2023年最新アイアン25本を試打!アマが選ぶトップ2位はどれ…!?
ツアープロが愛用するモデルから飛距離性能が話題の飛び系まで、アイアン25本を厳選して試打!
クラブの専門家である“人気クラブコーディネーター”鹿又芳典氏には全モデルの特徴を分析してもらい、4人のアマチュアには相性のよいモデルを選んでもらった。
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自分に合ったアイアンの選び方は?
鹿又:今回は計25モデルの7番アイアンを試打しましたが、そのなかの14モデルがロフト29度以下の飛び系アイアンでした。
この飛び系アイアンと相性がいいのは、残り150ヤードくらいからは「グリーンの近くまで行けばOK」というタイプ。飛び系アイアンなら150ヤードから9番アイアンで打ってグリーン付近まで届きます。
これからアイアン25機種試打の感想を紹介していきます。
ダンロップ スリクソン ZX7 MkⅡ
アスリート好みの顔、打感、操作性の三拍子がそろっている
ツアープロの使用率が高いのも納得できる完成度の高いアイアン。顔、打感のよさ、操作性という三拍子がそろっています。とくに打感はやわらかいフィーリングでありながら芯を感じるので、従来のツアーモデルより飛距離性能が高い。それもプロに人気の理由でしょう(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)食いつく感じの打感がいいですね。距離感もイメージどおりで、打球が強いので風の影響を受けにくい。しっかり振っても左に行かない安心感がありました。前作の「ZX7」に比べるとワンランク寛容性が上がった印象です。
(中級者代表・生方さん)軟鉄鍛造ヘッドなので打感がやわらかいですが、肉厚になっている芯の部分はフェースに吸いつくような超ソフトな感触。男子プロの使用モデルでも極端に難しくないので、フィーリングのよさにこだわる中級者以上にオススメです。
ダンロップ スリクソン ZX5 MkⅡ
幅広い層のゴルファーが使える“セミオートマ系”
「ZX7」より打球が上がりやすくてミスヒットにも強い。それでもフェースコントロールできる操作性のよさを残しているセミオートマチック系ですね。やさしさ重視のアスリートモデルなので、中級者から競技ゴルファーまで、使用者のターゲット層が広いアイアンです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)競技ゴルファーが打つと飛距離が出て、やさしく感じると思います。飛距離は「ZX7」より5ヤードくらい飛んでいて、打ち出し角も高かった。ただし、ドライバーのヘッドスピードが45m/秒を超える人だと少し吹け上がるかも!?
(若者代表・山本さん)上級者モデルのようなシャープで構えやすい顔なのに、ミスヒットに強く飛距離も伸びる。フェースがたわんでから球を強く弾くので、いつもより0.5番手くらい飛んでいました。キャビティ効果によるやさしさもしっかりあります。
ダンロップ スリクソン ZX4 MkⅡ
他のZXシリーズとは一線を画す中空の飛び系
ほかの「ZXシリーズ」とは少しカテゴリーが違うアイアンで、打球が上がりやすくて飛距離性能が高い。飛距離的には飛び系です。打感も中空構造になっているので食いつき系ではなくて弾き系。シャープな顔というよりは、フェースの横幅があって安心感のある形状です(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)シュッとした顔で構えやすいのですが、70歳を超えた私にはちょっとシャフトが重かった。でも、適度に球がつかまってくれますし、打感もすごくいいので40から60代のベテランゴルファーにマッチすると思います。
(若者代表・山本さん)スリムになったユーティリティといった印象です。フェース長が長めで球を包み込んで打てるイメージがあるし、打球はボール初速が上がって飛びます。弾道も高く、理想的な飛び姿で楽にグリーンに運べるアイアン。気に入りました!
ダンロップ スリクソン Z-フォージドⅡ
ここ数年のマッスルバックでNo.1の名器!
