ドライバーの飛距離を伸ばす“魔法の練習”とは…?人気プロコーチが解説
スイング作りはアイアンで、と思っているゴルファーは多いだろう。ところが目澤は、ドライバーを練習してスイングを作っていくことを薦める。ボールをつかまえる動きが身につき、ショット全体の底上げができるという。
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「逆さ素振り」でヘッドスピードをアップ
ドライバーで飛ばすにはヘッドスピードを上げる必要がありますが、これは飛距離アップのみならず、打球を左右に曲げたり高低を打ち分けるなど、いろいろなシーンで役立ちます。ただ、こればかりは人に教えてもらってレベルアップするものではありません。かといって練習量が多ければつかめるということでもない。いわばコツをつかむことがポイントになります。
そこで、ヘッドスピードを上げるためのドリルとそのやり方を紹介したいと思います。やることは簡単、ドライバーを逆さまに持って振るだけです。ヘッド側を持つと先端側は軽くなりますから、振ると誰でも〝ビュン!〞と風を切る音がします。このように振るとクラブを振るというよりは、腕を振っている感じになりますが、それでOK。風を切る音が一瞬だけするようになればスピードアップできています。
ビュンビュン振ったら逆サイド、つまり左打ちの素振りもやってください。右打ちと同じように振れるようになるのが理想です。スイング=ボディターンと考えるせいか、アマチュアゴルファーの多くは体を回すことを意識しすぎて腕が振れていません。もちろんスイングには体の回転が不可欠ですが、ヘッドスピードに直結するのは腕の振り。これと体の回転量がマッチしてはじめてヘッドスピードが伴ったバランスのいいスイングになります。
逆さ素振りを繰り返していると、筋肉を緊張させて我慢するパートとそれを解放するタイミングがつかめて、お腹の回り、体幹で蓄えた力が腕からクラブへと伝わっていく感覚がわかってくるはずです。素振りを繰り返したら、普通にグリップしてヘッドスピードを意識してスイングします。右打ちと左打ちの素振りを繰り返すだけでヘッドスピードが上がってきます。
いかがでしたか? 目澤コーチの練習を参考にしてみてください!
ゴルフコーチ 目澤秀憲
●めざわ・ひでのり/1991年生まれ、埼玉県出身。5歳からゴルフを始め、プロゴルファーを目指す。日本大学法学部卒業後、「TPI」(タイトリスト・パフォーマンス・インスティテュート。アメリカのインストラクター養成プログラム)を知り、セミナーを受講して感銘を受ける。24歳で指導者に転身後は、ボストンでの語学留学を経て、TPIの5つの資格のうち「ゴルフ」と「ジュニア」の最高水準であるレベル3を取得。一般ゴルファーへのレッスンをしながら、2021年には松山英樹と専属コーチ契約。松山のマスターズ日本人初制覇に貢献した。ゴルファー個々の身体的特徴に合った動きを教える「コーチング」をベースに指導。昨年から河本力のコーチも務め、ツアー優勝へと導いた。
文=岸和也 写真=高橋淳司、ゲーリー小林
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