2023年最新ドライバー23本を試打!「1番飛んだ」のは…?
話題の「パラダイム」「ステルス2」からすでに大ヒットしている「G430」まで、人気クラブコーディネーター・鹿又芳典氏が計23モデルのドライバーを試打。
さらに今回は4人のアマチュアにも打ってもらい「1番飛んだドライバー」を選んでもらった。
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飛ぶドライバーの探し方とは?
ドライバーに求めるのは、やっぱり飛距離ですよね。それは今回の試打に参加したアスリートゴルファーも中級者もシニアも若者も同じだと思います。ただし、飛ぶドライバーを探すときには2つのゴールがあります。1つめはナイスショットしたときに最大の飛距離が出るドライバー。よく「1発の飛びがスゴい!」といわれるタイプです。2つめはミスヒットしたときにも一定の飛距離が出るドライバー。こちらは「安定して飛ぶ」といわれます。
性能的な話をすると低スピン系のドライバーは「1発の飛び」にすぐれていて、ある程度のスピン量があるドライバーは「安定した飛び」につながる。だから、正直、両方を兼ね備えたドライバーというのはありません。この事実を知ってもらわないとドライバー選びが迷路に入ってしまう。飛ぶドライバーを探す前に、まずは自分がどちらのゴールを目指しているかを決めてください。
ピン G430 SFT
調整機能つきでさらにスライス防止
つかまりがよくて打球が上がってくれるので、とにかくやさしい。他メーカーのドロー設計タイプよりも「SFT」は明確にスライサー向け。今回はSFTシリーズ初の調整機能もついたことで軽度のスライサーから重度のスライサーまでカバーしています(鹿又)
(中級者代表・石井さん)つかまりがいいのはもちろんですが、打球が高く上がるのもいい! ヘッドスピードが遅くて、球が上がらない人でもキャリーを大きく伸ばせると思います。すごく振りやすいシャフトだったので、これでOK !カスタムシャフトはいりません。
(シニア代表・青木さん)ドローボールで飛距離を伸ばしたい私にとってはこのくらいつかまりのいいヘッドがちょうどいい。強く振っても擦り球が出ずに、ヘッドがしっかり返ってきてくれるので、年齢を問わずスライサーに合うドライバーですね。ただ、私には少し重いかも。
ピン G430 LST
ツアーモデルの色が濃くなった
前作の「LST」は「MAX」に近い印象でしたが、「G430 LST」はさらなるロースピン化でツアーモデルの色が濃くなった。そのうえ、このヘッドサイズ(440cc)としてはありえないくらいミスヒットに強い。ヒッカケに悩むパワーヒッターにオススメです(鹿又)
(若者代表・関さん)「MAX」よりも確実にバックスピン量が減った球筋になります。ヘッドスピードが速くて、スピン過多でフケ上がってしまう人はこちらのほうが合いそう。「MAX」と同ロフトでも弾道が少し低めになるので、ボールが高く上がりすぎる人にはこちらがオススメです。
(アスリート代表・玉村さん)「MAX」が高弾道だったのに対して「LST」は打ち出し角も、最高到達点も抑えられた中弾道になります。ボールスピードは速かったので直進性はかなり高いと思います。競技ゴルファーにとっては、風に負けないボールを打てるのも魅力ですね。
ピン G430 MAX
「G425」から音と初速が進化!
Gシリーズの特徴でもある高慣性モーメントと深重心設計のやさしさを継承しながらも、前作「G425」で課題とされた打球音を改善。また、ボールスピードが上がったことによって曲がらないだけでなく、飛ぶドライバーになっています(鹿又)
(若者代表・関さん)歴代のGシリーズと比べて、打感と打音がよくなったのは僕でもわかります!それでいてピン最大の特徴である、大慣性モーメントで打球が曲がらない性能はこれまで以上。スタンダードなMAXは誰にでも合う、本当に万能なドライバーだと思います。
(アスリート代表・玉村さん)「G425 MAX」を使用中ですが、音と打感が違いますね。日本人好みの爽快な感触と澄んだ打音になったと思います。「G430 MAX」はつかまりのよさは前作同様ですが、ヒッカケが出にくくなっていて、さらに曲がらなくなった印象です。
ピン G430 HL MAX
軽量だけどバランスがいい!
