女子プロ使用率「1位」のドライバーは…!? 鹿又芳典が解説【記事まとめ】
今回は、「ワッグルONLINE」で9月下旬に公開した記事の中で、アクセス数が多い人気のギア記事TOP3を紹介していきます。
まず紹介するのは、第3位の記事です。
【関連記事】7番ウッドを選ぶ時の「4つのポイント」!最新15モデルを試打解説
第3位:ウェッジは3本?4本が正解…!? 山下美夢有、中島啓太のセットを紹介
56、58、60度何度を選ぶ?3本、4本何本入れる?「上から選ぶか」「下から選ぶか」がポイント!
アイアンのセットではなく、単品ウエッジを買うのが主流の今、ロフトは何度のウエッジを選び、何本セットにすればいいのかを、鹿又芳典が指南する!
※選手の使用ウエッジは、変更になっている場合があります
女子が58度で男子が60度の理由とは?
ウエッジのセッティングがスコアに影響するのはアマチュアだけでなく、ツアープロも同じです。なので、ツアープロのウエッジセットはすごく参考になります。
ツアープロの選び方は2通りあって、女子プロに多いのはPWの次の番手から選ぶパターン。女子プロの使用アイアンだと、PWのロフトは44度前後が多いので、次の番手としては48度、その下が52度、そして最後が58度という組み合わせが王道です。
男子プロは60度を使う選手が増えましたが、それは試合のグリーンが速くて固いので、60度でスピンをかけないと寄せられない状況があるからです。そのため60度を選んでから順番にロフトを選んでPWにつなげていきます。
この2パターンはどちらも正解ですが、どちらを選択したほうがよいかについては、次回から詳しく解説していきます。
パターン1 上(PWの次)から選ぶ
山下美夢有
クリーブランド RTX ZIPCORE
昨年の年間女王・山下は「スリクソンZX5 MKⅡ」のPWが44度なので、次のウエッジは4度ピッチで48度にしている
川﨑春花
キャロウェイ ジョーズ ロゥ
クラブ契約フリーの川﨑はスピン性能が高い「ジョーズ ロゥ」を使用。58度だけローバンスを選択している
渡邊彩香
ブリヂストン BRM
渡邊は、48度はフラット系、54度はミッドバンス、58度は三日月系という3タイプのソールを使い分けている
金田久美子
フォーティーン RM4
ジュニア時代からフォーティーンのウエッジを愛用。昨年の優勝時もこのウエッジで勝利を手にした
パターン2 下(60度)から選ぶ
星野陸也
クリーブランド RTX3 V-MG
かつては50度と58度の2本セットだったが、2022年以降は60度を追加し3本セットに変更した
中島啓太
テーラーメイド ミルドグラインド3
中島はPGAツアーで流行の組み合わせ。アイアンセットのPWを抜いて、46度から4本セットにしている
岩﨑亜久竜
タイトリスト ボーケイ SM9
「SM9」の3本セットだが、56度のロフトを1度立てて、50度、55度、60度の5度ピッチにしている
河本 力
キャロウェイ ジョーズ ロゥ/ジョーズ
PWを抜いている河本は、48度と54度はノーメッキの「ジョーズ ロゥ」で、60度だけソール幅が狭い「ジョーズ」にしている
また、別日にはウエッジについてもレッスンしてくれました。
最近のPWは飛ぶので6度ピッチは厳しい
2通りあるウエッジの選び方で、王道といえるのはPWを基準にして次のロフトを決める「上から選ぶ」パターン。この選び方の基準となるのは、フルショットの飛距離です。たとえばPWが44度で120ヤードくらい飛ぶ場合、次のウエッジは48度で100ヤードくらいを打つのが理想。そこから4度ピッチで52度、56度と組み合わせるのがいいですね。
かつて、ウエッジのロフトは4から6度ピッチといわれていましたが、最近はアイアンが飛ぶようになってきた影響でPWも昔より飛ぶようになりました。だからPWと次のウエッジのロフトの差が6度ピッチになると、飛距離の差が大きくなりすぎてしまう。「上から選ぶ」パターンでは、4度ピッチで組み立てるのがオススメなのです。
ウエッジを3本にするか4本にするかは、PWのロフトが1つの目安になります。PWが44度以下ならウエッジは4本、46度以上なら3本にして、飛距離差を大きくあけないセッティングがいいでしょう。
単品ウエッジは同じロフトでもアイアンセットのAW・SWより飛ばない
アイアンの顔のサイズに近いウエッジを選ぶ
飛び系アイアンならウエッジ4本がオススメ
また、別日にはロフトの度を解説してくれました。
52度と56度が違うモデルでもOK
多くの男子プロが60度を入れているように、一番ロフトが寝ているウエッジから決める「下から選ぶ」パターンもアリ。私自身も60度から選んでいます。下から選ぶパターンは、ロフトが大きく寝たウエッジを使いたい場面が多いプレーヤー向きです。私の場合、グリーンまわりからニアサイドのピンに寄せたいとき、58度よりもイメージどおりの「寄る球」が打てるし、結果もいいから60度を入れています。そこから55、50度と5度ピッチでPWにつなげています。
このロフトの選び方は最大飛距離で選んでいるのではなく、各ロフトのスピン量やアプローチでの球の高さを基準にしています。60度はスピン系の低い球やロブショット、55度は高めのアプローチ、52度はピッチ&ランと、状況に合わせて寄る球筋を打ち分けたいプレーヤーに向いています。飛距離で選ぶなら同一ブランドでそろえてもいいですが、1本1本に役割をもたせるなら、違うブランドやモデルでも問題ありません。
鹿又がリアルに使用中のウエッジセットがコレ!
