ゴルフの世界ランキングが崩壊の危機…!?「リブゴルフが出てきたことによって…」
ハローエブリバディ!4月に行われたマスターズでは、ジョン・ラームが優勝した。そのときに優勝争いをしたのがブルックス・ケプカとフィル・ミケルソン。
このふたりやパトリック・リードは現在リブゴルフで戦っている選手だ。彼らはマスターズで成績を残したことにより、久しぶりに世界ランキングの上位に入った。そもそも実力がある選手たちばかりなのに、最近、世界ランキングの上位にいなかったのはなぜなのか。
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世界ランキング 崩壊の危機
もともと世界ランキングは1986年にIMG(インターナショナル・マネジメント・グループ)が、選手のパフォーマンスレベルから誰が1番うまいかの指標にするために作った。
このとき、僕は世界中のゴルファーの実力を測るいい制度ができたと思ったし、今でも世界ランキングは重要だと思っている。しかし、中立な立場であるはずの世界ランキングはリブゴルフが出てきたことによって変わってしまった。アメリカのPGAツアーとヨーロッパのDPワールドツアーは、リブゴルフに出場する選手が自分たちのツアーに出ることを禁止にした。すると、リブゴルフの試合は世界ランキングに加算されないので、実力のある選手でもランキングが下がってしまったのだ。
ちなみに日本やアジアツアーではリブゴルフの参加をよしとしている。今回、マスターズがリブゴルフの選手の出場を認めたことで、リブゴルフに出場している上位の選手が世界ランキングに戻ってきたのだ。久々に正しい世界ランキングになったと思ったし、マスターズがプロツアーの二分化をひとつにまとめる役目をしてくれて非常にうれしく感じた。世界のツアーは分裂してもいいと思うし、ツアーが分裂している理由もわかるが、そこでプレーしている選手たちの評価が変わってしまったら、本当の世界ランキングではなくなってしまう。
ツアーに左右されない世界ランキングを作るべきなのだ。このままだと世界ランキングというシステム自体も崩壊してしまうだろう。PGAツアーとDPワールドツアーは、リブゴルフの選手たちを排他してしまうのではなく、どのゴルファーも出たい試合に出られるようにするなど、頭を冷やして考え直したほうがいい。
タケ小山
●小山武明(こやま・たけあき)/1964年生まれ、東京都出身。プロゴルファー、ゴルフ解説者。テレビ「サンデーモーニング」(TBS)、ラジオ「Green Jacket」(InterFM897)ほか、多数メディアで活躍。
イラスト=北沢夕芸
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