最近のマッスルバックではNo.1だと思います。マッスルバックとしては少しヘッドサイズが大きめになっているので、構えたときの安心感があり、ある程度ミスヒットにも強い。それでいてスピンが効くし、ドロー、フェードも打ち分けられる。何より打感が最高です!(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)今日打ったなかで、一番ほしくなったのがコレです。すごくカッコいい雰囲気のマッスルバックなのに打つと思ったほど難しくなくて、打球をコントロールしやすい。ちょっと大きめのサイズ感が安心感を与えてくれるのがいいですね。
(中級者代表・生方さん)一番驚いたのはコレ! マッスルバックで完全に上級者やハードヒッター向けかと思いきや、僕でも高い球で正確に的をとらえられる。打点がズレても大きく曲がらないし、飛距離ロスも少ない。いい意味で見た目どおりではないアイアンです!
ダンロップ ゼクシオ プライム
超軽量の飛び系アイアンはHS35m/秒向き
7番アイアンの重さが340g台とかなり軽めなので、ドライバーのヘッドスピードが35m/秒前後の人にマッチする飛び系です。ロフト以上の高さが出てくれるので、打球が上がらない心配はありません。「ゼクシオ プライム」のドライバーとの組み合わせで使ってほしいですね(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)軽くて振りやすいので私にはピッタリです。このカーボンシャフトは1球目からタイミングが合ってくれてナイスショットが打てました。少し振り遅れたときでも打球が真っすぐ飛んでくれて、右プッシュのミスを防いでくれます。
(中級者代表・生方さん)ゼクシオシリーズのなかでも軽量で熟年層向けなのでしょうが、芯の広さや球の上がりやすさはダントツでした。力のない人、ヘッドスピードが遅めの人、女性でもメンズモデルを使いたい人などが、労せず高い球で飛ばせるアイアンですね。
ピン G430
顔も◎スピンも◎ ピンはアイアンでも高慣性モーメント系
個人的には、飛び系アイアンのなかでもっともバランスがいいのは「G430」だと思います。飛距離性能が高いだけではなくて、顔もよくて、適度にスピンも効く。それとピンはドライバーもアイアンも慣性モーメントが高いので、上下左右のミスヒットに強いのも長所です(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)見た目は中・上級者向けかと思いましたが、打つとすごくやさしい! フェースの下側に当たったときでも一定の高さを出せるので、大きなミスになりません。ミスヒットしても打感が悪くならないのもいいですね。
(若者代表・山本さん)とにかくミスヒットに強い! トゥ寄り、ヒール寄り、下めヒットでも打球が大きく曲がったり低くならない。ロフト29度(#7)とそこまで立っていないのによく飛ぶし、打感や打音に違和感もなく、やさしい高性能アイアンの代表格ですね。
ピン i230
名器「i 210」を継承しつつ、振りやすさが向上
前作「i210」から4年振りのリニューアルですが、名器といわれた「i210」のよさを残しつつ、抜け感がよくなって振りやすくなっています。形状も前作より少しシャープになりました。構えたときにイメージどおりの弾道で飛ぶので、グリーンを狙いやすいアイアンです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)「i210」を使っていたプロがすぐにスイッチした理由がわかりますね。スッキリした顔で、打感もよく、操作性も高いので、アスリートゴルファーにとっては最高のアイアン。8割くらいに抑えたショットも距離感が合わせやすいです。
(中級者代表・生方さん)いぶし銀のアイアンですね。見た目や打球に派手さはありませんが、打ちたいと思った球筋が打てるし、出したくないミスは防いでくれる。打球をコントロールしつつ、ピンなど狙ったターゲットをとらえてくれる性能をもっています。
キャロウェイ パラダイム
「パラダイム」はアイアンでも高初速が出る!