今までのピンにはなかった軽量タイプのドライバー。ただ軽いだけでなく、ヘッド、シャフト、グリップのすべてを軽くしたことによって、クラブ全体のバランスがいい。ヘッドスピードが上がるので飛距離のパフォーマンスは「G430 MAX」以上です(鹿又)
(若者代表・関さん)僕の年齢やヘッドスピードでは「軽いドライバーが合うわけがない」と思いきや、トップ3に入るくらい飛びました。ほかのドライバーは240ヤードくらいでしたが、このドライバーは250超えを連発。「軽量は飛ぶ」は本当でした。
(シニア代表・青木さん)「HL」のほうが重さは私に合っていますね。軽さによってヘッドスピードとボール初速が上がって飛ぶ。試打したシャフトは45g前後で「ここまで軽くしてもいいのか」と思いましたが、この軽さと振りやすさはこのドライバーならでは、のようです。
ピン G430 HL SFT
HS35m/秒のスライサーに最高!
超軽量&ドロー設計は、ヘッドスピード35m/秒前後のスライサーにピッタリです。この軽さになっても慣性モーメントが高くて、ミスヒットに強い「G430シリーズ」の特徴は出ています。軽いですが、決してヤワな感じはありません(鹿又)
(中級者代表・石井さん)私のヘッドスピード(約45m/秒)だとちょっと軽すぎる感じでしたが、軽く振るとビックリするくらい飛んだので、飛ばすポテンシャルは相当高いと思います。打球の最高到達点は「G430シリーズ」のなかで1番高かったです。
(シニア代表・青木さん)「HL MAX」よりもボールのつかまりがよいこのモデルはさらにいいですね!飛ばしたいからドローが打ちたい私の理想を簡単に叶えてくれました。弾道が弱くなったシニアゴルファー、軽くてつかまりもいいドライバーが欲しいとなったらコレでしょう!
ヤマハ インプレス ドライブスター
新生インプレスはカッコいい系
デザイン性も「顔」もよくなってカッコいいドライバーになりつつ、インプレスの伝統でもある飛距離性能を継承している点が素晴らしい。フレックス別に296g(S)、284g(SR)、279g(R)と重量差をつけているので幅広い層に対応しています(鹿又)
(中級者代表・石井さん)オーソドックスな形状で構えやすく、アドレスした瞬間にいい球が打てるイメージが湧きました。打球は、見た目の印象とは違い高弾道でボールのつかまりもいいので、そのギャップに驚きました。今までのインプレスとまったく異なりますね。
(シニア代表・青木さん)前作のUD +2のドライバーも使っていましたが、デザインがよくなったし「飛んだ!」と感じる高めの打音がします。飛ぶ性能はさらに上がっているので、飛距離が伸びない、落ちてきたことが悩みのゴルファーは、これは必ず候補に入れたほうがいいでしょう。
つるや アクセル GF
HS40m/秒で一番飛ぶのはコレ!
