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23歳が“たった6試合”で・米女子シード権を獲得!無双ぶりが話題のルーキーとは?

ニュースだけじゃ伝わらない米女子ツアー選手たちの魅力を毎月、現地からレポートします!

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“たった6試合”でシード権を手にしたルーキー

リン・グラント Linn Grant Sweden
●1999年生まれ、スウェーデン出身。今季はじめて米女子ツアーのシーズン初戦から参戦する、米ツアー3年目の選手。昨シーズンは「Dalaオーブン」で優勝。今季の活躍が期待される。

めちゃくちゃ強い選手に違いない。そう思わせてくれるのが、ツアー3年目の24歳リン・グラントだ。グラントの1年目はCMEポイントランキング57位だった。

同ランク上位80名までが来季のシード権を得るため、ルーキーながら及第点の出来だったといえるだろう。だが、グラントのすごさはその数字に表されていない。注目すべきは、その試合結果である。

グラントは、新型コロナワクチンを接種しないと決断したことで、しばらくアメリカへ入国できなかった。22年度はイギリスや日本などアメリカ国外で開催された6試合のみに出場。そのうち4試合でトップ10入りし、全英女子オープンは19位タイと好成績を収めた。

そう、グラントはたった”6試合”でシード権を手にしたのである。同年は余った時間を活用し、欧州女子ツアーにも参戦。初優勝を含む4勝を挙げ、新人賞と賞金女王も獲得するなど無双ぶりを見せた。

そして23年5月上旬に「アメリカ入国時の外国人のワクチン接種証明の提示の義務」が撤廃されたことで、アメリカ本土に上陸した。「ほとんどのコースがはじめてだし、23年度は米ツアー2年目といっても、ルーキーだと感じています。とくにメジャーは難易度が高くて、コースマネジメントに気を使いますね」。

手探り状態という初々しい言葉に相反し、7月の「Danaオープン」でさっそく米ツアー初優勝を決めた。どうしてこんなに強いのか、スウェーデンのナショナルチームのコーチに会った際に聞いてみたら「それはまた今度ね」とサラリとかわされてしまった。

グラントのおばあちゃん。23年「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」に、孫の活躍を観るために渡米した

ジュニア時代の様子は聞けなかったが、グラントの祖父と父親はプロゴルファーだったので、プロアスリートになりやすい家庭環境だったことに違いない。身長173センチと恵まれた体格を生かし、270ヤード弱の飛距離と正確なショットを繰り出す。今年ははじめてシーズン開幕戦から出場となり、年間とおしたグラントの実力がやっと明白となる。

いかがでしたか? これからのリン・グラント選手の活躍が楽しみですね!

写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
●みなみ・しずか/東京都出身。2009年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「SportsIllustrated」などスポーツ誌に写真を提供。

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