ゴルフコーチが教える“マネジメントの基本”!「2打目以降は…」と解説

練習はたまにちょっと。ラウンドは月1くらい。それでもつねにスコア90を切ってくる人が結構いる。

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そんなゴルファーは、知識や経験などを活かした「ゴルフ脳の高さ」でプレーしていて、状況判断や攻略ルート、番手選択が上手だから大叩きしないのだ!

その賢いゴルフをマネすれば、ベストスコアを更新できるかを検証。結果、スイングやテクニックよりもマネジメントの効果は絶大だった!

「刻むエリア」+「ルート」が大事!

今野 ティーショットは今の感じで、基本ドライバーを打っていきましょう。

伊藤 最低限、打ってはいけないところを見極めつつ攻めていくスタイルですね?

今野 そのとおり! 守るだけではベスト更新は見えてきません。ですが、セカンド以降は刻みを多用していきたいと思います。これも「タテ距離」を重要視しながら組み立てていくのですが、「刻むエリア」+「ルート」を気にしましょう。

伊藤 昨日痛感しましたが、僕は残りが160ヤード以上になると精度が極端に落ちますよね。

今野 お気づきでしたか! 昨日のパー5のスコアが8、7、8、10でしたからね。ティーショットをミスして、大きく飛距離をロスしたホールでもスコアを崩していました。

伊藤 とはいえ、次打を狙った飛距離で狙ったところへ打てないんですから、マネジメントしたと
ころで……。

今野 狙ったところへ打てても打てなくても、その次のショットが安全に、楽に打てるルートを探すのです。将棋や囲碁と同じで打つ手によって、2手、3手目までイメージするのがマネジメントです。

伊藤 計画どおりあそこに飛んだ次はこんな状況、想定外でもこうなったあとはこうする、と予測をする?

今野 はい。その予測で困難な状況が生まれそうなら、別のプランを模索する。残り250ヤードに対して、100ヤードしか打たない刻みもアリ!

伊藤 150ヤードも残す?

今野 大きく残しても、その次を絶好のライとルートから打てるなら、伊藤さんが得意な7番アイアンでピンを攻めていける。刻みのショットは「攻めに転じる前の準備」なんですよ。

次打のことまで考えて、ドライバーで右サイドを狙うケース。狭い間を通るが、次打はバンカー越えを避けて花道を広く使えるので大きなチャンスが生まれやすい

花道を広く使うセーフティルート


次打のことまで考えて、ドライバーで右サイドを狙うケース。狭い間を通るが、次打はバンカー越えを避けて花道を広く使えるので大きなチャンスが生まれやすい

刻んだあとのルート

木の手前の広いエリアへ安全に刻んだが、次打は林のすぐ右側狙いでバンカーも越えなくてはいけない。「短いホールだからといって策に溺れたケースですね」と今野。実際のピンまでの景色(写真左上)もプレッシャーがかかる状況になってしまった

「何ヤード残すか」まで考える!

パー4の1打目で大ミスしたり、パー5の2打目でよくある「グリーンまで届かないショット」は、30~100ヤードくらい残す選択ができる。そんな状況で「乗る、寄る確率」を現わしたのが下記のグラフ。やはり、30ヤード以内の近い距離は寄る確率は高くなる。しかし、31ヤードから79ヤードになると振り幅の調整が曖昧になるため、フルショットする80から100ヤードよりも確率が下がってしまう。30ヤード以内まで飛ばせないなら、80ヤード以上残そう。

いかがでしたか? 刻みショットの参考にしてください!

レッスン=今野一哉

●こんの・かずや/1982年生まれ、千葉県出身。小誌連載企画「知ると得する開眼トーク」でも主にスコアアップに役立つプレーの仕方や考え方をレクチャー。その効果を6月末に自ら立証。「58」のスコアを出して自己ベストを更新した。キッズゴルフクラブ代表。

アマチュア代表 伊藤貴洋さん

●いとう・たかひろ/1973年生まれ、49歳。ゴルフ歴15年、ベストスコアは100。学生時代のサッカー部ではエースストライカーを務めるなどスポーツは得意だったが、ゴルフは大苦戦! 50歳の誕生日を迎える12月までにベストスコア更新、同時に100切りを達成するのが目標。持ち球はスライス。

写真=相田克己
協力=サザンヤードCC、ガーミンジャパン

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