石川遼はなぜ勝った?2007年時代のスイングを振り返る!

創刊から 32 年で、スイングとギアはどのくらい変わったのか? アニバーサリー号の年代を代表する選手とモデルを比較!

スイングは 32 年間の変遷を語らせたら、この人の右に出るものはいない、 ゴルフ界の生き字引・タケ小山が徹底解説!

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【2007(200号)年】パーシモンを知らない世代スイングに大きな変化が

15 歳で勝てた理由のひとつは体の成長とクラブの進化のマッチング

第200号は、2007年。石川遼選手が15歳でアマチュア優勝し、日本のゴルフ界はその話題で持ちきりでした。

私は07年から日本に戻りプレーしていたので、よく覚えています。石川選手のおかげで報道番組などにも出演する機会が増えて、翌年からはMCを務めるラジオ番組「グリーン・ジャケット」もはじまりました。

当時の石川選手のスイングはまだジュニア特有の雰囲気が強く、全身をダイナミックに使って強振していました。しかし、前出のフレッド・カプルスなどと異なるのは、ゴルフをはじめたときからメタルのドライバーで、パーシモンを使ったことがない世代だということ。スイング中に余計なことをしなくてもクラブが飛ばしてくれるオートマチックさが根底にあり、クラブの進化の恩恵を大きく受けています。

彼が若くして活躍できたのは、クラブの進化と自身の肉体的成長のバランスがちょうどいいタイミングだったのが要因のひとつで、とくに飛んで曲がりにくくなった当時の最新ギアの性能の向上にスイングがマッチしていたことは間違いありません。

石川選手はこの後、身体的な成長に合わせてスイングをアップデートしていきます。

石川遼
●いしかわ・りょう/1991年生まれ、埼玉県出身。175㎝、75㎏。07年にマンシングウェアオープンを15歳でアマチュア優勝。09年には18歳で最年少賞金王を獲得。13年から16年には米ツアーにも挑戦。ツアー通算18勝。CASIO所属。

解説タケ小山

●小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ、東京都出身。89年にアメ リカのツアーに参戦。帰国後はゴルフ解説者や国内のレギュラー・シニアの両 ツアーに出場。現在はテレビ出演やラジオ・インターFMの「Green Jacket」と 「SUNDAY FINISHING LINE」でパーソナリティを務める。

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