バンカーが苦手ならバンカーで使う1本から選ぶ
10年前より大きく進化!最近の60度は武器になる!
鹿又さんや男子プロのように60度からウエッジセットを選ぶのもおすすめです。
試打・解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一
写真=相田克己、ゲーリー小林、小林 司
協力=ジャパンゴルフスクール、キャロウェイゴルフ
アクセス数第2位の記事はこちら。
第2位:女子プロ20人が愛用するドライバーとは?UTとFWも多くのプロが高評価!
鹿又が3年振りに女子ツアーの会場で取材!選手たちの使用クラブ、スペックを調査し、そこから見えたクラブ選びの新定番とは?
「G430」を使う選手が増えた理由は?
契約外を含めて約20人が使用中!
契約外でも多くの選手が使用しているのが、ピンのG430シリーズ。どんなきっかけで使うようになるでしょうか?
「ドライバーは契約外の選手も含めて約20人が、G430シリーズを使ってくれています。ヘッド別の割合は『LST』が6割、『MAX』が4割くらいですが、最初はUTから使いはじめて、ドライバーも、となるパターンが多いですね。女子選手はUTの距離でもグリーンをきちんととらえることがスコアメイクのカギになるので『G430 ハイブリッド』の球の上がりやすさやミスヒットへの寛容性を気に入ってくれる。すると、次は5W、3W、そしてドライバーと〝下から上がってくるパターン〞が多いです」(ツアーレップ・篠塚)
一般市場でも売れているG430シリーズは、UTやFWの評価も高いようです。
新作 「NX ブラック」の特徴は?
女子ツアーではスピーダー派が約9割
女子ツアーではフジクラシャフトの人気が高く、7月の「資生堂レディスオープン」では使用率47・5%を記録。主要ブランドは『ベンタス』と『スピーダー』ですが、その使用比率をツアーレップの飯田さんに聞いてみました。
「女子ツアーでは8割から9割の選手が、スピーダーです。ちょうど今日から新作の『スピーダーNXブラック』のテストがスタートしました」
『NX ブラック』は、どういうシャフトですか?
「久々の先中調子です。ボールのつかまりがよくて打ち出し角も補ってくれるので、飛距離性能はすごく高い。そのうえでしっかり感も出しています」
もう1モデル、飯田さんが持っていたアイアン用のニューシャフト『トラヴィル』については、「このシャフトは打球の落下角度を意識して開発したので、グリーンに止まりやすいのが特徴です」
後半戦はドライバーだけでなく、アイアン用の『トラヴィル』も大旋風を起こしそうです。
FWやUT、シャフトなどもご自身にしっくりくるお気に入りを探してみてください。
アクセス数第1位の記事はこちら。
第1位: 女子プロ使用率1位のドライバーとは…!? 鹿又芳典が解説
鹿又が3年振りに女子ツアーの会場で取材!選手たちの使用クラブ、スペックを調査し、そこから見えたクラブ選びの新定番とは?
使用率No.1!パラダイムで人気のヘッドタイプは?
ドライバーの長さは45・5インチが主流に
今季の女子ツアーで、使用率がもっとも高いドライバーはパラダイムシリーズ。とくに開幕当初は『パラダイムトリプルダイヤモンド』を使う選手が多かったですが、中盤戦に入ると少しずつモデルを変える選手が増えたそうです。
「開幕当初は約8割の選手が『トリプルダイヤモンド』でしたが、徐々にほかのヘッドも増えてきて、『トリプルダイヤモンドS』や『エックス』を選択する選手もいます。『トリプルダイヤモンドS』は、ヘッドサイズが小さいことでヘッドスピードが上がる傾向があり、『エックス』は右方向のミスを消したい選手に好まれています」(ツアーレップ・島田)
ドライバーのスペックに関しては45・5インチが一番多くて、その次が45・25インチ。シャフトは8割以上の選手が50g台のフレックスSかSRにしていました。
女子選手でも「スリクソン」が多い理由は?
「ゼクシオ」派は直ドラも打つ!
山下美夢有、青木瀬令奈、櫻井心那など今シーズンも多くの優勝者を出しているダンロップですが、ドライバーの使用状況について聞いてみました。
「圧倒的にスリクソンを使う選手が多いですね。ドライバーは『ZX5』と『ZX7』が半々くらい。小祝さくら選手や勝みなみ選手のようなヘッドスピードが速い選手は『ZX7』を選ぶ傾向です。ただ、ほとんどの選手は弾道調整機能で、少しフックフェースにしています。一方、ゼクシオも4選手以上が使用していて、菅沼菜々選手や青木瀬令奈選手は直ドラもテストしたうえで『ゼクシオ エックス』を選択しています。アイアンは『ZX5』の評判がよくて、1番多く使われています」(ツアーレップ・松栄)
男子ツアーでも使用者が多い『スリクソン』ですが、女子はフックフェースにして、つかまりをよくしていました。これはアマチュアもマネるといいですね。
解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一
写真=ゲーリー小林
取材トーナメント=ニチレイレディス
いかがでしたか? ワッグルONLINEは、まだまだ多くの情報を載せた記事を公開しています。ぜひ、ご覧ください!
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