21歳・尾関彩美悠に単独インタビュー!「シーズン中にクラブを変えて…」
ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフをよりよいものにしていくために様々なことを考え、走り続けている。どんなことを考え、どのようにゴルフに向き合っているのか。インタビューをとおして、その姿を探っていく。
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いいアイアンに出会えて調子が戻った
――2023年シーズンを振り返ってみていかがですか?
尾関:悔しい1年だったと思います。初めてシードでフル出場して、毎日が忙しくて本当にあっという間でした。
――どういう部分が悔しいと思いましたか?
尾関:目標だった2勝目をあげられなかったことと、予選落ちが続いてしまったことです。
――2022年には初優勝を果たし、2023年を迎えたと思うのですが、前半で予選落ちが続いてしまった原因は何だと思いますか?
尾関:アイアンがずっとしっくりきていない部分があって、暖かいうちにいろいろなアイアンを試したくて、シーズン中にアイアンを替えて試打していました。その時期がちょうど7週間連続予選落ちしたときでした。毎週毎週、違うアイアンに挑戦して「やっぱりダメだった」というのがけっこう続いたけど、そのおかげでいいアイアンに巡り合えたから、結果的にはプラスだったなと思っています。
――後半はトップテンに入ることが増えましたよね。
尾関:ちょうど9月ぐらいにいいアイアンに出会えて、それがすごくハマってくれました。
――アイアンの決め手は何だったのですか?
尾関:ずっとシャフトをスチールからカーボンに替えたかったんです。それでカーボンを持ってきてくれて、最初に打った瞬間に「すごくいい!」と思っていました。
――クラブを替えることは、プロにとっても大変な作業だと思います。不安はなかったですか?
尾関:個人的にはシーズン中に替えたくはなかったんですが、コーチである父に暖かいうちに、いいアイアンを探したほうがいいと言われました。冬は気温が違うので、クラブ探しには向いていないと。よりよい精度を求めるなら、替えるのは今年しかないと思って、不安であまり替えたくはなかったんですが、初めて挑戦しました。
――お父様への信頼もあったのでしょうね。
尾関:今までコーチとしてみてくれているので、父が言うなら今かなと思って、一緒に探しました。
――途中で元のアイアンに戻すことは考えなかったですか?
尾関:5週続けて予選落ちしたときは、さすがにメンタル的に焦りもあって、父に元に戻したいと言って戻しました。その後、何カ月かしていいアイアンに出会えました。
――クラブを選ぶにあたって、1番重視した部分は何ですか?
尾関:今年、いろいろと試して思ったのが、練習場で打てても本番とはまったく違うということ。練習場ではすごくよかったクラブも試合では全然ダメだったりして。なのでクラブ選びはとりあえず試合で使って、それでよかったクラブが1番だと思っています。
メルセデスランキングで1位になりたい
――ご自身の得意なプレーは?
尾関:パターが得意です。
――パットをするときの秘けつはありますか?
尾関:真剣にラインを読んで、信じてそこに打つのみです。 ラインを読むときも、タッチとかでラインはけっこう変わってくるので、 自分がこのパットを強気でいくか、ジャストタッチでいくかっていうのをしっかり決めてからラインを読むようにしています。
――今の課題は?
尾関:ショットの精度をもっと上げることです。とくにショートゲームで、100ヤード以内のアプローチの精度を高めたいです。
――オフシーズンはどのように過ごしますか?
尾関:とりあえず体力をしっかりつけて、筋トレもたくさんして、あとはもうひたすらコースに行って、100ヤード以内のアプローチの距離感を合わせていけたらいいです。
――プライベートでは、どんなことをしたいですか?
尾関:今年成人式で、久しぶりに中学校の友達に会うので、それがすごく楽しみです! 体を動かすのが好きなので、ラウンドワンにも行きたいですね。
――では、これまで長くゴルフを続けてきて、この人がいなかったら今の自分はいないと思う人物はいらっしゃいますか?
尾関:家族です。家族がいなかったら絶対にプロになれていないですね。
――ゴルフを始めたのはお父様の影響ですか?
尾関:父と祖父の影響ですね。
――ゴルフ以外にしたいことはなかったのですか?
尾関:小学4年生のときにダンスをしたかったんですが、それを言ったら、怒られた記憶はあります(笑)。でもゴルフの試合も楽しかったので、試合のために必死に練習をガンバっていました。そういう面では、ゴルフから離れたいと思わなかったです。
――ゴルフを続けられているモチベーションになっていることは何ですか?
尾関:2つ言ってもいいですか?(笑)
――もちろんです!
尾関:欲張りなんです(笑)。1つは、ファンの方の応援。それが本当に力になるなって思っていて、調子が悪くてもファンがいるかぎりはガンバっていいプレーを見せたいという気持ちがあります。もう1つは、結果が悪くて悔しい思いをしても、優勝したらうれしいとわかっているので、そのためにガンバっています。試合のときはファンの方のために、練習のときは優勝したいという思いですね。
――ゴルファーとして最終的にどのようになりたいですか?
尾関:1番ほしいタイトルはメルセデスランキングの1位。それがずっと夢です。
――2024年シーズンはどう戦っていきたいですか?
尾関:クラブも決まってきているので、来年こそは、2勝目をあげたいです。あと、春は成績が悪いことが多いので開幕からしっかりガンバります!
いかがでしたか? 尾関プロの活躍を応援していきましょう!
Profile 尾関彩美悠
●おぜき・あみゆ/2003年生まれ、岡山県出身。2023年シーズンは、Tポイント×ENEOSで3位タイ、ミネベアミツミレディス4位、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで3位タイ、マスターズGCレディースで2位タイに入った。JFEスチール所属。
写真=田中宏幸
取材トーナメント=富士通レディース
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