ドライバーの「パラダイム」はボール初速が速いことが話題になっていますが、アイアンもトップクラス。ただし、決してユーティリティ的な弾道ではありません。アイアンらしい低めの打ち出しからグングンと打球が上がってくれるので、弾道はすごくオーソドックスです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)想像以上に飛距離が出ますね。ボールスピードが速くて強い打球が出るので、50代くらいの競技ゴルファーに一番マッチしそう。打感はやや弾き系ですが、スピンが効いてくれるので、方向性は出しやすいです。
(若者代表・山本さん)バックフェースや構えたときの見た目はとてもシンプルなのに、ヘッド内部に高機能が詰まっているのでしょうね。やわらかい打感で、直進性の強い真っすぐな弾道が簡単に打てる。僕だけでなく、さまざまなタイプに合うと思います。
キャロウェイ パラダイム X
「パラダイム」よりプラス5ヤード!振り遅れに強い
「パラダイム」を基準にすると「パラダイム X」は飛距離性能を高くしていてプラス5ヤードくらい飛んでいます。グースの度合い、ヘッドサイズが大きめなのは伝統的なキャロウェイ顔という印象。グースが大きめについているのは、振り遅れにも強い設計になっていますね(鹿又)
(中級者代表・生方さん)オフセット強めのグースネックで、昔のキャロウェイの顔をしていますね。ヘッドサイズも大きめで構えたときの安心感があります。打ってはナチュラルにドローする球筋が出る。球がつかまるので、飛距離もいつもよりも出ていました。
(若者代表・山本さん)スタンダードモデルよりも飛ぶし、球のつかまりがよく、芯も広い。僕はスタンダードモデルの顔のほうが好きですが、顔よりも結果重視、スライサーが真っすぐ遠くに飛ばせる、または高いドローボールが打ちたい人に合いそうです。
キャロウェイ パラダイム MAX FAST
顔は一番シャープだけど飛距離性能はNo.1
「パラダイム」「パラダイムX」と比較するとトップラインも薄めで、一番シャープに見える顔に仕上がっています。日本のベテランゴルファーが好きな顔。そのうえで「パラダイム X」よりさらにキャリーで5ヤードくらい飛んでいるので、3モデル中もっとも飛びます(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)大きすぎず、小さすぎず、ちょうどいいサイズの顔で構えやすい。シャフトも軽くて振りやすいですし、ヘッドが効いてくれるので私くらいのヘッドスピード(ドライバーで30m/秒後半)でもラクに振り切れるお助け系のアイアンです。
(中級者代表・生方さん)25モデルも試打して気づきましたが、軽いクラブってアリですよね。昔と比べて僕のヘッドスピード(ドライバーで43m/ 秒)でもクラブが暴れないし、MAX FASTはとくに球が高く上がってキャリーが伸びる。グリーンに止まる球が打てます。
キャロウェイ グレート ビッグバーサ
昔のビッグバーサを最先端の素材で再現した意欲作
アドレスした印象としてはネック周辺の雰囲気や、きつめのグースが昔のビッグバーサを彷彿させてくれます。ただし、フェースには最高級のチタン素材を採用。キャロウェイの最先端技術も搭載しているので、飛距離性能とミスヒットへの強さはトップクラスです(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)弾き感があるフェースで、打球のスピードがあきらかに速い。打っていて楽しいアイアンです。見た目も高級感がありますが、打感はソフトな中にも芯が合って、すごく心地よいフィーリング。打球の直進性も高いです。
(若者代表・山本さん)チタンやタングステンをふんだんに使っていて、素材のよさによって弾道がレベルアップすることを実感しました。飛距離、方向性、許容性、球の上がりやすさの4拍子がそろっている。値段は高めですがその価値は十分にあります。
テーラーメイド ステルス HD
UT形状に見えてロフトが30度の新ジャンル!
今までのテーラーメイドにはない攻めた形状で、ソール幅が広くてユーティリティに近い。打ってもユーティリティに近いやさしさがありますが、じつは7番のロフトは30度あるのでストロングロフトではありません。この形状でロフト30度は新ジャンルだと思います(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)ヘッドの大きさに安心感があって、ダフリにも強い。このアイアンセットを使えば、ゴルフがすごく楽になりそう。ダウンブローに打ち込まなくても払い打ちで十分にキャリーを伸ばせるので、シニアゴルファーには最高です。
(若者代表・山本さん)ボールが自然につかまり、プッシュアウトが出ずに出球がそろう。弾道にも高さがしっかり出てくれて、キャリーが伸びて飛距離も出る。スリクソンのZX4でも感じましたが、僕はフェース長が長い中空モデルが合うのかも……。
テーラーメイド P770
アスリートモデルのど真ん中!スピン性能も高い
テーラーメイドの「Pシリーズ」の魅力はツアーモデルとしてのバランスのよさ。そのなかでも「P770」は決して小顔すぎず、アスリートモデルとしてど真ん中のヘッドサイズ。ロフトが33度あるのでスピンも十分に入りますし、欠点がないアスリートモデルです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)フェースにボールが食いついてから押す感じの打感なので、パワーヒッターほどしっかりスピンが効いたボールを打てると思います。「P7 MB」と比べるとミスヒットにも寛容で直進性が高いですが、スピン量はほぼ互角でした。
(中級者代表・生方さん)万人受けする万能なアイアンですね。ピンのi230と見た目も性能も似ていて、シンプルなヘッド形状ですが、寛容性が高く、打感もヘッドの抜けもいい。やさしいのに球筋の打ち分けがしやすい、コントロール性能まで兼ね備えています。
テーラーメイド P7 MC
ハーフキャビティの単一素材は打感が最高!