今回の23モデルのなかで、ヘッドスピード40m/秒のゴルファーが打って一番飛ぶのは「アクセル GF」だと思います。カーボンフェースを採用したことで最大飛距離を伸ばしたことはもちろんですが、芯を外したときの飛距離ロスも少ないです(鹿又)
(中級者代表・石井さん)カーボンフェースによる違和感やチタンフェースとの違いはまったくない。打感はすごく心地よいです。ボールスピードも速くて、ミスヒットにも強いので安定して飛ばせます。ちょうどいい軽さで振りやすいので、ヘッドスピードも上がりそうです。
(若者代表・関さん)全体的に丸みを帯びたヘッド形状で、やさしい印象を受けます。打ってもやさしくて、スイートエリアを外したミスヒットでも飛距離ロスが少なく、曲がりも抑えられるのはカーボンフェースのおかげですかね?飛距離性能の高さも感じました。
キャロウェイ パラダイム
今、考えられる最先端の構造
ボディ中央部分のすべてをカーボン素材にしたのは、今、考えられるなかで最先端の構造だと思います。キャロウェイはボールスピードの速さが特徴ですが、新構造によってカップフェースの効果がさらに大きくなり、ミスヒットにも強くなっています(鹿又)
(若者代表・関さん)小細工や調整をしなくても簡単に真っすぐ遠くへ飛ぶ。飛距離と方向性を兼ね備えていますが、かなりのハイレベルです。ツアープロにも好評を得ているようですが、このミスへの強さや曲がらなさは、アマチュアにこそ大きな恩恵があるんじゃないですかね。
(アスリート代表・玉村さん)つかまりすぎることがなく、安定してストレート弾道が打てますね。スピン量を抑えつつも、適度に打球も高く上がってくれるのでロースピンの「棒球で飛ぶ」感覚がありました。ヘッドスピード43m/秒前後にピッタリだと思います。
キャロウェイ パラダイム X
「X」は“ほんのり”つかまる系
ドロー設計の「X」ですが、極端につかまるというよりも“ほんのり”つかまりがよくなった印象。おそらく、アマチュアだと「パラダイム」と「パラダイム X」のどちらかにマッチするタイプが多いと思いますので、この2本は絶対に試打してみるべきです(鹿又)
(若者代表・関さん)チーピンもちのフッカーの僕には「X」は合わないと思ったらそうでもなかったです(笑)。やさしさはつかまりのよさだけでなく、ボールの上がりやすさも秀逸なので、低いフックになりません。右打ち出しからハイドローを狙って打つと、すっごい飛びます!
(中級者代表・石井さん)構えたときの投影面積の大きい顔も好きですし、私にとってはちょうどいい感じのつかまり加減だったので、安定して飛ばすことができました。打球の高さもイメージしたとおりです。かなり下側で打ったときも打球が高く上がってくれます。
キャロウェイ パラダイム MAX FAST
「軽さ」が「速さ」につながる!
決してシニア限定ではなく、ヘッドスピード35から40m/秒のゴルファーが打つとヘッドスピードが上がって飛距離アップに直結すると思います。軽量ドライバーであってもシャフトが暴れることなく、スイング軌道が安定してくれます(鹿又)
(若者代表・関さん)「G430 HL MAX」に続いて、こちらも250ヤード超えを連発!すっかり軽めのクラブに魅了されてしまいました。「MAX FAST」の長所は、高い球で飛ばせるところ。打球が上がる人ならロフト9.5度がオススメです。
(シニア代表・青木さん)軽量モデルですが、長さもほかの兄弟モデルより長い。こういうクラブは7、8割の力加減で打つといいんですよ。思惑どおり軽く振ったら振り遅れないし、タイミングもばっちり合う。一生懸命振らなくてもいいので、体力を温存しながら飛ばせますね。
キャロウェイ パラダイム ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)
前作よりやさしさアップ!
