筆すべき点は背中の反り。体の正面が伸びた状態になっていますが、これはこの後に丸まっていく方向に力を出すための予備動作。たとえば、野球のピッチングややり投げの選手などにも見られる動きです。

ダウンスイング

切り返しでは全身がほぼ同時に動き出しています。それでも元々は深く体がねじられているので、下半身が正面を向いたときでさえ、胸は完全に後方を指しています。

インパクト〜フォロー

捻転差が最大になった切り返しから、両足で地面を蹴ることで腕やクラブに遠心力をかけて一気にクラブを加速させていきます。そのためフォローでは捻転差がなくなり上半身が下半身を追い越す。切り返し時にあった上半身の捻転差を一気に加速させています。

神谷そら
●かみや・そら / 2003年生まれ、岐阜県出身。167cm。昨年、デビューイヤーながら2勝をあげた期待の新星。今シーズンも開幕戦で4位タイに入るなど、上々の滑り出し。23年のドライビングディスタンスは260.82ヤード。郵船ロジスティクス所属。

次は、櫻井心那選手のスイングを解説します。

体幹のハリと右サイドのパワーを使ったアスレチックスイング

【Point1】右足の内側で体重を受け止めている
【Point2】強い捻転も大きな特徴のひとつ
【Point3】両足が浮くほどの強い蹴りでスイングアークを最大化

アドレス〜バックスイング

アドレスでは脚が少し内股気味で、スイング中に足の内側で体重を受け止める準備をしているのがわかります。バックスイングの初期では骨盤が右へスライドする動きが見られるので、スイングのリズムを体重移動でとっているようです。また、わずかですが手首のコッキングとヒンジがはじまっているので、クラブヘッドに遠心力がかかりすぎず、トップをコンパクトにする準備もしています。

切り返し

左腕が正面から見て斜め上45度を指したタイミングで切り返しがすでにはじまり、その直後は上半身と下半身の動く方向が反対になっている。このとき、体幹部分には強い捻転のハリが出るためトップが小さく見えますが、体の右サイドにしっかりとパワーが溜められています。

ダウンスイング〜インパクト

両足が地面から離れそうなくらい地面を垂直方向へ蹴っています。これによって腕とシャフトは完全に伸びてスイングアークは最大化され、同時にヘッドスピードも加速。

左足のカカトが内側へ入り込んでいるのは、ツマ先から反時計回りの方向へ強い力が働いているためです。

櫻井心那
●さくらい・ここな/2004年生まれ、長崎県出身。166cm。23年にレギュラーツアー4勝をあげ、プロキャリア2年目にして賞金ランク6位に駆け上がった今もっとも勢いのある選手の1人。23年のドライビングディスタンスは258.59ヤード。ニトリ所属。

最後は竹田麗央選手のスイングを解説。

竹田麗央選手の超プレススイング

【Point1】やや左足に体重が乗ったアドレス
【Ponit2】骨盤が非常に深く回転している
【Point3】右脚から強い力が出ている
【Ponit4】長いインパクトゾーン

アドレス〜バックスイング

体重がやや左足に乗った状態からスタートしていますが、これはバックスイングで右サイドにしっかり乗っていくための準備。ドライバーは通常であれば構えたときに右肩が少し低くなりますが、左足に乗った状態でスタートしているので肩はほぼ水平に近い状態になっています。

また、バックスイングでは右足へ体重を移動しながら、右股関節も反時計回りに回転していきます。このとき、ほぼ手や腕を使っていないので、飛ばし屋特有のワイドなスイング軌道を描くことができるのです。

トップ〜切り返し

手の位置がとても高く、このあとにスクワット動作へ入る際の「沈み込み幅」をかせいでいます。上半身はよく回っていますが、同時に骨盤も深く回っているため、じつは体幹部分のハリはそれほど強くはありません。むしろハリが強すぎないからこそ、切り返しで上体を残してくることができます。

ダウンスイング

竹田プロの真骨頂ともいうべき1コマ。見方によってはアドレスに戻ったかのような下半身ですが、これは右足の蹴る力と左足の蹴る力が強く、そしてバランスよく発揮されている結果です。

インパクト〜フォロー

胸は正面を向いていますが、骨盤はかなりターゲット方向を向いているため体のねじれは最大を迎えています。

インパクトでは右腕が伸び切っておらず、フェースがスクエアのまま動き、ボールを“押し込む”時間がとても長い。ドライバーのように重心が深いクラブでは、こうしたクラブの使い方をすると飛距離、精度の両面で優位性を出すことができます。

竹田麗央
●たけだ・りお/2003年生まれ、長崎県出身。166cm。今シーズンはKKT杯バンテリンレディス、フジサンケイレディスを制して2連勝。無類の強さを誇っている。23年のドライビングディスタンスは258.91ヤード。ヤマエグループHD所属。

解説=大谷樹理
●おおたに・じゅり/兵庫県出身。全米女子プロゴルフ協会会員、USGTFlevel IIIなど保有資格多数。体のコンディショニングにも精通し、フィジカルと技術の両面からアプローチしていくレッスンに定評がある。

写真=ゲーリー小林

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