ヘッドサイズやフォルムは「P770」と近い。ただし、打ったときの打感は単一素材の「P7 MC」のほうがフェースに食いつく感じがあって、さらにやわらかくなっています。ロフトも7番で34度あるので、パワーヒッターでも飛びすぎることはありません(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)ドライバーのヘッドスピード45m/秒を超えるパワーヒッターは「P7MC」のように7 番でロフト34度あるアイアンのほうが、スピンが効いて打球が高く上がってくれる。「P770」よりさらにボールがフェースに乗る打感がいいですね。
(若者代表・山本さん)軟鉄鍛造ヘッドで肉厚なので、打感は超気持ちいいやわらかさ。フィーリングのよいマッスルバックのようでありながらキャビティの効果もしっかりあって、やさしいアスリートモデルを使いたいゴルファーに合うアイアンだと思います。
テーラーメイド P7 MB
HS45m/秒の人でも7番で150ヤード!完全なプロモデル
「P770」「P7 MC」よりもワンランク上のゴルファーに向けたツアーモデル。おそらくドライバーのヘッドスピードが45m/秒の人が打っても7番でキャリー150ヤードが限界。スピン量、抜け感、操作性のよさはピカイチなので、テクニックがある人にはオススメです(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)飛ばないのが逆にいい!私くらいのヘッドスピード(ドライバーで48m/秒)でも7番でキャリーが160ヤード前後なので、イメージどおりの飛距離を打ち分けられます。打感は最近のテーラーメイドのアイアンではNo.1だと思います。
(中級者代表・生方さん)試打したなかでもっともハードだったマッスルバック。使い手はかぎられますが、コンパクトなヘッドサイズでトップブレードも薄い、ブレード型ならではの操作性やフィーリングのよさを求める上級者やハードヒッターには好まれますね。
つるや アクセルGF
ゴルフを簡単にしてくれるエントリーモデル
ビギナーや100切りができない人は「アイアンが難しい」と悩んでいると思いますが、そんな人に使ってほしいのが「アクセルGF」。ダフリに強くて、曲がり幅が少ないのでコース内でのミスショットが大幅に減ります。ゴルフをすごく簡単にしてくれるアイアンです(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)ソール幅が広いので、アドレスしたときのヘッドの座りがいい。それと、このカーボンシャフトは軽いけど挙動が安定しています。今までスチールシャフトを使っていましたが、これなら違和感なく使えそうです。
(アスリート代表・今田さん)私が打つと7番で200ヤード以上は飛びますね。ボールスピードが速くて強い弾道で飛ぶので、パワーヒッターは6番アイアンをユーティリティの代わりに使うのもアリだと思います。高さが出るのでグリーンで止まる弾道が打てます。
プロギア PRGR 01
噂通りの完成度!スピン、操作性がトップレベル
ギア識者の間でも高く評価されている「PRGR 01」ですが、確かに完成度が高い! 顔のよさはもちろん、スピン性能、抜けのよさ、操作性、打感など中・上級者がアイアンに求めることがすべてそろっている。アスリートモデルとしては決して難しく感じないのも魅力です(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)プロギアは個性の強いクラブを作る印象がありますが「PRGR 01」は超正統派のアイアンです。アイアンに求める性能がそろい、バランスもいい。中級者以上であればどんなタイプのゴルファーにもマッチすると思います。