「パラダイム」は「ローグST」より少しスピン量が減った印象ですが、ヘッドスピードが速い人が打つとスピン量が少し増える傾向がある。だからハードヒッターが「トリプルダイヤモンド」を打つと、ロースピンになりすぎないやさしさを感じるでしょう(鹿又)
(若者代表・関さん)ほかのパラダイムとは顔があきらかに違っていて、僕好みの洋ナシ型。エピックやローグではハードだといわれていた◆◆◆ですが、これは僕でもいい球が打てるし、何よりも左へ行かないのがとてもいい。女子プロでも使用者が増えるんじゃないですかね。
(アスリート代表・玉村さん)コンパクトなヘッドサイズで「逃げ顔」になっているので、構えた瞬間に左に行く怖さがありません。私のヘッドスピード(約50m/秒)でも思いっ切り叩けますし、叩けば叩くほど打球が飛ぶのが楽しい。ただし、ミスヒットには少しシビアですね。
キャロウェイ グレート ビッグバーサ
最高の素材で完成度が高い
素材も最高品質のモノを使っているので、すごく完成度の高いドライバーに仕上がっている。年齢的には40代以上でヘッドスピード40から43m/秒のアマチュアにハマると思います。ボールのつかまりは「パラダイム X」よりもう1段階いいですね(鹿又)
(中級者代表・石井さん)クセがなくて、1球目から超ナイスショットが打てました。2000から2010年代に名器といわれたドライバーの顔なので、ベテランゴルファーにはなじみのある形状だと思います。心地よい打球音で、打感は「パラダイムシリーズ」よりも好きです。
(シニア代表・青木さん)つかまりのよさが一番の特徴でした。スライス気味でも大きく右へ曲がらず、うまく打てたときは強いドローボールが出る。振り感も軽くてヘッドスピードが上がるし、振り抜きもいい。ちょっとスペックダウンしたいなら、これくらいのドライバーがよさそうです。
テーラーメイド ステルス2
前作よりも2段階やさしい
初代「ステルス」もすごくパフォーマンスが高いドライバーでしたが、一部のゴルファーからは難しいという声もありました。「ステルス2」ではスピン量が200から300回転増えたことで、打球も上がりやすくなった。2段階くらいやさしくなっています(鹿又)
(若者代表・関さん)カーボンフェースでも、打感や打音に違和感はありません。反発力はチタンフェースよりも高くて、すごい勢いで真っすぐ飛んでいく球が何球か出ました。飛びに特化したモデルではないのに飛距離性能はかなり優秀で、前作よりもあきらかに飛びますね!
(アスリート代表・玉村さん)私にとっては23モデルのなかで一番飛びました。単純にボールスピードが速いので、しっかりと高い打ち出し角を作れる人であれば、キャリーもランも伸ばせると思います。少しヒール側に当たったときでも、ほtんど飛距離が落ちませんでした。
テーラーメイド ステルス2 HD
アベレージでも使える!
「HD」は前作も適度なやさしさがありましたが、2代目はさらにやさしくなっていてアベレージゴルファーでも十分に使えるドライバーです。打球が上がりやすくなっていて、打ち出し角が前作より2度以上は高くなる性能をもっています(鹿又)
(中級者代表・石井さん)ドロー設計ということですが、私が打つと完全にストレートボール。インパクトでボールを押してくれる感じがして、当たり負けしない強さはあります。この打感はすごく好き。ヘッドの外周部分に赤い線が入っているのもカッコいいですね。
(シニア代表・青木さん)軽く振ってもボールがしっかりつかまるし、打球が高く上がってくれてキャリーが伸びる。シャフトフレックスがRであれば、シニア層でも強くて高いドローボールで飛ばせます。クラブをあまり軽くしたくないシニアゴルファーにオススメしたいですね。
テーラーメイド ステルス2 プラス
ハードヒッターが好む初代を継承
「ステルス2」「ステルス2 HD」は前作よりやさしくなっていますが、「ステルス2 プラス」はハードヒッターが好む初代の低スピン性能や操作性のよさを引き継いでいます。上級者やパワーがある人には、どれだけ振っても左に飛ばない安心感が魅力です(鹿又)
