320ヤード飛ばす秘訣とは?マキロイのスイングを解説

ドローボールは飛ぶ!しかし、コースで本当に使えるドローは、飛ばしつつも曲がり幅をコントロールしなくてはいけない。

そんな「使えるドロー」の打ち方を、ドローヒッターの代表格といえるトッププロのスイングから学ぼう!

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ねじれを最大利用したパワースイング!ポイントは腰の右側の「高さキープ」

アドレス〜テークバック

Point
体の大きいパーツから動き出すので、ヘッドが最後に動きシャフトがしなっている(画像右)

上半身の軸が真っすぐになっており、上体がやや左サイド寄りにセットされています。これはこのあとの体重移動をスムーズにするための工夫でしょう。左手のナックルが少し見えますので、ストロンググリップなのがわかります。始動で骨盤がわずかに右へスライドします。

体の大きい部分から動き出すため、クラブヘッドは最後に動き、その時間差によってシャフトがしなる。このタイミングでしなりを生んでいくことで、切り返しでさらに大きなパワーを作り出すことができます。

バックスイング

シャフトが地面と平行になるあたりをすぎるまでは、胸の回転が主体。まだ右股関節にはさほど体重が乗っていません。

トップポジションにかなり近づいたあたりで右股関節に加重し、それと同時に骨盤がターゲット方向へ沈み込みます。

切り返し〜ダウンスイング

Point
ドローヒッターにしては腰の右側が高い。左へのミスをなくす工夫のひとつ(画像右)

切り返しの捻転差は、PGAツアーでもトップクラスの大きさ。この強烈なねじれとそれに耐える筋肉が絶大なパワーを生み出しています。

そして、見どころは腰の右側の高さです。ドロー系のボールを打とうとすると、インサイドからクラブを入れたいので右サイドが下がりやすい。それと同時に、右サイドが下がりすぎると極度なインサイド・アッパー軌道になってしまうこともよくありますが、マキロイの場合は切り返し以降も腰の右側を高く維持することでそれを防いでいます。

インパクト〜フォロー

インパクトで体はさほど開いておらず、体が正面を向いたあたりでクラブが手元を追い越していくようなオーソドックスな振り抜きです。フォローでの手元を見るとグリップエンドがしっかりと自身のほうを指しているので、腕のローテーションも入っています。

腕の動きはドロー系ですが、切り返し以降の右サイドの高さキープによりつかまりすぎを抑えている。これもまた上質なドロースイングのポイントです。

いかがでしたか? ローリー・マキロイ選手のスイングを参考に練習してみてくださいね。

Rory Mcilroy(ローリー・マキロイ)
●1989年生まれ、北アイルランド出身。178cm、73kg。欧米の選手としては決して大柄な体躯ではないが、PGAの飛距離ランクでは2位(320ヤード)に君臨。高い弾道の美しいドローボールが持ち球。今シーズンはすでに2勝を挙げるなど、好調ぶりを見せている。

解説=岩崎 誠
●いわさき・まこと / 1989年生まれ、千葉県出身。184センチの長身から繰り出される300ヤード超のドライバーショットと正確無比なアイアンショットを武器に、22年にはAbemaツアーにフル参戦。23、24年にはインドツアーにも挑戦するなど、グローバルに活動するツアープロ。スイングの造詣も深い。日本長江ゴルフクラブ所属。

※選手の成績やデータは8月10日現在

写真=田辺JJ安啓、ゲーリー小林

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