(中級者代表・生方さん)アスリートライクなモデルですが、手ごわさはまったく感じませんでした。むしろ、見た目も弾道も切れ味があって大満足! 近ごろやさしいアイアンの顔がよくなってきましたが、やさしさも大きくレベルアップしていることを実感しました。
プロギア PRGR 02
スピン重視の「01」。「02」はさらに飛距離性能をプラス
ロフトは「PRGR 01」より2度立っているので「PRGR 02」のほうが5ヤードくらい飛んでいます。打球の最高到達点は「01」と同じくらいでした。どちらもアスリートモデルですが、スピン重視なら「01」、飛距離性能を優先するなら「02」でしょう(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)「PRGR 02」もすごくオーソドックスで完成度の高いアイアンです。「01」と比較すると直進性が高くて飛距離性能が上がっていますが、トップラインが厚めなので、こちらのほうが構えたときの安心感がありますね。
(若者代表・山本さん)兄弟モデルの「01」と同じく、真っすぐ構えやすい美顔です。素材は軟鉄ボディに反発性の高いフェース、タングステンを使っていて「01」よりも飛ぶし、やさしい。アベレージゴルファーでも背伸びせずに使いこなせそうです。
プロギア PRGR 05
スリーレングス設計で番手別の振り感をそろえた
「01」「02」と比較すると、ややヘッドが大きめのミドルサイズ。さらに6、7番を37.5インチ、8番からPWまでを36.5インチ、52度と57度を35.5インチと3つのクラブ長でそろえているスリーレングス設計になっているので、番手別の振り感をそろえやすいのが特徴です(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)ソール幅が広くてダフリに強いのに、うまくヒットしたときはすごく抜け感もよかった。純正のカーボンシャフトも安定感があるのでヘッドスピードが40m/秒未満のゴルファーにとって打ちやすいアイアンですね。
(若者代表・山本さん)「01」「02」よりもソール幅がワイドになっていますが、これも構えやすい美顔ですね。ワイドソールになったぶん、低・深重心になっているようで、スイングや打球がブレないし、球が高く上がってくれる。トップクラスのやさしさでした!
グローブライド オノフ AKA リミテッド ブラック
ミスヒットに強い飛び系「AKA」がブラック仕上げに
アイアンの性能としては「オノフ AKA」と同じでミスヒットに強い飛び系アイアン。とくにフェース下側のミスヒットに強いです。ブラック仕上げになったことで、精悍な印象になっている。ドライバーのヘッドスピードが38m/秒前後の人にもっともハマると思います(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)10球ほど連続で打ちましたが、ほとんどハイドロー系で球筋がそろうのがすごい! ボールのつかまりもよくて、見た目以上に打球が上がりやすい。アイアンの振り遅れやスライスに悩んでいるゴルファーにピッタリだと思います。
(中級者代表・生方さん)現行品の「AKA アイアン」がブラックになった限定モデルですが、黒は引き締まって見えるし、カッコいいですね。低重心、高慣性モーメントのやさしく飛ばせる性能で、つかまった高い球が簡単に打てる。ミスヒットにも強いです。
グローブライド オノフ アイアン ラボスペック FF247
25モデル中No.1のストロングロフト!