(若者代表・関さん)ステルスの「プラス」は、とにかくパワーがあってヘッドスピードが40後半はないと打てない、と聞いていましたが、本当にそうだったんですか? 2代目の「プラス」はロースピンの高弾道が打てる。重心も浅めで操作性もあるいいドライバーです。
(アスリート代表・玉村さん)一時期、初代の「ステルス プラス」を使っていましたが、「ステルス2 プラス」もやっぱり打球が強い。センターヒットしたときの飛距離はNo.1だと思います。トゥ側にも丸みがある形状なので、ドローやフェードを打つイメージも出しやすいです。
ダンロップ スリクソン ZX5 MkII
「MkII」の初速はトップ3に入る
スリクソンの新モデルの特徴はボール初速が速いこと。全23モデルのなかでもトップ3に入ると思います。そのうえで「ZX5 MkII」は寛容性の高さと操作性のよさを兼ね備えている。中級者にとって理想的なドライバーに仕上がっていますね(鹿又)
(中級者代表・石井さん)構えやすい顔で打感もいい。飛距離性能も高く、平均点がすごく高いバランスのいいドライバーだと思います。スピン量はこの3モデルのなかで「ZX5 MkII」が私には1番合っていましたし、純正シャフトもタイミングが合わせやすくていいですね。
(アスリート代表・玉村さん)昔のスリクソンと比べると、打球が高く上がることにビックリしました。それと打感がソフトなのにボール初速が高くなるところが海外メーカーと違っていて、食いつき感のある打感によってインパクトで弾道をコントロールできる感覚がありました。
ダンロップ スリクソン ZX5 MkII LS
ツアープロの最新トレンドを反映
ヘッドサイズを大きめにしつつ、スピン量を減らすというのは、今のツアープロの最新トレンドを反映している設計になっています。ただし、決してパワーヒッター向けではなく、アマチュアでヘッドスピード42m/秒前後のゴルファーにオススメです(鹿又)
(若者代表・関さん)もともとロースピンヒッターなので「LS」とつくモデルは避けていたのですが、このドライバーは高打ち出しの低スピン弾道になるので、スピン量が減るのは気になりません。「打ち出し角が上がれば、僕はもっと飛ぶのか!」というのを実感しました!
(アスリート代表・玉村さん)アドレスしたときは「ZX5 MkII」とほとんど一緒に見えましたが、性能的にはつかまりを抑えつつ、弾道の最高到達点も低くなっています。極端なロースピンタイプではなくて、「ZX7 MkII」と「ZX5 MkII」のちょうど真ん中にくるタイプだと思います。
ダンロップ スリクソン ZX7 MkII
球筋を操作できるドライバー
「ZX5 MkII」「ZX5 MkII LS」は直進性が高いヘッドですが、「ZX7 MkII」は操作性が高い。だからテクニックがあるゴルファーほど、ドロー、フェードの打ち分けがしやすくて、ハイボー ル、ローボールなど球の高さも狙ったとおりに打てます。
(若者代表・関さん)美顔といわれるヘッドのなかでも、ZXシリーズの顔が一番いい。往年の名器の形状を継承していますね。「7」はやさしくはありませんが、ヘッドの小回りが利いていて球筋をコントロールしやすい。球筋を打ち分けたいプロ、上級者が求める性能を感じました。
(アスリート代表・玉村さん)「ZX5 MkII」とは全然違っていて、「ZX7 MkII」は昔のスリクソン的な硬派なイメージ。打球の高さも抑えられているので、飛ばすというよりは狙ったエリアに打ちやすいドライバーだと思います。ライン出しするショットが打ちやすかったです。
ダンロップ ゼクシオ プライム
長尺でも振りやすく少ない力で飛ぶ
46.25インチの長尺設計になっていますが、長尺だと感じないくらい振りやすいので少ない力で効率よくボールを飛ばすことができます。右に飛ぶミスが出ないので、ヘッドスピード35m/秒未満のゴルファーに最適なスペックだと思います(鹿又)
(中級者代表・石井さん)このドライバーを使うとゴルフが簡単になりそう。私の年齢だとまだ早いのですが、60歳を超えて飛距離が落ちてきたらこういうドライバーをうまく使いこなして飛距離ダウンを防ぎたいですね。グランドシニア世代にオススメしたい1本です。
