女子ツアーのスタート時間が約3時間早まったワケとは…?プロゴルファーが解説
ハローエブリバディ! 7月に兵庫県で開催された女子の試合「楽天スーパーレディース」で、素晴らしいことが起きた。
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試合のスタート時間が繰り上げられた≫熱中症対策
最終日、熱中症対策のために、スタート時間が繰り上げられ、6時45分にスタートになったのだ。前週の大東建託・いい部屋ネットレディスの最終日のスタート時間は9時35分で、比べてみるとだいぶ早くなっていることがわかる。
危険な暑さが続くなかでのこの決断は、英断だと思った。最近は、痛ましい事故もあり、関東ゴルフ連盟の7月月例競技でアマチュアの男性ゴルファーが熱中症で亡くなってしまった。ツアーでも熱中症対策が不可欠になっているのだ。ではなぜスタート時間を簡単に変更できないのか?
LPGAの試合は、スポンサーとテレビ局ありきで試合を作ってきた。テレビ中継の時間帯も放送時間は14時か15時から始まって、16時か17時で終わるように組まれていた。生中継があるとそう簡単には時間を変更できないのだ。大東建託・いい部屋ネットレディスは、地上波での生放送があったので、開始時間の変更は難しかった。
しかし、昨今では、LPGAが放送権を主張し、テレビの地上波の中継がない試合も増えた。それは裏を返せば、テレビを観る側にとっては不都合だが、選手を守りながらツアーを運営していくLPGAにとっては、いい流れである。今まで中継に合わせてスタートをしていたが、それを忖度する必要がなくなったのだ。これまでは怪我人や死人を出さないでやってきたかもしれないが、昨今の猛暑は危険すぎる。しかも試合にはギャラリーもいるから、なおさら試合時間を変更するべきだ。
また、開催場所についても、もう一度考え直してもらいたい。夏の時期は北海道や涼しい場所で開催するスケジュールを組むべきではないだろうか? アメリカのツアーも暑い時期になったら涼しい地域に移動していく。開催場所に関しては、今後、LPGAの小林浩美会長がツアーの主催権を勝ち取ることができれば叶うだろうし、それができたときに本当のプロ団体になるのではないかと思う。
タケ小山
●小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ、東京都出身。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)、ラジオ「Green Jacket」(InterFM897)
ほか、多数メディアで活躍。
イラスト=北沢夕芸
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