“トラブル”から絶対に脱出する方法!林・バンカーの端・目玉の打ち方を解説
トラブルからの脱出にパワーはいらない、テクニックさえあれば十分! 女子プロのワザで、1発でうまく脱出してピンチになってもムダな打数を増やさず上手にスコアメイクしよう!
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ハンドファーストをインパクト時はさらに強める
林から木の間を通してフェアウェイにきちんと戻すときは、高い球を打つ必要がありません。低い球を打って脱出しますが、ポイントになるのは手首の角度ですね。
私は、通常のアイアンのアドレス時よりも少しだけハンドファーストを強めにして、右手首にできる「く」の字の角度をきつくします。バックスイング時はその「く」の字の角度をキープしますが、インパクトではアドレス時よりも「く」の字の角度をさらにきつくする。
すると、ヘッドが鋭角に入り、ボールをクリーンヒットしやすくなるため方向性がよくなる。ロフトも立つので低い球が打てます。
2段階で「く」の字を強める
通常のアイアンショットの構えより少しだけハンドファーストを強めて、右手首の「く」の字の角度をきつくする。体重も自然に左足に多く乗る
バックスイング中はアドレス時の「く」の字の角度をキープする。角度を変えてしまうと軌道やフェース向きがズレてしまう
インパクトに向かっては「く」の字の角度をさらに強めていく。ヘッドの入射角が鋭角になるためライが悪くてもボールをミートしやすくなる。ロフトも立つので低く打ち出せる
ヒットするときは手の位置が左寄りになっています
藤本麻子
●ふじもと・あさこ/1990年生まれ、岡山県出身。165cm。ツアー14年目、9年連続でシード権を獲得。09年LPGA新人戦加賀電子カップ優勝。11年にはレギュラーツアーの伊藤園レディスでも勝利をあげている。フリー。
「ヘッドを届かせる」「うまく当てる」が先決!前傾を深くしてライン出し!
一番の難点は足元よりもボールが、いつもより低い位置にあることですよね。そこでまずは、ヘッドがボールにきちんと届くように前傾角を深くとる。
スイングは打ち込みたくなりますが、ボールのライが砂の上というのも難易度を上げているので、ボールを点でとらえる鋭角なヘッド軌道はNG。もっとも適したスイングは、ライン出しになります。
方向性も大事にするライン出しは、スイングがコンパクトになり、ミート率が上がる打ち方。深くした前傾をキープしながら、ラインを出すイメージで打って上手に脱出してください。
ミートしにくい打ち込む打ち方はNG!
桑山紗月
●くわやま・さつき/1998年生まれ、千葉県出身。165cm。2021年のプロテストに合格すると、翌年のステップアップツアー・九州みらい建設グループレディースで優勝。レギュラーツアーのシード獲得を目指して奮闘中。ディライトワークス所属。
ヘッドを手前から入れてボールのまわりの砂ごと一緒に飛ばす
グリーンまわりのバンカーでボールが砂の中に埋まっている、いわゆる“目玉”は、1発で脱出するのが大変ですよね。
サンドウエッジのフェースを閉じて上から打ち込むというのがセオリーですが、打球が予想以上に左に飛んだり、低く飛び出してバンカーのアゴに当たったりすることがあります。
そこで私は、フェースをほんの少し開き、腰を落として体の重心を下げます。
そして、いつもより2センチくらい手前にヘッドを入れる。埋まっているボールを掘り上げるイメージで、あえてダフらせて打つのがコツ。
こうしてボールのまわりの砂ごと一緒に飛ばせば、無理に打ち込まなくても脱出できますよ。
ボールを掘り上げる
目玉になるバンカーは砂がやわらかいので、ボールを掘り上げるイメージでヘッドを手前から入れると、砂の爆発力で脱出できる
腰を落とし重心を下げる
ボールが埋まっているぶん、体の重心を下げることが大事。こうすればヘッドが砂の中に深く潜る
インパクトに集中!
インパクトしたら即フィニッシュのつもりで、ボールの手前にヘッドを落とし、ボールと砂を一緒に飛ばす
無理に振り上げない
クラブを無理に振り上げると、インパクトがゆるんだり体が伸び上がったりして脱出に失敗するので注意
篠原まりあ
●しのはら・まりあ/1996年生まれ、大分県出身。162㎝。15年にプロテスト合格。23年シーズンは、レギュラーツアー3試合、ステップアップツアー19試合に出場し、京都レディスオープン13位。フリー。
構成=小山俊正、編集部
写真=田中宏幸
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