ヘッドサイズが極端に大きくはありませんが、7番のロフトは24度と、今回の全25モデルのなかでもっとも立っています。そのうえで、オノフらしい使いやすさと寛容性があるので打球も上がりやすい。平均スコア100前後のゴルファーにとって理想的なアイアンだと思います(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)飛び系アイアンよりもさらに飛距離に特化した超・飛び系アイアン! 私が打つと7番アイアンで220ヤードくらい飛びました。フェースの弾き感もすごいし、シャフトも先中調子系なのでヘッドとシャフトの相乗効果で飛ばせます。
(若者代表・山本さん)25モデルの7番アイアンのなかで、もっともロフトが立っているモデルでしたが、ストロングロフトを感じさせない見た目と、打球のつかまりやすさと高さに驚きました! 飛距離重視で選びたい人には、ぜひ打ってもらいたいアイアンです。
本間ゴルフ ベレス NX
直進性が高くて何球打ってもストレート弾道
王道的なキャビティアイアンで、とにかく直進性が高いことが魅力。何球打っても打球がネジれることなく、真っすぐ飛んでくれるし、大きなミスになりにくいやさしさも感じました。軽量のカーボンシャフトでも「ハリ」を感じるので、スイング軌道が安定します(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)はじめて打ったのに何の違和感もなく打てるので、私のようなシニア世代がすごく使いやすいアイアンです。打点が上下にズレてもミスヒットに強く、ハーフトップしたと思った打点でも一定の高さまで打球が上がってくれました。
(若者代表・山本さん)ベレスの「NX」は、僕のような若いゴルファーも好むスポーティなデザインになったんですね。機能面も高い寛容性と飛距離を両立していてクセもない。シニアからビギナーまで幅広いゴルファーが使える飛び系アイアンだと思います。
本間ゴルフ ベレス NX ★★★
高性能シャフトによる強靭なしなりで飛距離性能がアップ
スタンダードの「ベレスNX」と比較すると、高性能シャフトを装着した「ベレスNXトリプルスター」はシャフト全体が強く、大きくしなる感覚があるので、あきらかに飛距離性能が上がっています。ミスヒットしたときのシャフトのネジれも少ないです(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)シャフトが違うだけでキャリー5ヤード、ランを含めて10ヤードくらい飛距離が伸びます。私のようにヘッドスピードが遅いゴルファーは、「トリプルスター」のシャフトのほうがタイミングが合わせやすくなりそうです。
(中級者代表・生方さん)「トリプルスター」は、より高性能なシャフトが搭載されていますが、値段なりの長所は感じとれました。しなるのに暴れない、球筋がネジれず飛ぶ。ヘッドとの相性もいいですね。ドライバーもこのシャフトで打ってみたいです。
ヤマハ インプレス ドライブスター
カッコいい系に進化した飛び系のパイオニア
飛び系アイアンのパイオニアともいえる「インプレス」ですが、最新モデルはビジュアルもカッコよくなっていて、オーソドックスなアイアン形状になっています。それでも、打ってみると飛距離性能は、ほかの飛び系アイアンと比較して頭ひとつ抜けています(鹿又)
(シニア代表・小澤さん)数年前のインプレスと比較すると形状が全然違いますね。でも、やっぱり飛距離性能はトップクラス。低スピン系の弾道ではなくて、スピンが効いて「アイアンらしい打球」が打てるのでコントロールもしやすいです。
(若者代表・山本さん)僕の7番アイアンよりも2.5番手は飛ぶ、驚異的な飛距離性能。球の高さも7番アイアンらしく上がってくれますし、一撃の飛びだけではなく安定して180ヤード前後は飛んでいたので、打点のズレにも強くスイートエリアが広いですね。
マジェスティ マジェスティロイヤル
弾き系の強い打感!打点がズレても飛距離ロスが少ない
フェースがマレージング素材なので、ボールスピードが速い弾き系の打感と弾道になります。センターヒットで飛ぶのはもちろん、打点が左右にズレたときも飛距離ロスが少なく寛容性が高い。軽量ドライバーを使っている人と、すごく相性がいいアイアンだと思います(鹿又)
(アスリート代表・今田さん)このマジェスティはシニア向けではなく、意外としっかり感があるので30、40代のアベレージゴルファーでも十分に使える。ヘッド形状はオフセットの度合いが強いのでつかまったボールが打てる、とてもやさしいアイアンです。
(中級者代表・生方さん)スチールシャフトのフレックスSでの試打は、振りやすくてミート率が上がる印象。球のつかまりもいいし、打球の曲がり幅も抑えられていました。軽くてやわらかいカーボンのRもよかったので、老若男女に適正があるアイアンですね。
アイアンは国内メーカーが人気
ドライバーは海外メーカーが人気だが、アイアンでは国内メーカーの評価が高かった。まったくタイプが違う4人のアマチュアたちの相性がよかった2本のなかには『スリクソン』か『プロギア』が入っているが、その理由を考察すると4人とも国内メーカーの「顔」を評価していた。
ツアーモデル系の『Z‒フォージドⅡ』や『プロギア01』は「顔がいい」(今田さん)、「構えやすい」(生方さん)、ヘッドサイズが大きめの『プロギア05』や『スリクソンZX4MkⅡ』でも「クセがない顔」(小澤さん)、「面長で安心感がある」(山本さん)とコメント。アイアンはドライバーよりも構えたときの〝顔〟を重視する傾向があった。
今田駿作さんのトップ2
・ダンロップスリクソン Z-フォージドⅡ
・ピンi230
「Z-フォージドⅡ」は衝撃的!「i230」は前作を超える名器!
