女子プロが教える「効率良く上手くなる練習法」!“三角練習”とは何?
〝なっち先生〞こと大谷奈千代が、コーチに転身して気づいた「プロとアマチュアの考え方の違い」を解説。
アマチュアはスイングの改造や強化以上に「頭と心の中を変えるレッスン」が必要だ!
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うまくなりたいけど、どんな練習をしたらいいのかわからない……。そんな相談を受けることがあります。では、今はどんな練習をしているのか聞いてみると、なんとなくボールを打っていて、しかも偏った練習をしている人が多いようです。これは食事でたとえると、好きなものだけを食べている偏食と同じ。バランスのよい食事を摂ることができないので、栄養が偏ってしまいます。
プロとアマチュアの違いはこんなところにもあって、プロは上手に栄養を摂取しています。たとえば、スイングづくりは、①バランス・軸(安定性)②クラブの軌道(ボールコントロール)③リズム(タイミング)の3つの要点を優先順も守って練習します。しかし、実際のコースでは、さまざまなライからボールを打たなければいけないので、要素を3つも意識するのは困難。プレー中に重要なポイントとなるのは、①リズム②バランス・軸の2つに減り、練習では優先順が3位だったリズムが1位になります。極端にいうとラウンド中は、リズムを崩さずタイミングさえよければ、ナイスショットの確率がグッとアップするものなのです。
これを前述した「偏食しない」に結びつけると、バランスよく「三角食べ」をする、ということになります。ボール3球を1セットとし、1球目は『バランス・軸』をキープする(例:両足をそろえて棒立ちでスイング)。2球目は『クラブの軌道』を正す(例:スイングプレーンを意識して振る)。3球目は、細かい動きは気にせず『リズム』を整える(例:イチ、ニ、サンと声に出して打つ)。こうすると、3つをバランスよく鍛えることができます。これは「ランダム練習」といって、運動学習効果が高いとされている練習法。ひとつのテーマを長く続ける練習よりも実戦での対応力や修正力が上がるので、1球ずつ要素を変える「3角練習」を10セット行なってみてください!
コースでもっともズレやすいのに、気づきにくいのはリズムの乱れだが、これも「リズムを一定にする練習ばかり行なうよりも、ほかのドリルの間に挟むと運動学習効果が高くなり、コースですぐに修正が効くようになります」と大谷。1球ずつ要素を変えて3球打つ「三角練習」。早速、今日から練習メニューに取り入れよう!
大谷奈千代
●おおたに・なちよ/1984年生まれ、兵庫県出身。05年のプロテストに合格。ステップアップツアー2勝、11年には賞金シードを獲得。現在はレッスンにやりがいを感じ、コーチに転身。アマチュアやプロの卵を精力的に指導している。
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