アイアン上達のコツを人気女子プロ4人が解説!まっすぐ飛ばすポイントは?

ティーショットが失敗したらアイアンで取り返せばいい!

狙いどおりグリーンに向かってまっすぐ飛んで、飛距離もバッチリ合うアイアン上達のヒントをショットメーカーの女子プロ4人がレッスン!

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ハンドファーストは意識しない
手を出さず「体幹」でボールを押す

右方向へのミスが多い人はクラブを目標に真っすぐ出しがち。
体の回転に合わせて左に振れば、右へのミスが防げる
体の回転に合わせてクラブを左に振る
その場で腰を左に回し、体幹でボールを押しながらフォローをとると、球がつかまり真っすぐ飛ばせる

お腹を中心とした体全体の力でボールをグッと押し込む

右方向に飛ぶミスが多い人は、インパクトで手を使わずに「体幹」でボールを押すことが大切です。セオリーである「ハンドファースト」を意識しすぎると、手が前(目標方向)に出すぎてフェースが開いてしまうので注意しましょう。

アドレスの姿勢から腰を左に回し、お腹を中心とした体全体の力でボールをグッと押し込んでみてください。こうすると体重が左に移り、手がやや前に出て、自然にハンドファーストになります。この形を作ったら、体の回転に合わせてクラブを左に振る。バックスイングをしない、このシャドースイングなら正しい動きが体感できますよ。

手を前に出すほどフェースが開いてしまう。これがプッシュアウトやスライスの大きな原因

西山ゆかり
●にしやま・ゆかり / 1982年生まれ、神奈川県出身。162cm。08年にプロ入りし、15年のmeijiカップでツアー初優勝。17年のバンテリンレディスで2勝目をあげた。攻撃的なゴルフが魅力。フリー。

スイングはスタートから「体とヘッドの同調」が大事!

アドレスで作った手首の角度をキープしたままテークバックすると、体からヘッドが外れない
練習ではスイングテンポを遅くして、ヘッドをゆっくり引くと、体とヘッドを同調させやすい
手で上げると体が回らない!
始動のタイミングで手首を使ってコッキングしてしまうと、ヘッドが高く上がって体が回らなくなってしまう

テークバックでは胸の中心にヘッドがある姿勢をキープ

アイアンのミスを減らすコツは、絶対に手で打たないこと。手打ちは、スイング軌道が不安定になってしまいます。とくに大切なのは、アドレスからテークバック。始動のタイミングで体の回転とヘッドの動きを同調させると、トップ、ダウンスイング、インパクトまで体とヘッドを同調させたスイングで打てます。

ポイントは胸を回転させながら、胸の中心にヘッドがある姿勢をキープすることです。クラブが腰の高さになるまで手首のコッキングを使わず、ヘッドが低い位置を通るようにしましょう。腰の高さを超えてからは、手首を柔らかく使って適度にコッキングを使ってください。

体とヘッドが同調すればトップもコンパクトになって、オーバースイングにならない

小祝さくら
●こいわい・さくら / 1998年生まれ、北海道出身。158cm。今年は3月に「ダイキンオーキッドレディス」と「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」を制して、ツアー通算4勝をマーク。初の賞金女王を狙う。ニトリ所属。

ダウンブロー&スピンも効く!
右ヒジをつけたまま7割スイング!

フォローまで右ヒジを体から離さずに振れば、手やクラブと一緒に体を回すスイングで打てる
ヒジが離れると手打ちになってしまう
右ヒジが体から離れると、リストターンでフェースを返してしまう。これも手打ちと同じなのでミスヒットが出やすい

フルショットはしない!
スピンが効くと飛距離が安定する

アイアンはフルショットするクラブではなく、いつも同じスピードで振って一定の距離を打つことがスコアアップにつながります。私はいつも7割くらいで打っていますが、それよりも強くなったり、弱くなったりしないために意識しているのは右ヒジです。右ヒジを体につけたままスイングすれば、一定のスピードで振りやすくなります。

右ヒジを体につけるのはもうひとつメリットがあって、右ヒジを支点にして打ち込んでいくとダウンブロー軌道になってスピンが入りやすくなる。アイアンはスピン量が増えると、飛距離もさらに安定しますよ。

ドライバーのグリップよりも短く持つ
ドライバーのグリップもエンドから2、3センチくらい短く握るが、アイアンはもっと短く、5センチくらい余らせて握って打つ

吉本ひかる
●よしもと・ひかる / 1999年生まれ、滋賀県出身。152cm。19年は賞金ランキング28位で初シードを獲得。今年は「リゾートトラストレディス」で6位タイと上り調子。レギュラーツアー初優勝を目指す。マイナビ所属。

両手を離して握ったら
インサイドからの低い軌道でボールを打つ!

両手を離して手首を使えないようにする。
体の回転でスイングして長いインパクトゾーンを作ろう
ホッケーのスティックのような握りで練習します!
右手はグリップのシャフト側ギリギリを握り、「右手のひら=フェース面」の意識でボールを打つ
カット軌道のスライサーはヘッドが体の前に出やすいので、切り返し直後は手元とヘッドを真下に下ろそう

低くて長いインパクトゾーンで打つ!

ドライバーでスライスする人は、アイアンでもアウトサイド・インのカット軌道になっているタイプが多いです。カット軌道だと、上から急角度で打ち込んでしまうので打点もブレやすい。スライスを直すためにも、インサイドから低い軌道で打つことを意識してください。

練習では両手を離してクラブを握り、ホッケーのスティックを振るような感覚で低い位置からボールを打つドリルがオススメです。両手を離すと手首を返しにくいので、体の回転で低く長いインパクトゾーンを作る感覚をマスターできますよ。

腰の高さで手首とヘッドを同じ高さにする
手元が腰の高さにきたとき、ヘッドも同じ高さにする。そこから体を回せば低い軌道でインサイドから打てる
上から打ち込みすぎるとカット軌道になってしまう
左足体重になりすぎるのもNG。ダウンブローが急角度になりすぎるので、カット軌道になってしまう

幡野夏生
●はたの・なつき / 1997年生まれ、神奈川県出身。160cm。15年に日本人女子で初めて韓国ツアーでプロデビュー。19年には「富士通レディース」で5位に入った実績があり、今季のプロテスト合格が期待される。フリー。

構成=小山俊正、野中真一
写真=圓岡紀夫、高橋淳司、相田克己、田中宏幸

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