スライスの直し方を人気プロ4人が解説!球をつかまえて飛ばす方法とは?

アマチュアゴルファーの代表的なミスショットといえばスライス。

右曲がりやプッシュアウトに悩んでいる人、長年直らない人はツアープロがオススメするこの修正法や練習法をぜひお試しあれ!

まずは、宮本勝昌プロの解説です。

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ベルトのラインを意識することで上半身と下半身がバランスよく回る

ベルトを平行に回して体重を左足に乗せることが大事。体が大きく動き手打ちを修正できる

スライスが長年直らない人は「手打ち」の傾向があり、体を正しく使えていません。とくに腰の回転が止まったり鈍くなったりしてパワーをロスするぶん、飛ばないスライスになりがちです。

この手打ちを直すには「ベルトを平行に回す」というイメージでスイングしてみましょう。ベルトのラインを意識し、フィニッシュでベルトのバックルが目標方向と正対するまで平行に回す。こうすると腰を中心に上半身と下半身がバランスよく回転します。体を大きく使ってスイングできるので、飛距離アップも期待できますよ。

腰の回転が止まると飛ばずに曲がってしまう

手打ちになると、腰の回転が止まったり腰の左側が引けたりして、飛ばないスライスになるので注意

股関節を使ってレベルターン

バックスイングは右の股関節、ダウンスイング以降は左の股関節を入れながらベルトを平行に回す

宮本勝昌
●みやもと・かつまさ/1972年生まれ、静岡県出身。174cm、76kg。ツアー12勝。14年の日本シリーズなど5つの日本タイトルを獲
得。19年には46歳にして中日クラウンズを制した。22年はジャパンプレーヤーズ選手権3位。シーミュージック所属。

構成=小山俊正、編集部
写真=圓岡紀夫、相田克己、高橋淳司

次は、宮田成華プロの解説です。

右手のひらを上に向けて打つとヘッドがほどよくターンする

フォローにかけて、右手首を手のひら側に折る“フリップ”を使って打つ。この動きでもヘッドはターンする

スライス防止にはヘッドを返して打つ。といわれても、上手にできない人がいますよね。そんな人にオススメなのが、フォローに向けて右手をフリップさせる動きです。右手のひらを上に向けながら打ってもヘッドは返ります。

フリップは「右手のひらを上に向ける」でも「左手甲を上に向ける」のどちらでもOK。「手首を返す動き(×)よりも、ヘッドがかぶりすぎないのでヒッカケやチーピンが出ない。ボールが高く上がるのもメリットです(〇)」と宮田

単にヘッドを返してつかまえにいく打ち方よりもフェースが上を向くので、ボールが高く上がるのもメリット。左手首を甲側に折る動きも同様なので、左右どちらか、フリップしやすい手を意識して打ってみてください。

宮田成華
●みやた・なるは/1997年生まれ、東京都出身。165cm。19年のプロテストに合格。22年シーズンはステップアップツアーの山陽新聞レディースカップで2位タイなど、ベスト10入りが5回。スイングのキレと美しさに定評がある。スリーボンド所属。

構成=小山俊正、編集部
写真=圓岡紀夫、相田克己、高橋淳司

次は、片岡尚之プロによる解説です。

ティーアップを高くすると入射角の善し悪しがわかる

ティーアップをドライバーくらいの高さにしてセット。真芯でとらえて真っすぐ飛べば合格

フェアウェイウッドは真芯に当てるのが難しいですよね。とりわけボールが地面の上にあるときは、当たりが薄くなってスライスしやすい。これはアマチュアだけでなく、僕の悩みでもあります。

そこで僕は、ティーアップをドライバーくらいの高さにしてレベルブローに打つという練習をしています。前傾角度をキープしつつ、インパクトでヘッドを低い位置から入れて低く出す。これを繰り返すとクラブの入射角が適正になり、「厚い当たり」で真っすぐ飛ぶようになります。簡単な練習法なので初・中級者にもオススメです。

ヘッドを低い位置から入れて低い位置に出す

高いティーアップは入射角を適正にしないと真芯に当たらない。ヘッドを低い位置から入れて低く出し、レベルブローに打つことが大事

片岡尚之
●かたおか・なおゆき/1997年生まれ、北海道出身。171cm、67kg。出場4試合目となった21年のジャパンプレーヤーズ選手権でツアー初優勝し、大ブレイク。22年は日本プロ2位を含む6度のベスト10入りで賞金ランキング23位。フリー。

構成=小山俊正、編集部
写真=圓岡紀夫、相田克己、高橋淳司

次は、大西葵プロの解説です。

地面にクラブの通り道を示してあげる

スライスしてしまう大きな原因はアウトサイド・イン軌道(×)。これをインサイド・アウト軌道に変えたい(〇)。

スライサーはカット軌道を直してください。ダウンスイングでクラブをインから下ろすようにしますが、ドライバーのスライスで悩んでいる人もクラブを操作しやすいアイアンで修正しましょう。

右奥と左手前にボールを置いて、クラブを当てないようにスイング。ヘッドの入口と出口を明確にすることで、インサイド・アウトの軌道がマスターできる

練習では、実際に打つ球の右奥と左手前に、ボールをふたつセットしてください。カット軌道のままだと、置いたボールに当たってしまう。当たらないように振るにはヘッドをどこから入れて、どこに出していけばいいかをはっきり意識して打つことができます。簡単ですが、インサイド・アウト軌道をマスターするには、この練習がかなり効果的ですよ。

大西葵
●おおにし・あおい/1994年生まれ、千葉県出身。163cm。22年シーズンの10月に女子ツアーの生涯出場試合数200を突破。コーチの石井忍プロの指導のもと、レギュラーツアーでの初優勝とシード権獲得を目指す。YKK AP所属。

構成=小山俊正、編集部
写真=圓岡紀夫、相田克己、高橋淳司

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