申ジエのスイングを徹底解説!「ベタ足スイング」の圧倒的なメリットとは?

今季、早速優勝をはたし、最高のスタートを切った女子プロ3選手のスイングをピックアップ。オーバースイングなどは、悪い例としてあげられるけど、じつは形や動き次第で、長所になるのです!

今回は申ジエ選手のスイングを解説します。

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傾斜地でのスイングのように下半身を安定させる

ベタ足でも左ヒザを伸ばして地面反力を使っている(写真⑤)下半身の土台が安定しているぶん、クラブをしっかり振ることを心がける(写真⑥)

開幕戦で優勝した申選手は、2008年の日本ツアー初優勝から今までコンスタントに勝利を重ねている選手です。その要因はスイングの安定性で、長く活躍できている理由のひとつだと思います。

コンパクトでオーソドックスなスイングはクセが少なく、韓国出身の選手に多いのですが、ポイントとなるのはインパクトで右足があまり浮かない「ベタ足」です。最近は地面反力などの動きが流行っていて、ベタ足でスイングする人は少なくなりましたが、申選手のダウンスイングやインパクト付近でのベタ足(❹❺)は、足場が不安定な傾斜地で打つときのように下半身が安定しているので、体の上下の動きが減る。すると、クラブの入射角が安定するので、トップやダフリなどのミスが少なくなります。

もちろんベタ足になると、飛距離が落ちるという懸念もありますが、ベタ足でもインパクトで左ヒザを伸ばしているのがもうひとつのポイント(❺)。伸ばさずに打つとただ安定させているだけですが、ベタ足のなかでヒザを伸ばすことでパワーが生まれます。

申 ジエ

●しん・じえ/1988年生まれ、韓国出身。155cm。今シーズンは開幕戦のダイキンオーキッドレディスで優勝。Tポイント×ENEOSゴルフトーナメントでは3位に入った。ツアー通算27勝。スリーボンド所属。

いかがでしたか? ベタ足だと安定したスイングができ、さらにヒザを意識することで飛距離も期待できます。

解説=赤坂友昭

●あかさか・ともあき/1985年生まれ、福岡県出身。選手として活動後、ゴルフコーチに転向。クラブ力学、物理学、運動力学を日々追求しながら、東京・三鷹市の東京ゴルフスタジオや新宿のトータルゴルフフィットネスにて、プロ、アマチュア、ジュニアなどのレッスン活動を行なっている。

写真=相田克己、小林司、田中宏幸

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