パターかアイアン、どっちで打つのが正解?桂川有人プロがわかりやすく解説
アプローチのミスでスコアを崩しがち! 上手に寄せるための狙い方や打ち方をツアープロが伝授。
次のラウンドではこれらを実践してベタピンにつけよう!
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やさしい状況ほどやさしい打ち方を選択
サンドウエッジでボールを上げて寄せようと思ったら、結果はチャックリ。冬のラウンドではそんなこおがよくありますよね。
夏芝と比べて薄い冬芝は、花道やラフからでもこんなミスが起こりやすく、少しでもすくい打ちになったらチャックリ。それを怖がるとフェースの刃で打って、トップのミスが出やすくなってしまいます。そんなミスが続いたり、不安を感じたら、9番アイアンのランニングアプローチで寄せてください。
目線を低くして、左足軸でバットのように振るだけ。ボールを最初から低く転がすのが安全な作戦です。このほうが確実にボールをミートできるし、サンドウエッジより簡単だと思うはずですよ。
アドレスからフィニッシュまで目線を低くする
目線を低くすると体重が自然と 左足に多く乗る。あとは左足軸でスイングするだけでOK
上げたい心理から目線が高くなるとすくい打つ動きになってしまうので、ヘッドがボールの手前に落ちてダフる
パットの要領でシンプルに振る
ボールを右足の前に置き、フェースをやや立ててハンドファーストに構える→パットのストロークのイメージで、手首を固定したままバックスイング→アドレスよりもフェースを立てるつもりでインパクトすれば低く転がせる→インパクト時のハンドファーストの形をキープしてフォローを低く止める
伊藤プロのアドバイスの低いパット打ちを実践してみませんか。
伊藤有志 いとうゆうし
1994年生まれ、三重県出身。167cm、65kg。
東北福祉大ゴルフ部を経て、17年にプロ転向。22年はAbemaTVツアーやレギュラーツアーにも出場。ショットの安定性に定評のあるプレーヤーで、アプローチも得意。アイシグリーンシステム所属。
構成=三代 崇、鈴木康介、編集部
写真=相田克己、田中宏幸
次は、藤本プロのアプローチの打ち方レッスンです。
体重の乗せ方でスイングの最下点をコントロール
芝が薄いライからの寄せで、絶対にしたくないミスはダフリ。ヘッドが刺さる。またはソールがすべらず固い地面で跳ねると大きなミスが出てしまうからです。
薄芝は、ボールをクリーンに打つのがベストですが、ちょっとトップめでもOKなので、私はボールをカツンと打って寄せるときがあ ります。意図的にトップめでインパクトするときは、スイングの最下点を左にします。これは体重のかけ方がポイントで、左足荷重にすると最下点も自然に左にくる。体重のかけ方だけでコントロールできるので簡単ですよね。
左足荷重で最下点を左にする。インパクト時に左足荷重になればいいのだが、アドレス時から左足荷重にしておいてキープしたまま打つのも〇。「最下点が自然に左側にくるので、スイングは変えません。左足に体重を多く乗せる配分は少しでも多ければOK。ダフリやすいなら10割左でもいいですよ」(藤本)
左5:右5の体重配分なら、スイングの最下点は体の中心にくる。
右足荷重は最下点が右寄りにくる。ボールの手前になるのでダフリやすい。
インパクトまで ヘッドを地面に触れさせない “トップめ ” の打球を打って寄せる。ふだんより飛ぶが “トップめ”なら飛びすぎることはないので距離感も出しやすい。
体重のかけ方を意識しながら左足荷重に挑戦してみましょう。
藤本麻子/ふじもとあさこ
1990年生まれ、岡山県出身。165cm。 09年プロ入り。11年には伊藤園レディスでレギュラーツアー初優勝。10年から18年まで、9年連続でシード権を保持。YouTubeでは「何しょんチャンネル」を開設し、配信中。フリー。
次は、パターかアイアン、どっちで打つのが正解?という状況ありますよね。桂川有人プロの解説を紹介します。
カラーからの寄せはショートアイアンも選択肢のひとつ
グリーンのカラーにボールがある状況は、カラーの芝にどのくらいボールが食われるかがわかりにくいので、パターでは距離感を出しにくく感じることが多々あります。そんなときはアイアンで転がすのがオススメ。8番か9番アイアンまで思い切り番手を上げたほうが冬でもザックリしにくいし、転がすイメージが出やすくなります。 僕は、ボールは真ん中に置いて左足体重で構えます。体重移動をせず、両肩と手元でできる三角形を崩さない。ヘッドの軌道は真っすぐを意識して、距離感は振り幅の大きさで出します。
インパクトの強さを変えずに等速で振る
ボールをヒットするというよりも、等速・左右均等のストロークのなかで自然にボールをとらえるようなインパクトをイメージ
真っすぐの軌道で払い打つ
ヘッドは真っすぐ動かすイメージだが、極端に「真っすぐ」とは考えず、自然とゆるやかなアークを描いてOK
両腕のなかの三角形を崩さずスイング。少しキャリーするぶんカラーの影響を受けずに打ち出せるので、狙った距離感を出しやすくなる
カラーからのアプローチで苦戦している方は桂川プロのショートアイアンでの寄せを実践してみましょう。
桂川有人/かつらがわ・ゆうと
1998年生まれ、愛知県出身。167cm、
70kg。中学卒業後フィリピンにゴルフ留学し、帰国後は日大ゴルフ部で活躍。年にプロ宣言し、22年はレギュラーツアーで初勝利をあげ、賞金ランキング5位に入る活躍を見せた。国際スポーツ振興協会所属。
最後に、“正しいフォロー”はどっち?アプローチでの「ライン出し」の方法を河野プロが解説。
薄い芝でもダフリにくく強風の影響も受けにくい
風が強い冬の日は、ウエッジで球を上げてしま うと飛距離も方向性もズレやすく、狙ったところに打てません。そんなときはアプローチでも低い球で方向性を重視した「ライン出し」が有効。イン パクトゾーンで手元を真っすぐ動かし、手元もボールも目標方向に押し込んでいくイメージです。 ハンドファーストを保ってしっかり体を回し、ロフトを立てながらボールをとらえると、つかまった低い球できちんと狙った方向に打ち出せます。ロフトを立てたまま低く払い打つ感じなので、冬の芝が薄いライでもダフリにくいですよ。
ハンドファースト強めで そのまま回転していく
ハンドファーストでインパクト。そのまま手首の角度をキープして体の回転でボールを前に運ぶイメージ
インパクトでは 腰が目標を向くくらい回転する
体の回転が止まると手元が真っすぐ動かず手首の角度もほどけやすい。インパクトで腰が目標を向くくらいしっかり体を回そう。
河野プロのアドバイスであるように真っ直ぐの低い球を意識してみましょう。
河野杏奈/こうの・あんな
1999年生まれ、東京都出身。162cm。 19年プロテストに合格。22年はレギュラー2試合、ステップアップ13試合に出場。 22年は初優勝とシード権獲得を目指す。フリー。
構成=三代 崇、鈴木康介、編集部
写真=相田克己、田中宏幸
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