“3パット撲滅”のために絶対やるべきこと!距離感の磨き方とは…?
パッティングで重要なのは、距離感を生み出す”タッチ”です。
タッチが悪いと、寄せることもままならず、3パットになる可能性も高くなるでしょう。
本気で3パットをなくしたい人に向けて、タッチを磨くレッスンをお届けします。
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「ボールをヒットする」感覚がないとタッチは生まれない!
3パットが多い人は、ロングパットの距離感が悪く、2パットめを短い距離から打てていないケースが多いと思います。
やはりパッティングで大事なのは距離感=タッチ。タッチのイメージがなければラインも読めないし、ノーカンな大ショートや大オーバーも多発します。どんな距離からでも1パットめはカップを中心とした直径3メートルほど、半径1ピン程度の枠に収められるタッチを磨くことが3パット撲滅のカギです。
パットのタッチは振り幅で作ると考えている人が多いかもしれませんが、実際はそうではありません。振り幅重視のストロークはゆるみやすく、感性が活かせません。タッチを磨くには、ある程度ボールをしっかりヒットする感覚が不可欠です。
1st(ファースト)パットをしっかり寄せる
距離の長いファーストパットをピンを中心とした直径3メートル前後の円に収められれば、次は1ピン以内の距離で狙える。
2nd(セカンド)パットを確実に決める
ファーストパットが1.5メートルに寄せられれば、次のショートパットは狙ったところにしっかり打ち出せば高確率で入る。
距離感の主役はしっかり「打つ」フィーリング
距離感は、ボールをしっかりヒットする感覚がないと生まれない。振り幅は結果論。ゆるまず強めにヒットして、速めの初速でボールを転がそう。
“振り幅依存”はゆるみやすくタッチが出ない!
振り幅に意識がいくとインパクトがゆるみやすく、ボール初速が安定せずに距離感が生まれない。
定番だけどコレは必須の感覚!「タッチ」作りの基本は手で転がすイメージを大事にしよう
タッチ作りの基本は、ボールを下手投げで転がす動作です。レッスンでは定番の表現で、聞いたことがある人も多いと思いますが、やはりこの感覚は重要なのです。
下手投げでボールを転がそうとしたときに、距離に対して腕をどのくらい振るかを考える人はいないと思います。ボールをどのくらいの速さで投げるか、そのときの手先の感覚はどうかが肝心。パッティングも同じで、振り幅を考えて距離感を作ることはできないのです。
インパクトのヒット感と連動するのは、ボールを離す瞬間の指先の感覚。このフィーリングとボールが転がる速度が一致すれば、タッチも整ってきます。機会を見つけて、実際にいろんな距離を投げてみてください。
長短いろんな距離を投げ分けて感覚を磨く
実際にグリーン上で、いろんな距離を下手投げで投げることでタッチも磨かれる。
リリース時の指先の感覚とボールのスピードを一致させる
ボールが指先から離れる瞬間の感覚とボールの転がる速度を一致させれば、意図した距離を投げられる。
パッティングでもインパクトのヒット感とボールの速度を一致させたい。
カップを見たまま打つ練習も効果的
目から入ってくる視覚的な情報と手先のインパクトの感覚を一致させることも大事。
これはカップを見ながらボールを打つ練習で磨くことができる。
投げるときには“振り幅”は考えない
ボールを投げるときは、振り幅は考えず目標を見ながら距離感をイメージするはず(○)。
パッティングも同様に、振り幅を意識しすぎるのはNG(×)。
左右で片手打ち!「寄ったほう」の感覚を重視しよう
パッティングの際にタッチを作っている主役は自分の利き手であるケースが多いですが、逆の場合もあります。これは実際に片手打ちで確認してみることをオススメします。右手と左手それぞれ片手で数球ずつストロークして、狙ったカップに寄った球が多いほうがタッチを作る主役となっている手です。
左手主体の人は左手甲をフェース面と連動させるイメージが有効で、右手主体の人は親指と人差し指でグリップを強くつまむイメージが有効だと思います。
両手でグリップして打つ場合でも、ここで判明した「主役」のほうの手を強く意識してストロークすると、距離感が合いやすくなるはずです。
左手主体の人はここをチェック!
左手甲の“面” を
意識してストローク
左手甲や腕の外側をフェースと連動
左手主体の人は、左手の甲や前腕の外側をフェース面と連動させるイメージでストロークしたい。
手先で「真っすぐ」を作ろうとしない
左腕とクラブを一体にして、肩から振り子のように振るイメージ(○)。手元を真っすぐ動かして、ボールを押すように振るのは×
左メインの人はクロスハンドも○
左手メインでストロークするタイプは、クロスハンドグリップとの相性もいいので試してみよう
右手主体の人はここをチェック!
親指と人差し指の
2本でつまむイメージ
親指はとくに強くしっかり!
右手主体の人は、親指と人差し指でつまむようにクラブを持って動かす感覚。とくに親指は強く握ろう。
手首を使わずに右サイドを押し込む
手首の角度を変えずにストローク(○)。手首が折れるとロフトが変わって転がりも安定しない(×)。
ショートパットは地道な練習がモノをいう
タッチがそろって長いファーストパットを1ピン圏内に収めることができたら、あとはショートパット。
1・5メートルはフェース面の向きとリズムさえよければそうそう外しません。フェース面を狙ったところにキッチリ向け、自分のリズムで振ることが何よりも重要です。
そのためには日ごろの練習が大事。まずはスマホなどの直角のあるものを使って、フェースを真っすぐにセットし、その見え方を体に覚え込ませる。
そして一定のリズムで振る練習をし、プレッシャーのかかる場面でもリズムを崩さない。タッチに加えてこれができれば3パットは激減します。
「絶対に真っすぐ」なフェースがどう見えるかを知る
スマホなど直線や直角を意識しやすいものを利用してフェースを「絶対に真っすぐ」にセット。そのときフェースがどう見えるかを頭と体で覚えることが大事
スマホは超ていねいに正確に置く!
コレがズレたら台無しなので慎重に!
ショートパットが苦手ならメトロノーム練習が有効!
リズムを磨くにはメトロノームに合わせて打つ練習が最強。理想値の「90bpm」を基準に、自分のリズムを見つけよう
Point! どんな距離でも1ストロークにかかる時間は同じ
どんな距離・振り幅でも、ストロークのリズム=始動からフィニッシュまでにかかる時間は同じ。つまり距離が長くなって振り幅が大きくなるほど、振る速度が速くなることを理解しよう
【Drill】カップの手前で止めるのは最適の練習法
ショートパットでもタッチは大事。カップインさせずにカップの手前でボールを止める練習は、タッチを磨くのに最適だ
いかがでしたか? ぜひ、メトロノームを活用して、ショットパット克服を目指してくださいね!
レッスン=鈴木貴之
●すずき・たかゆき/1997年生まれ、千葉県出身。鈴木亨を父にもち、現在は「エースゴルフクラブ」でレッスンを行なっている。
構成=鈴木康介
写真=相田克己
協力=ジャパンゴルフスクール