「飛ぶスイング」を最速で作る!“ハーフスイング”で目いっぱい飛ばす練習法とは?
今月はツアープロがオフシーズンに取り組む〝スイング強化〞のための練習法を紹介。
開幕までに、もっと飛距離を伸ばす、もっと方向性を上げるためのドリルは、アマチュアにも効果大!
単に球を打つだけなく、目的をもった練習で春までにスイングを大きくレベルアップさせよう!
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3つのステップを踏んでから同じ感覚でドライバーを打つ
僕が高校生のころからやっているのが「小さい振り幅で目いっぱい飛ばす」という練習です。まずはショートアイアンを使用し、腰の高さの振り幅で最大の飛距離を出す。これにより、ムダな動きが取り除かれ、体が効率よく動きます。
次は、その体の動きを必要最小限にしたまま、肩の高さの振り幅に。そして最後にフルスイングを行なう。この3つのステップが重要で、これができたら同じ感覚でドライバーを打ちます。以前の僕はオーバースイングでしたが、今はコンパクトなトップになり、ミート率が向上。飛距離だけでなく方向性もよくなりました。
Step1 腰の高さ
Step2 肩の高さ
Step3 フルスイング
大岩龍一
●おおいわ・りゅういち/1997年生まれ、千葉県出身。182㎝、92㎏。21年に初シードを獲得。翌年は4度のベスト10入りを記録し、賞金ランキング28位。23年シーズンはハナ銀行インビテーショナル8位。フリー。
速く振るよりゆっくり振ったほうが前傾角度をキープしやすい
ボールをフェースの真芯でとらえて真っすぐ正確に飛ばすには、アドレス時の前傾角度をインパクトまでキープすることが必須。そこで僕は、足や背中の大きい筋肉を使って、ゆっくり振る練習をします。
ドライバーの場合、遠くに飛ばそうとして速く振れば振るほど、体が起き上がったり沈んだりしてミスが出る。反対に、あえてゆっくり振ったほうが「前傾キープ」がしやすく、正しいスイングが身につきます。手打ちも修正できるので、初・中級者にオススメですよ。
ゆっくり振れば前傾角度が崩れない
体が上下動すると当たらない
手打ちはNG
植竹勇太
●うえたけ・ゆうた/1995年生まれ、北海道出身。163㎝、63㎏。正確無比なショットに定評があり、フェアウェイキープ率はつねに上位にランクイン。今季はツアー初優勝に期待。セガサミーホールディングス所属。
いい動きが自然と身につきコンディションアップに有効
アイアンの調子が悪いときには、右足を引いて左足1本で球を打つ練習がオススメです。僕自身もスイングのコンディションを整える練習として活用しています。
普段の構えから右足を1歩引いて、ほぼ左足1本で立ちます。右足はツマ先立ちにし、体重はかけません。そしてこの構えのまま実際に球を打ちます。すると、左のカベを感じやすく、しっかり左足に体重が乗ったダウンブローなインパクトを体感できるので、厚い当たりの感覚が身につきます。
体を止めずにちゃんと回すこと、インパクト以降ヘッドを走らせる意識をもつこともポイントです。
バックスイングで体をしっかり回す
左のカベを意識してヘッドを走らせる
いかがでしたか? 右足を引いて左足1本で球を打つ練習をぜひ試してみてくださいね。
中島啓太
●なかじま・けいた/2000年生まれ、埼玉県出身。177㎝、75kg。日体大3年時に「パナソニックオープン」でアマチュア優勝。21、22年は2年連続でアマチュア世界ランク1位となり、22年9月にプロ転向。23年はルーキーイヤーながら3勝をあげて賞金王に輝く。フリー。
構成=小山俊正、鈴木康介
写真=田中宏幸、相田克己