(シニア世代・青木さん)軽さと長さを利用して飛ばせるドライバーですね。46.25インチの長さを苦にせず振れるゴルファーなら、ヘッドスピードやボール初速を簡単に上げられる。多少のミスヒットは、ゼクシオならではのミスへの寛容性の高さが防いでくれるのも利点です。
マジェスティ マジェスティ ロイヤル
フェースをスクエアに戻しやすい
第一印象としてはインパクトでタイミングを合わせやすくて、フェースをスクエアに戻せる。年齢的には50から60歳代向けだと思いますが、いろいろなスイングタイプにマッチするクセがないドライバーでもあります。爽快な打球音もシニア好みです(鹿又)
(中級者代表・石井さん)マジェスティは超軽量ドライバーという印象ですが、このモデルは極端に軽いわけではなくてヘッドスピード42m/秒前後でも振りやすい。シャフトのしなりが大きめなので、ヘッドとシャフトの相乗効果によって飛距離が飛ばせると思います。
(シニア代表・青木さん)マジェスティなのに試打クラブのスペックが9度・Sだったので「私にはハードなのでは?」と思いましたが心配無用でした。高く上がってつかまった球で軽やかに飛んでいく。フレックスはR2までありますが、シニアだけではなく幅広い層に合う1本ですね。
本間ゴルフ ベレス NX
オフセンターヒットに強い
クラウンは特徴的なデザインをしていますが、構えたときのヘッド形状はオーソドックス。オフセンターヒットにも強いので、打点 のバラつきが大きいタイプにオススメです。「ベレス」は年配向けの印象が強いですが、決してシニア向けではありません。
(アスリート代表・玉村さん)打感がいいドライバーですね。最近は弾き系のフェースが多いですが「べレスNX」はやわらかくて、たわむ感触がします。極端につかまりすぎることもなくて、操作性もいい。幅広いアベレージゴルファーにマッチする性能をもっています。
(シニア代表・青木さん)本間のドライバーはツアーワールドも打ったことがありますが、べレスとの棲み分けをはっきりと感じました。べレスのほうがあきらかにミスヒットに強く、ボールのつかまりがいい。とくに打点がズレたときに大きく曲がったり、飛距離が落ちないのが魅力ですね。
朝日ゴルフ メタルファクトリー A10 STR
アイアン感覚で打てる安心感
派手なミラー仕上げが特徴のモデルですが、性能面は落ち着きがあってアイアン感覚で打てる安心感があります。このヘッドは重心のポジションがとても理想的。ドライバーとは思えないくらいフェースターンをスムーズに行なえます(鹿又)
(中級者代表・石井さん)ミラー仕上げはブルーだけでなくブラックもあって、私はブラックのほうが顔のよさが際立っていて構えやすかった。ツアーモデルの風格もあってカッコいいですね。打感がソフトなのに、打球は直進性が高く強かったのが印象的です。
(アスリート代表・玉村さん)ライ角がフラットに見えるので、左に行かない安心感があります。打感もすごくよくて、ミラー仕上げも嫌な感じはしません。460ccとは思えないくらい操作性の高い大型ヘッドで、とくに右プッシュのミスが出ないドライバーでした。
グローブライドオノフ LABOSPEC PLUS
23モデル中でもっともハード!?
オノフの「AKA」はすごくやさしくて、「KURO」にも適度なやさしさはありますが、「ラボスペック プラス」は今回の23モデルのなかでもハードな位置づけ。打球が吹け上がるタイプが打つと、大きく飛距離を伸ばせるパフォーマンスをもっています(鹿又)
(若者代表・関さん)シンプルなヘッドデザインでカッコいい! 力があってヘッドスピードが速い人が、直進性の高い球で飛ばせるドライバーですね。ヘッドが少し重く感じますが、それがパワーとなって、少し打点が芯からズレても当たり負けしないで真っすぐ飛んでくれます。
(アスリート代表・玉村さん)海外メーカーのツアーモデルよりもハードでした。私が打つと中弾道になりますが、うまく打てたときの打感や打球のスピード感は最高でした。バックスピン量が増えすぎてしまうことに悩んでいるタイプにピッタリだと思います。
シニア代表青木正夫さんのNo.1は?