25モデルのなかでもっとも衝撃的だったのは「Z-フォージドⅡ」。マッスルバックなので顔がよくて、スピン量が多いことは想定内でしたが、それにプラスしてやさしさがある。これだけミスヒットに寛容で、打球が上がりやすいマッスルバックは人生初です。「i230」は、前作「i210」も名器でしたが、顔がさらにシャープになって、下側ヒットにも強い。確実な進化を感じました!
生方健介さんのトップ2
・プロギア PRGR 01
・ヤマハ インプレス ドライブスター
スコアメイクに即つながりそうなアスリート系と飛び系をチョイス!
「PRGR 01」は、構えやすさから飛距離、方向性などすべてがよくて、アスリートモデルで思いどおりの球が打てるのですから、ぜひ使いたいと思いますよね。タイプ的には真逆に位置する飛び系ですが「ドライブスター」の驚愕の飛距離も魅力的。長め軽めのアイアンですが振りにくくないし、きちんとミートできる。どちらもスコアがどれだけよくなるかコースで試したいですね!
小澤和夫さんのトップ2
・テーラーメイド ステルス HD
・プロギア PRGR 05
今、使っているアイアンよりも軽くて振りやすく15ヤード飛んだ!
最近は、アイアンが飛ばなくなってきて7番アイアンで120から130ヤードしか飛ばないのですが、「ステルス HD」と「PRGR 05」はプラス15ヤードくらい飛びました。「ステルスHD」は打球が上がりやすくて安心感がありますし、「PRGR 05」はクセのない顔で構えやすいのがよかったです。両モデルともカーボンシャフトでしたが、軽いだけでなくタイミングを合わせやすいのもよかったです。
山本健心さんのトップ2
・キャロウェイ パラダイム
・ダンロップ スリクソン ZX4 MkⅡ
シャープな印象とバツグンの安心感、どらちも捨てがたい!
ミスヒットに弱い、球が上がりにくいモデルはなく、どれも進化を感じましたが、僕がトップ2の決め手にしたのは“顔”です。スタンダードな「パラダイム」はオーソドックスな万人向けの顔なのにとくに高性能だと感じました。「ZX4 MkⅡ」はやや面長で厚みがありますが、こういう顔はとくに安心感があってやさしいイメージがもてるし、真っすぐ遠くへ飛ぶ球がラクに打てました。
7Iのロフトの幅は24~34度。飛距離差は2、3番手まで広がっている!
HS40m/秒ならロフト30度が目安
数年前まで「ロフトが2番手立ったアイアン」というフレーズがよく使われていましたが、最新の25モデルを調べると7番アイアンでもっともロフトが立っていたのが24度、もっとも寝ていたのが34度。10度のロフト差は3番手の差にもなります。さらに、ストロングロフトでもシャープな顔つきのモデルが増えましたね。
これだけロフト差があると、どのロフトを選ぶかだけでも悩んでしまいそうですが、基準となるのは7番アイアンで30度がドライバーのヘッドスピード40m/秒前後のゴルファーは一番扱いやすい。ヘッドスピードがもっと速く42m/秒以上ならば32度以下、ヘッドスピード30m/秒台は、28度以上と相性がよいでしょう。
アイアンは1メーカーでのモデル数がとても多いので「7番アイアンのロフトが何度か」をチェックしてください。
25モデルのなかで、あなたが欲しいと思ったアイアンはどれでしたか? 最新・人気アイアンの性能をぜひ体験してみましょう!
鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成=野中真一、編集部
写真=田中宏幸
協力=ジャパンゴルフスクール
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