女王・アリヤとの“同居生活”のきっかけは雨具だった…!? ウィチャニーとの関係
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雨具から生まれたウィンウィンの関係
「今となっては、むちゃくちゃいい交換だったなと思います」と、ウィチャニー・ミーチャイは笑った。”交換”のお相手は、同郷のアリヤ・ジュタヌガーンだった。あるとき、ジュタヌガーンは急きょ試合に出場することになったものの、悪天候のうえに雨具をもっていなかった。
そこで「誰か雨具を貸してくれない?」と聞いて回ったら、みんなが口をそろえて「アリヤと一番体型が似てるのはミーチャイでしょ」という。それまで2人は言葉を交わす機会がなかったそうだが、事情を聞いたミーチャイは快く雨具を貸した。ところが、ジュタヌガーンは雨具を返さないまま会場を去ったそうだ。
次の機会に出会ったとき「バタバタしてて返す時間がなかったの。ごめんね」と謝るジュタヌガーンに対し、ミーチャイは勇気を出してお願いをした。「雨具のことはもういいから、お家に泊めてもらえない?」。2016年当時、米ツアールーキーのミーチャイにはアメリカの拠点がなく、ホテル暮らしをしながら奮闘していた。
そのころ、3歳年下のジュタヌガーンは、すでに世界ランク1位に上り詰めていた。「アリヤはジュニアのころから強かったけれど、私はそこまでのレベルじゃなかったので、交流する機会はほとんどなかったんです。雨具をご縁に『強さの秘けつをぜひとも学びたい!』と思いました。
ジュタヌガーンは申し出を快諾した。それ以来、今も同居生活が続いている。「思いやりがあって、正直な人だから。いい友達ができてうれしい」とジュタヌガーンは同居人を讃える。対して、ミーチャイも家主を尊敬している。「ゴルフがうまくなりたいという向上心がすごい。修正点を見つけては練習に励んでいる姿勢から学ぶことは多いです」。
ジュタヌガーン流から学んだことを活かし、ミーチャイは2年連続でフルシード権を獲得。セカンドショットの精度が上がれば、もっと上位を目指せると確信している。雨具と宿泊先の交換はウィンウィンの関係をもたらした。
いかがでしたか? 米女子のツアー選手たちの魅力的なニュースを、これからもお伝えしていきます!
●みなみ・しずか/東京都出身。2009年より米女子ゴルフツアーを取材。ゴルフ雑誌や「ナンバー」「Sports Illustrated」などスポーツ誌に写真を提供。
写真=南しずか
PHOTO&TEXT Shizuka MINAMI
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