お手本にするスイングでゴルフが上手くなるか決まる!女子プロが解説

〝なっち先生〞こと大谷奈千代が、コーチに転身して気づいた「プロとアマチュアの考え方の違い」は、スイングの改造や強化以上にスコアアップの効果がある。そこで「頭と心の中を変えるレッスン」を毎月掲載!

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お手本にするのは流行りや理想よりも同世代!

ゴルフは子どもから老人まで幅広い年齢層が楽しめるスポーツなので、理想とするスイングの選択肢の幅も広い。「100を切りたい、飛距離を伸ばすなど、同じ目的をもっていてもジュニアとシニアでは目指すスイングは異なります。今の自分にとってのベストは、同じくらいの年齢で活躍しているトッププレーヤーが教えてくれますよ!」(大谷)

私は今年でゴルフをはじめて25年、プロテストに合格して19年目、本格的にコーチング活動をはじめて4年目になります。そのなかで“キャリア”を差し置いても一番難しいのはコーチングです。コーチングは自分自身でなんとかするのではなく、相手があってのことで、その相手のタイプもさまざま。

そのさまざまのなかでも、とくにコーチングを難しくするのが年齢です。私の生徒さんは、下は5歳の子どもから、上は80歳の大人までいます。その歳の差たるや75歳! 一般的に理想とされる形や動きをレッスンしても年齢によっては「そんな動き、私にできるでしょうか……」と質問されることがよくあります。その質問は至極当然ですよね。

完成された理想のスイングだからといってローリー・マキロイをマネさせても、筋肉量も柔軟性も大きく違うジュニアや50歳以上のシニア層には到底できるはずがありません。そこで私は、自分と同世代の選手のスイングをイメージしてもらう指導に切り替えました。

10代の生徒さんはタイガー・ウッズの息子のチャーリーくん。50、60歳にはぽっこりと出たお腹にも親近感がわきそうなミゲル・アンヘル・ヒメネス。もっと年配の人なら88歳のゲーリー・プレーヤーを参考にしてもらうといった具合です。

今はユーチューブなどのネットで、見たい選手のスイングを簡単に見れるようなったので、私自身もコーチングをするときにその生徒さんの年齢に近い選手を参考にアドバイスをするようにしたら、生徒さんの覚えも上達も早くなりました。

この経験によって、レッスンはゴルフのレベルだけでなく、相手の年齢や体格なども加味して、それぞれの世代に合ったスイングの基礎を作ることを大切にするように。これは、優秀なコーチになるための階段をひとつ上がれた気がした出来事でした。

みなさんも悩んだときは、自分と同世代のプロの「現在のスイング」を参考にしてみてください。

いかがでしたか? 大谷プロのアドバイスを参考にして、お手本を見つけて良いプレーに繋げていきましょう!

大谷奈千代
●おおたに・なちよ/1984年生まれ、兵庫県出身。05年のプロテストに合格。ステップアップツアー2勝、11年には賞金シードを獲得。現在はレッスンにやりがいを感じ、コーチに転身。アマチュアやプロの卵を精力的に指導している。

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