ピン G430 HL SFT
重さ、つかまり具合、体力的にもシニア思い!
「軽め」「つかまりがいい」「体力的にも楽」をテーマに試打させてもらいましたが、そのすべてで満足させられたのがピンの「G430 HL SFT」です。ほかの軽量モデルよりも振りやすかったし、ボールをつかまえて打った強いドローボールが続けて打てました。その球筋が力加減を7、8割に落として軽く振っても240から250ヤード飛ぶんですから最高のドライバーですよ。
アスリート代表玉村勇治さんのNo.1は?
テーラーメイド ステルス2
「ステルス2」はやさしくなってもヒッカケが出ない
前作の「ステルス」を購入しましたが、打球が上がりにくかった。でも「ステルス2」は打球が上がってくれて、つかまりもいい。「SIM」から「SIM2」になったときのようなやさしさを感じます。そのうえで、左へのヒッカケが出ないので思い切って叩けますね。一番飛んだのはもちろん、打感もいいし構えたときの形状もカッコいい。これはほしくなりました。
中級者代表石井義明さんのNo.1は?
キャロウェイ パラダイム X
ミスヒットしても曲がらない!安定して飛ぶ!
一番飛んだのは、ダントツでキャロウェイの「パラダイム X」でした。とにかく曲がらないので何球打っても、同じような弾道で同じくらいの飛距離が出る。「パラダイム トリプルダイヤモンド」もよく飛んでいましたが、平均飛距離では「パラダイム X」がナンバーワン! アドレスしたときに大きく見えるヘッドも安心感があって好きです。
若者代表関知晴さんのNo.1は?
ダンロップ スリクソン ZX5 MkII LS
最新「LS」は高打ち出しで横回転のスピンも減る!
「LS」(ロースピン)モデルも進化している、というのが一番の印象でした。打ち出しを高くしつつバックスピン量を減らすので高弾道・低スピンで飛びますが、横回転のスピンも減るのでフック系のミスが多い僕でも大きく左に曲がらない。なかでもスリクソンの「ZX5 MkII LS」がもっともボールが高く上がり、上と前に向かって飛ぶ直進性がすごかったのでナンバー1に選びました。
最新ドライバーは軽量モデルの進化がスゴい!
「ステルス2シリーズ」は全体的にターゲット層が広くなっています。「ステルス2」「ステルス2 HD」は初代よりもマイルドになった一方で、「ステルス2 プラス」はプロや上級者好みのテイストをしっかり継承していますね
今作の「スリクソン」のボールスピードは、海外メーカーに負けていません。飛距離性能が高くて、打感や形状は日本人好み。昨シーズンの後半に女子のトップ選手が続々と「Mk II シリーズ」にスイッチしたのも納得です
米国でも軽量モデルの需要が伸びている
数年前までは、シャフトが40g台でクラブ総重量が270g台だと、いかにもシニアゴルファー向けという印象だったと思います。しかし、23年モデルの「パラダイム MAX FAST」や「G430 HL」は決してシニア限定のモデルではありません。中級者や若者でヘッドスピード40m/秒のゴルファーも飛ばせるスペックになっています。
進化した理由はシャフトを軽くしても、一定の硬さを出せるようになったことでヤワい感じがなくなったから。安定感が増したことによって、軽さのメリットであるヘッドスピードアップが飛距離につながったのだと思います。
じつは今、日本だけではなく、米国でも軽量ドライバーのニーズが増えており、米国でも「ゼクシオ」が売れています。今年は世界的に軽量ドライバーの注目度が高くなりそうですね。
いかがでしたか? ドライバー選びの参考にしてください。
試打・解説=鹿又芳典●かのまた・よしのり/ 多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一、編集部
写真=田中宏幸
協力=ジャパンゴルフスクール
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